2018/09/15

最強のパスポート

先日、「パスポートインデックス」なるものの存在を知ったのだ。
ヘンリー・アンド・パートナーズというところがまとめているもので、パスポートの「旅行の自由度」を指標化したものだよ。
基本的には、ビザ(査証)なしで渡航できる国の数で決めているのだ。
国際航空運送協会(IATA)の資料から、各国ごとに調べて作っているそうな。
対象が200カ国近くあるみたいだから、大変そうな作業だ・・・。
そんな「パスポートインデックス」の最新版、2018年版では、日本がシンガポールとともに一位になったんだ♪

ビザは、入国前の身元審査なんだよね。
犯罪歴があったりするとビザが発給されず、その国に入国できないのだ。
空港や港湾での入国審査で細かく調べることはできないので、事前に必要書類をそろえて申請してもらうことで、入国してもよいかどうかを判断しようというわけ。
もちろん、ビザがあっても入国審査で断られることはあるんだけどね(極端な例で言えば、ビザ発給後に国際指名手配になったりとか。)。
パスポートはあくまでも旅行者の国籍を証明するためのもので、ビザは渡航先の国における身元確認だよ。

基本的には、出国前に在外公館に申請に行くんだけど、実は、国籍のある国の在外公館でなくてもいいんだって。
旅先で次の行き先の国のビザを申請することも可能なのだ。
これはあくまでも行き先の国の問題だからだよ。
でも、「アライバル・ビザ」なんてのもあって、到着時に空港でビザの発給を受けるシステムもあるのだ。
こうなると、事前審査とは言えず、ほとんど「入国料」の徴収に近いような・・・。
空港に旅行者を止めておけないから基本は即時発行だからね。

ビザの発給には時間を要する場合があって、しかも、自分の国籍がどこにあるかでそれが変わってくるのだ。
国際的に治安がよいなどで信頼度が高い国に対しては比較的事前審査がゆるいので早めに出るし、そうでない国に対してはしっかり審査するので遅くなるのだ。
でも、国によっては、追加料金を払うと優先審査してもらえて、早く発給されるそうな・・・。
ロシアの例が有名らしいよ。
通常は3週間、幾ら払うとそれが2週間に短縮、更に払うと1週間以内・・・。
これはまじめに審査しているのかあやしくなってくるなぁ(笑)

でも、このビザの発給はけっこう面倒な手続なので、「免除」のシステムもあるんだよね。
多くの場合、「観光目的の短期滞在」の場合に限ってビザが免除されるように相手国と交渉するのだ。
で、ビザなし渡航先の多さで日本とシンガポールが一位になっているというわけ。
この免除は相互的でないので、例えば、日本から中国へはビザなしで行けるけど、中国から日本へ行くにはビザが必要だったりするのだ。
また、「観光目的の短期滞在」でない渡航目的の場合はビザが必要で、ボクが米国留学に行くときは留学生用ビザをとったし、今回フランスに来るときもお仕事での長期滞在になるのでビザが必要だったのだ。
これがいらいらするほど時間がかかるんだよね(笑)

そんな中で、「観光目的」であってもビザを出さない国があるのだ!
それがサウジアラビア。
なんと、メッカ巡礼のため、ムスリムに対しては「巡礼ビザ」が発給され、入国できるんだけど、非ムスリムには個人用の観光ビザが出ないので、入国できないんだよ・・・(ツアーの観光ビザはあり。)。
サウジアラビアには個人で遊びに行くことはできないのだ。
しかも、あまりにも多くのムスリムがメッカ巡礼に来るので、巡礼ビザも国ごとに割り当てがあって、巡礼したくても順番待ちになったりするんだって。
すごい世界だ。

0 件のコメント: