2017/07/22

年2回の大売り出し

フランスでは、今まさに夏の大売り出し期間!
いわゆる「Soldes」。
どこもかしこも割引品が並んでいるよ。
そして、海外からの観光客も含め、多くの人が買い物をしているのだ。
で、人が買っていると、自分も買いたくなる(笑)

フランスでは、この「Soldes」は夏冬の年2回と決まっていて、しかも、日程まで定められているんだ。
夏は、6月の最終水曜日から5週間(最終水曜日が6月28日より後になる場合は、その前の水曜日から5週間)。
冬は、1月の第2水曜日から5週間(第2水曜日が1月12日より後になる場合は、第1水曜日から5週間)。
そして、ともに午前8時から、と時間まで決まっているよ。
この二つ以外の「セール」は「promotion」と呼ばれていて、区別されているんだ。
時期が決まっているので、予定も立てやすいよね、買う方も売る方も。

もうひとつ、大きな違いが。
それは、セール用の品物を売るんじゃなくて、それまで売っていたものを値引きして売らなければならない、ということ。
日本の場合だと、セールで売る用の商品があることもあるけど、フランスではNG。
「Soldes」開始の1ヶ月以上前から点灯で売られているものについて、値引きをして売らなければならないとか。
ということは、セールで買ったからといって、品質が下がるわけではないのだ。
そりゃあ人気なわけだ。
多少流行遅れかもしれないけど、そのままのものが安く手に入るんだもんね。

ただし、いくら売れても、在庫品を売り切って終わり、というのもルール。
まだ仕入れ先にストックが残っていたとしても、それを新たに仕入れて売ることは許されないのだ。
なので、早く行かないと希望のサイズや色、柄、デザインのものは手に入らないよ!
日本のセールだと、期間を分けてちょびちょびと出したりするけど、そういうこともないので完全に早い者勝ち。
なので、初日に大行列ができるのだ。

ちなみに、売れるものはそれでもいいけど、値引きしても売れないものってあるよね。
そういうものは、期間中に更なる値引きがなされることがあるそうなのだ。
なので、ためてためて、期間ぎりぎりに一番安いときに買う、という戦略もあり得るよ。
実際にそういう買い方をする人もいるみたい。
まさに心理戦だ(笑)

「Soldes」の場合、価格表示にもルールがあって、元の値段を二重線などで消して、値引き後の価格と値引率(30%引きなどを表示する必要があるんだ。
多くの場合は、30%引きは赤、40%引きは緑、50%引きは青とかで色分けされたシールが貼ってあるよ。
で、元の値段と値引き後の値段が比較できるようになっているのだ。
この表示の方法については、抜き打ちでフランス当局の検査があって、不当表示とされた場合は、75,000ユーロもの罰金が科されるらしいよ。
日本でも、割引と偽って、もともと高く設定した価格を割り引く形で値段設定をして売られている商品があるけど、そういうのはアウトだね。

というわけで、フランス人の多くは、この年2回のチャンスに大きな買い物をするのだ。
それはもう必死に。
そして、夏の「Soldes」が終わればヴァカンス。
それまで貯めていた分を一気に散財するわけだね。
でも、こうすることで経済がよく回るようになるのかも。
日本も変な商品券とか配るより、一斉にバーゲンをした方がよかったりして。

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