2018/10/06

東西ラインナップの違い

フランスには冷凍食品専門のスーパーのピカールがあって、けっこうおもしろいんだよね。
いろんなものがあるんだけど、そのまま放置で解凍して食べられるマカロンとかカヌレなんてデザートもあるのだ。
東京に進出した店はちょっと高級な感じで受け止められているらしいけど、フランスでは日常使い、というか、むしろ平日あまり買い物に行けない人がまとめてたっぷり買っていくイメージだよね。
日本だと価格帯が高めに設定されているからおそろしいことになりそう・・・。

で、フランスで冷凍食品を見ていて、ちょっと違和感があったんだよね。
改めて頭の中を整理してみて、あることに気がついたのだ。
それは、日本とラインナップが違う!
もちろん、食べ物の違いというのはあるんだけど、そうではなくて、売っている食品の「カテゴリー」が違うのだ。
具体的には、フランスには冷凍の「おかず」、「お総菜」というものがほとんど存在していない。
せいぜいあるのはチキンナゲットとフライドポテトくらい(これも「おかず」にはなりそうもないけど・・・。)。

フランスで売っている冷凍食品は大きく分けて2種類。
素材そのまんまのもの(ゆで野菜、肉や魚介類)と温めてそのまま食べる料理(フレンチだけでなくアジア料理なんかもあるよ。)。
この「温めてそのまま食べる料理」というのは、日本で言うとコンビニで売っている冷凍のお弁当類のイメージ。
それを電子レンジ又はオーブンで温めればそれで食事になる系。
パスタやリゾットのようなものだけでなく、肉料理、魚料理もあるんだけど、必ず「つけあわせ」として、ジャガイモや豆、米、ショートパスタ(クスクス含む)などが一緒。
フランスにおけるバゲットは日本におけるごはんとは違って、主食としておかずと一緒に食べるというものではないんだよね。
料理は料理、パンはパン、という感じ。
なので、料理だけ食べても「おかず」だけ食べている、という違和感は感じないようなのだ。

これが冷凍職員のラインナップにも影響していて、フランスで売っているお米のアジア料理の冷凍食品も基本はワンプレート形式。
お弁当形式でごはんにおかずがついている、というのはまずなくて、上にのせるか(牛丼式)、横に置くか(カレー式)は別にして、とにかくワンプレート。
もともとフランス人は一皿ずつ食べていく食習慣があって、複数の料理を並行して食べることを嫌うというのもあるようなのだ。
おかずを食べて、ごはんを食べて、汁物を飲んで、また別のおかずを食べて、という東アジア式の食べ方には慣れていないんだよね。

そのため、フランスの冷凍食品には「おかず」や「お総菜」が存在しないわけ。
これは地味に面倒なところもあって、職場にお弁当を持っていこうなんて考えているとき、冷凍食品で一品、なんてことができないのだ(>o<)
食事というか、お酒のおつまみ用にフライドチキン、ローストチキン、ナゲットなどなどはあるんだけど、それだけで食べることを想定しているので、「おかず」にならない味なんだよね・・・。
日本だとそのまま入れておけば食べる前までに解凍されて食べ頃になる冷凍総菜もあるというのに!

というわけで、フランスの冷凍食品はオール・オア・ナッシング形式で、素材で買ってきて調理するか、買ってきたものを温めてそのまま食事にするかの二者択一なのだ。
で、その冷凍食品の料理もわりと量が多いので、食べていると途中であきることも・・・。
日本式でお総菜があれば、それを少しずつ食べるっていうのもできるんだけどなぁ。
やっぱり食習慣の違いって大きいね。

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