2019/06/15

フランスの子供がもらってくるもの

日本ではもうほとんど聞くことはないけど、フランスでは普通に子供の間に「シラミ」が流行るらしいのだ!
ウィキペディアで見ても、「先進諸国ではDDTなどの有機塩素系殺虫剤の使用によってその発生は激減した」とあるんだけど、フランスって先進国じゃなかったんでしたっけ?
子供のいる人に聞くと、普通に「シラミ発生中」というお知らせが学校から配布されるらしいし、テレビでもシラミとりシャンプーのCMを普通にやっているし。
フランスではまだ当たり前のもののようなのだ。
日本だと戦後すぐはひどかったようだけど、高度経済成長期以降はほぼ見ることがなくなっているのに・・・。

ヒトにつく「シラミ」は大きく2種類あって、ヒトジラミとケジラミ。
ヒトジラミはさらに2つに分かれて、主に頭髪につくアタマジラミと衣服につくコロモジラミがいるみたい。
ケジラミは性感染症でもあるから、不衛生な性的交渉でもらってきたりすることがあるんだよね・・・。
これは海外でそういうすることをする人が出てきていることなんかもあって、日本でも感染者が増えているみたい。
ヒトジラミの方はまず聞かないんだけど。

それもそのはずで、ヒトジラミの方は、毎日お風呂に入って頭を洗い、服も毎日交換してきれいに洗濯していれば防げるらしいのだ。
飲みの場合はヒトから多少離れても生活できるんだけど、シラミはヒトから離れては生活できないので、公衆衛生が改善されると自然と大流行はしなくなるんだよ。
日本でも戦後すぐは衛生上の問題が大きかったので学校でシラミ対策(今から考えるとすごいけど、頭にDDTを振りかけるなど)が行われたけど、それが改善されるとごくたまに感染者が出てくる程度になったのだ。
でも、フランスの場合は、毎日シャワーすら浴びない人も多いし、洗濯もあやしいからなぁ・・・。
それが原因か(笑)

子供たちの間で問題になるのはアタマジラミ。
感染して吸血されると無性にかゆくなるのだ。
で、頭をぼさぼさかくんだけど、その際に頭皮を傷つけてしまって血が出ることも。
そこから細菌の感染もあったりするので、けっこうまずいのだ。
そこで、殺虫剤入りのシラミとりシャンプーで駆除する必要があるのだ。
むかしむかしはまさに物理的にシラミを指などでとってつぶしたわけだけど、これが「しらみつぶし」の語源。
でも、到底取り切ることはできないので、今は普通に駆除剤を使うのだ。
ちなみに、コロモジラミの方はいったん衣服を煮沸消毒すればそこについているシラミは完全に駆逐で着るみたいだよ。
後は清潔な衣服を着るだけでよいのだ。

問題の感染経路だけど、フランスではよく「プールでもらってくる」と言われているみたい。
そのため、夏がシラミ対策のホットシーズンで、シラミとりシャンプーのCMも夏によく見るのだ。
でも、水を介しての感染はまず心配しなくてよいレベル。
もともと昆虫だしね。
問題は、タオルや水泳帽の貸し借りみたい。
キャンプでもうつされるというから、感染経路は同じようなものだろうね。
とにかく、シラミに感染した子が一人でもいたら、気をつけないといけないのだ。
その子が頭をかいた後に触ったものにはシラミやその卵が付着している可能性があるので、それは避けないといけないんだよね。
ま、学校じゃそういうのは無理だろうけど。

こういう話を聞くと、フランスの公共施設は使いたくなくなるよね(笑)
ま、地下鉄でさえ汚いから、もともと使う気もあまりないのだけど。
先進国の一因として、もう少し公衆衛生の概念を持ってほしいよ。
とにかく、毎日お風呂に入って清潔にしてほしい!

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