2018/02/24

雪と氷の五輪

いろんなことが報道されているけど、平昌オリンピックが間もなく閉幕するのだ。
この次は、なぜかすぐ近くの北京。
その前に東京の夏季オリンピックが入るから、まさにずっと東アジアでオリンピックが続くんだよね。
なんだかすごい事態だなぁ。

夏季オリンピックと冬季オリンピックの開催年はずれていて、4で割り切れる西暦年に夏季オリンピック、4で割ったときに2余る西暦年に冬季オリンピックが開催されるのだ。
でも、小さい頃の記憶では、同じ年にやっていたような・・・、と思っていたら、そうだったんだよね。
1992年のアルベールビルまでは夏季オリンピックと同じ年にやっていたのだ。
で、その2年後、1994年のリレハンメルからずれるようになるんだよね。
そう言えば、あれ、2年後にオリンピックやってる!って思ったっけ。
ノルディック複合で荻原健司さんが連続で金メダルを取ったよね。
長野はその次なので、開催年がずれてからの開催なのだ。

日本で最初に開催された冬季オリンピックは1972年の札幌。
このとき札幌市内に地下鉄が通り、かなり街が便利になったんだって。
さらに、札幌の周辺にスキーのジャンプ台や大きなスケートリンクなどの関連設備が整備され、その後北海道から優秀なアスリートが出てくる基盤ができたのだ。
経済効果もさることながら、こういう効果も大きいんだよね。
そして、充実した冬季競技の会場がまとまってあるので、その後の冬季競技のアジア退化の拠点となり、世界大会の重要な会場の一つにもなったんだ。

でも、実は札幌オリンピックも、夏季の東京オリンピック同様に、リベンジ開催。
本当は1940年に、夏季は東京、冬季は札幌と日本開催を目指していたんだけど、第日中戦争の激化を受けて夏季・冬季ともに開催県を返上。
けっきょくは、第二次世界大戦の影響でオリンピック大会自体が中止されたのだけど・・・。
その前のドイツ(当時はナチス)までは開催していて、かなり国威発揚的なことをしていたんだけどね。
で、戦後の復興期を経て、日本でオリンピックを開催したい、との強い思いで、東京オリンピックが企画されるのだ。

1964年の東京オリンピック開催が決定すると、札幌でも冬季オリンピックを開催したいという気運が高まり、1968年開催に正式に立候補するのだ。
ところが、このときは投票で負けてしまったんだよね。
1972年開催に再起をかけ、招致活動を展開したところ、1966年にローマで開催された国際オリンピック委員会(IOC)で開催が決定したのだ。
このとき、第1回投票で過半数の得票をしてぶっちぎりで勝ったんだけど、それにはエピソードがあるみたい。
日本人IOC委員で最長老だった高石真五郎さんは、選挙でアピールしたかったんだけど、病気のために会合に出席できず、同じく日本人IOC委員だった東龍太郎さんにアピールコメントを録音したテープを託したんだって。
それを投票の直前に許可を得て会場で流したところ、多くのIOC委員の心に響き、その結果につながったんだとか。
思いが伝わったんだね。

ちなみに、夏季オリンピックは中止になっても回数をカウントしていて、戦前の東京オリンピックは第12回大会とされているのだ。
戦後の東京オリンピックは第18回大会だよ。
でも、冬季の場合はルールが違って、中止になったものはカウントしないので、1972年の札幌は、第11回冬季オリンピック大会なのだ。
東京は夏季オリンピックの開催年一覧に2回出てくるんだけど、札幌は一度だけ。
でも、なんでカウント方法を変えているんだろう?

実は、2020年の東京オリンピックに触発され、札幌でまた冬季大会を開きたい、という動きがあるんだって。
2014年に2026年の冬季大会の開催地として立候補する意向を正式に表明したのだ。
現在までに立候補を検討しているのは、スイスのシオン、スウェーデンのストックホルム、オーストリアのグラーツ、カナダのカルガリー、米国のソルトレイクシティ。
2019年にミラノで開催されるIOCで決まるんだけど、冒頭のように、東アジアでの開催が連続するので、なかなか実現は難しいんじゃないかと考えられているみたい。
どうなるんだろうね。

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