2020/02/08

フランスで大発生

おフランスの花の都パリでは、清掃事業者がストに入っていて、ゴミが処理されないので、ネズミが大量発生しているんだって!
ただでさえ汚い街なのに!!
で、思い出したんだけど、今年はねずみ年でもあるんだよね。

日本語では「ネズミ」と言ってしまうんだけど、町中にいるネズミ(「家ネズミ)」は、大きいものが「rat」、小さいものが「mouse」と英語では呼び分けているのだ。
ミッキー・マウスやトム&ジェリーのトムなんかはみんな[mouse」だよ。
やはり小さい方が愛らしいキャラクターにしやすいんだろうね。
「rat」というのはびっくりするほど大きいから。

英語で言う[mouse」は「ハツカネズミ」。
生後約3週で生殖可能となりどんどん増えていくのでその名があるのだ。
小さいから愛らしいような気もするけど、ハムスターやモルモットのようなペットとして普及しているげっ歯類の仲間とは違い、かなり臆病だし、「窮鼠猫を噛む」のとおり凶暴なのだ。
基本的には人影を見つけるとすぐに逃げるけど、捕まえようと追い詰めると噛もうとしてくるよ。

大きい方の「rat」には2種類あって、「black rat」と呼ばれるのは「クマネズミ」(江戸時代までは田ネズミ」)、「brown mouse」と呼ばれるのが「ドブネズミ」。
どちらも大きいネズミなんだけど、色合いは英語の名前のとおりでクマネズミの方が体毛の色が濃いのだ。
そして、クマネズミの方が耳が比較的大きく、尾も長いのだ(体長より長いよ。)。
その点で言うと、まだクマネズミの方が愛らしいルックスかな。
実物を見ると思ったより大きいのでびびるけど(笑)

この2種は棲み分けもしていて、クマネズミはわりと温暖なところが好きで、かつ、乾燥している場所を好むのだ。
このため、天井裏なんかによくいるらしいよ。
逆に、ドブネズミは、その名前にも表れているとおり湿ったところが好きで、比較的冷温に強いのだ。
下水道や床下にいるのがこっち。
すんでいるところの差もあるんだけど、クマネズミは高いところに上るのが得意な一方、ドブネズミは苦手なんだって。

実は、家ネズミであってもハツカネズミが住み着くことはあまりなくて、多くはクマネズミがドブネズミ。
しかも、最近は建物の高層化もあって、クマネズミが増えているそうだよ。
とはいえ、地下鉄の構内で見かけるのはドブネズミの方なのだ。
どちらにせよ、「rat」の方が増えているんだよね。
おそらくフランスで大発生したのはドブネズミの方じゃないかな?

ネズミと言えば動物実験のイメージがあるけど、体が小さくてすぐに増えることもあって、よく使われるのはマウス。
近親交配を繰り返し、オス・メス以外の遺伝的背景の差がない純系が確立されているのだ。
テレビなんかだと真っ白なアルビノが使われるけど、たとえば、遺伝子改変の実験には黒いやつも使う見たいだよ。
でも、このマウス君はあまりにも小さく扱いづらいこともあるので、薬剤を投与してその反応を見る実験なんかにはより大きなラットが用いられるのだ。
これは多くの場合アルビノなんだけど、ドブネズミの方を品種改良したもの。
ちなみに、ボクはよく知らなかったんだけど、実験用ラットにもまだら模様のものもいるんだって。

ネズミと言えば、14世紀の欧州におけるペストの流行に深く関与しているんだよね。
マウスやラットについたノミがヒトにつくと、そのときペスト菌もついてくるのだ・・・。
基本的には公衆衛生が高い水準であればパンデミックにはならないはずなんだけど、フランスはパリでも普通にノミやシラミがいるからなぁ・・・。
パリではペストをはじめとした伝染病に気をつけないといけないね!
コロナウイルスだけじゃないよ。

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