2016/07/23

校名は伏せたままで

梅雨も終わりかけ、蒸し暑い日が続いているよねぇ。
クールビズでましになったとは言え、汗が泊まらない暑さ・・・。
日本の夏は湿度が高いからね。
それなのに、からっとしている欧州起源のスーツを着なくちゃいけないんだから(>o<)
でも、そんな中、街中でひときわ暑苦しい若者を見るのだ!
それは就活生。
濃紺とか黒とかの暑苦しいスーツを着ているよね。
もうそういう時期なのか。
今年は去年よりスケジュールが2ヶ月前倒しだから?

その就職活動で思い出したんだけど、最近は就職活動中は学歴を書かせないんだよね。
エントリーシートやら履歴書には書くみたいだけど、面接官に見せる面接票には書かせないところもあるようなのだ。
民間企業ではソニーが先駆的で、ニュースとかでも話題になったよね。
ネットの情報では、エントリーシートの段階で大学名ですでにカテゴリー分けされて、フィルターがかかっているなんて話もあるけど・・・。
そういうように学校名をあえて書かせないところは、人物本位で決めている、ということなのだ。

これはただ単にOBが後輩を優遇するとかそういうことだけじゃないみたい。
そういうコネもむかしの就職活動では重要だったみたいだけど、おそらく、今では、いい学校を出ている=それだけ勉強をがんばってきた、という実績の評価なんだよね。
それはそうで、その人なりに努力した結果が学歴ではあるのだ。
でも、その学校名に引きずられてしまって、人物を正しく評価できない、ということもあるのだ。
それが心理学で「ハロー効果」と呼ばれるもの。

「ハロー」は挨拶の「hello」ではなく、西洋画の聖人の頭の後ろに描かれる後光の「halo」のこと。
不思議なことに、仏像にも後光があるし、西洋の聖人にも後光が差すんだよね。
これは立派な存在からは何か光のようなものが出ているという共通の認識があって、それが同じような手法で表現されているってことなのかな?
で、学歴のようなその人のわかりやすい特徴のひとつが、「後光が差す」ようにその人全体が優れているかのような印象を与えることを言うのだ。
動物好きの人に悪い人はいない、とかも同じようなものかも。

受験には運不運なんかもあるから、どの大学に入るだけで全部が決まるわけじゃなく、その学校で何を勉強してきたのか、勉強以外にどういうことを経験してきたのか、というのが本来その人物に対して評価すべきことなんだよね。
それはみんな頭ではわかっているはずなんだけど、有名大学を出ているだけでその人はすごい、と思ってしまって、より好意的に解釈しがちになる、ということなのだ。
超一流大学の学生がバイトに精を出すと、勉強だけじゃなく社会勉強もがんばってらい、となるのだけど、あまり有名ではない大学の学生がバイトに精を出すと、勉強もしないでばいとばっかり、となる。
こういう印象に与える影響のことを言っているのだ。

確かにそういうところあるよね・・・。
この前終わった参議院選挙や、今やっている都知事選でもそうだけど、その人の細かい政策やこれまでの言動などにきっちり目を通した上で投票する人は多くなくて、多くの場合、ポスターを見た印象、テレビなどで報道された発言、その人のプロフィールなどで投票活動が変わってくるんだよね。
まさにハロー効果が大きく聞いているよ。
元大臣とか、元知事とか言われると、一度はそういう重職をつとめているので実績があるから「できるはず」とかね。
これは就職面接に限らず、自分でも気をつけないといけないなぁ。

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