2020/12/05

冬の間はまるくなる

いよいよ冬になってきたのだ、。
毎日寒い。
こうなってくると、おふとんやこたつから出られなくなる・・・。
ぬくもりがこいしいよね。
そんなときに考えてしまうのが、冬眠できたらいいのになぁ、ということ。
寝て起きたらあたたかい春になっているなんて最高だよね(笑)
でもでも、実際の冬眠はそんな簡単なものじゃなさそう。

いわゆる「冬眠」は、温帯地域や亜寒帯地域にいる補m乳類や鳥類が、気温が下がってえさが少なる冬の間に活動量を下げて代謝を抑え、眠ったように過ごす状態のこと。
基本的には恒温動物の話で、本来的には体温を維持するためにけっこうなエネルギーを使わなくちゃいけないところ、ある程度寒さがしのげる場所で低体温ですごすのだ。
昆虫や両生類、は虫類なんかも冬の間はじっと土の中でじっとしていて、広義では冬眠と呼ばれるのだけど、こちらは「越冬」と呼ぶのだそうだよ。
変温動物の場合、もともと気温が下がれば自動的に活動量が下がるので、動けなくなってしまうのだ。
ペットのトカゲはヒーターが切れるとえさを昇華できなくなって死んでしまうこともあるよね。
でも、越冬の場合は、この状態を逆手にとって、えさが少ない時期には、わざと気温の低いところに行ってさらにエネルギー消費量を下げ、じっとしてしるのだ。
変温動物の場合は、気温が零下になっても生き残れるように細胞質中の水分が凍らないようになっている種もあって、こういうのはむしろ寒い間は「仮死状態」になっているんだよね。
で、あたたかくなると復活するわけ。

ほ乳類の場合はクマの冬眠が有名だけど、実はクマは少し特殊なのだ。
冬眠するほ乳類のほとんどは小型のもので、モグラ、ネズミ、リス、コウモリなどなど。
これらは、10度以上も体温を下げてじっとしているみたい。
リスなんかは、秋のうちにあらかじめえさをためておいて、時々覚醒してはえさを食べ、排泄し、また冬眠に入る、という夢のような引きこもり生活をするのだ!
冬眠状態では、体温が下がるだけじゃなくて心拍数もかなり低下していて、人間だったらとっくに気絶しているくらいのバイタルの数値になっているんだそうだよ。
それでもなぜか平気でいられるというのがみそで、これを研究して、人間も冬眠できないか、ということを本気で考えている研究者もいるみたい。

クマの場合は、秋までの間に体にたっぷりと脂肪をつけておいて、冬眠中は覚醒せず、排泄もしないんだって。
春になったらとてもかたくなった、栓のような状態になっているふんをするんだそうだよ。
そして、最近の研究でわかったことなんだけど、アメリカのクロクマの場合は、実は体温もさほど下がっておらず、5~6度くらいしか低下していないんだって。
心拍数はきっちりと抑えているらしいんだけど。
なぜその状態で冬眠できるのかのメカニズムはよくわかっていないみたい。
聖闘士星矢に出てくる老師・童虎のような状態なんだろうか?

そして、クマの場合、妊娠中のメスは冬眠中に出産までするんだって!
さらに、冬眠しながら小熊に授乳もするそうなのだ。
多くのほ乳類は、子供を出産して授乳すると多くのエネルギーを使うので、その分たくだん食べる、ということになるんだけど、絶食中に子供にエネルギーを分け与えるっていうのがすごいよね。
それだけため込めるということでもあるのだけど。

人間の場合も寒い冬はため込んだエネルギーを切り崩しながらずっと寝ていられるとよいんだけどなぁ。
そうしたら、秋においしいものを食べ過ぎても、冬の間にダイエットになって、春にはやせているし(笑)
実はいいことずくめだ。
早く人間の冬眠研究が実を結んでほしい。

0 件のコメント: