2018/03/03

さらっさら

パリでまた雪が降ったんだけど、なんと北海道のようなパウダースノー。
その日は最高気温でも零下の気温で非常に寒く、風もあったので、粉雪が風に舞っていたのだ!
ほんと、北海道のスキー場みたいな感じ。
雪が地面に到着しても、地表がきんきんに冷えているから融けることがなく、その上に積もった雪もさらさらのまま。
これは不思議な光景だったね。

パウダースノーというのは、まさに粉状の雪なんだけど、気温が低く、空気が乾燥している状態で降る雪なのだ。
雪の結晶が成長するときって、雲の中にある微少な水滴が凝結して核となる氷晶ができるのだけど、これがまわりの水滴を集めながら大きくなるわけではないみたい。
むしろ、氷晶のまわりの水蒸気が昇華していきなり氷になる方がスピードが速いんだって。
なので、雪の結晶はむしろ乾燥状態で成長していくということなのだ。
というわけで、上空では成長した雪の結晶が乾燥した状態であって、一定の大きさを越えると降ってくるんだけど、気温が高ければ降ってくる途中で融けるんだよね。

でも、気温が多少高くても、空気が乾燥している場合は気化熱で熱が奪われるため、雪の結晶が融けにくくなるんだって。
逆に言うと、湿度が高いと融けやすくなってしまうのだ。
降ってくる途中で、氷晶が完全に液体になってしまうと冷たい雨、雨の中に氷の結晶が混ざっている状態なのがみぞれ、ちょっと融け始めていて湿り気があって、複数の表がくっついて大きくなっているのが「ぼた雪」、そして、完全に乾燥しているとパウダースノーになるのだ。

雪に湿り気があるとその水のせいで雪の結晶がくっついてしまうのだけど(これは「雪片」というらしいよ。)、パウダースノーの場合は、それがないので、細かい雪がそのまま降ってくるのだ。
目をこらしてよく見ると、雪の結晶がわかることも!
で、こういう粉雪は、地表に積もってもそれぞれの雪の結晶がくっつくこともなく、さらさらしているので、強い風が吹くと巻き上げられるんだよね。
それが「地吹雪」。
さすがにこの前の粉雪はそこまでじゃなかったけど、もう少し積もったら地表から舞い上がりそうなくらいさらさらだったよ。
全く水気がなかったからね。

パリの気候について言えば、乾燥度合いについては十分合格点だけど、通常はそこまで気温が低くないので、パウダースノーにはならいんだよね。
でも、今回は、2~3日最高気温でも0度を越えない日が続いていて冷えきっていたので、パウダースノーになったみたいなのだ。
でも、こんなことは非常にまれだから、貴重な体験をしたんだろうなぁ。
もう二度とこんな寒くはならないでほしいけど(笑)

0 件のコメント: