2021/05/15

おまえはどこの?

今はワカメが旬なんだって!
って、ワカメなんて年中あるような気がするけど、これは生ワカメの話。
ワカメは、11月くらいに新芽が出て、それが夏までに大きく育っていくそうなんだけど、若い、柔らかい打ちがおいしいので、生食する場合は春から夏にかけてが旬になるんだそうだよ。
普段は乾燥ワカメや塩蔵ワカメしかみないけど、よくよく探すとこの時期には生ワカメもあるのだ。
さっと湯がいて酢の物にしたりすると食感がよくておいしいそうだよ。
ボクは味噌汁の具でも歯ごたえのあるわかめが好きなので、これは魅力的かも。

ワカメは藻類のうち褐藻に分類される海藻だよ。
褐藻といわれるだけあって、海中では褐色なんだけど、ゆでるとあざやかな緑になるのだ。
藻類の多くはクロレラのような単細胞生物なんだけど、海藻と呼ばれるような海産の藻類の一部は多細胞で非常に大きくなるんだよね。
中でも褐藻に含まれるコンブ。ワカメ、ヒジキ、モズクなんかは日本人ならおなじみだよね。
ちなみに、アサクサノリは紅藻、アオサやアオノリは緑藻だよ。
で、ワカメやコンブを見ると代替形は似ているけど、岩などに付着している「根元」の部分から軸が一本帯びていて、その両側にひらひらした葉状のものがついているのだ。

ちなみに、藻類は陸上植物とは分類上大きく異なるもので、大きなくくりでは光合成をする植物ということなんだけど、生物としての形態上は大きく異なっているのだ。
ついつい、根とか葉とか茎とかいってしまう部分があるけど、厳密には層ではないんだよね。
藻類には根(水分や栄養を吸収する器官)、葉(二酸化炭素を吸収し光合成をして酸素を排出する器官)、茎(維管束を通じて水分や栄養素を全体に行き渡らせるための器官)はないから。
一般に根元の部分は「メカブ」、軸の部分は「茎ワカメ」と呼ばれるんだよね。
根元部分は生殖細胞が集まっている部分で、特に水溶性食物繊維であるアルギン酸やフコイダンが多いのだ。
これらの水溶性食物繊維はいわゆる「ぬめり」のもとで、ねばねばの下だよ、
ゆでたメカブをきざむとオクラやヤマイモのようにねばつくのはこのため。
オクラや山芋でも同じようなことが言われるけど、このねばり成分はコレステロールを下げる働きがあると」言われているので、健康食品的にも扱われているのだ。
メカブほどではないけど、茎ワカメもきざむおねばりが出るんだよね。
生の茎ワカメをさっと湯がいて刻むとやはりねばり、とろみが出てくるので、そこにポン酢をかけて食べたりするようなのだ。

どうも日本人は相当古くから食用にしていたようで、縄文遺跡からも食べていた形跡が発見されるそうだよ。
すでに万葉集にも登場していて、古くから食べ物として親しまれているのだ。
ところが、ワカメを食べるのは、朝鮮半島と日本くらいのようで、その他の外国人はワカメを食べても昇華できないんだって!
実は、バラスト水にマグ入れてワカメは世界中に広がっていて、世界各地で増えているのだけど、多くの外国人は食べられないので、「侵略的外来種」として嫌われているようなのだ・・・。
海藻なんだから悪さしないような気がするんだけど、沿岸部で小型・中型船のスクリューにからまるなどの被害が出ているんだって。
同じように外国人には消化できないノリは寿司の普及とともに知名度を得たようなんだけど(それでもノリがあまり好まれないからカリフォルニア・ロールみたいなのが生まれるんだよね。)、さすがに酢の物とかじゃワカメの食利用は広まらないようなのだ(>o<)
あまり効果はないとすでに言われているけど、「髪にいい」という話が広まればワンチャンあるか?
でも、日本では養殖までしているっていうのにもったいない話だ。

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