2021/05/01

蜜を吸ってはいけない

 今年の桜は早めに咲いて、あっという間に散ってしまったのだ。
気温が高めだったから、八重桜もいつの間にか終わってた。
で、今はちょうどツツジが咲き乱れてる!
GWだから、もうそんな季節か。
ツツジが咲くと春真っ盛りという気がするよね。

ツツジに似た花に、サツキ、シャクナゲ、アザレアなんかがあるよね。
これらはみんな同じサツキ属の植物。
似ていて当たり前で、西洋ではみんなまとめて「azalea」なんだよね。
区別して読んでいるのは日本くらいらしい。


ツツジはよく庭木や街路樹になっているけど、わりと乾燥に強く、丈夫なのだ。
がんがん排気ガスが係るような道路沿いでもきれいに咲いているよね。
花が咲くのは4~6月。
枝先の花芽に1~3輪の花がつくのだ。
落葉樹なので秋には葉が落ちるんだけど、その葉には細かい毛が生えていて、光沢がないのだ。
ちなみに、山の中に自生しているのがヤマツツジ、霧島山に自生していたツツジを園芸品種にしたのがキリシマツツジで、公園や道沿いに植えられているのが主にこれ。

一方、1月ほど遅く咲く、ちょっと小さい花がサツキ。
花の時期は5~7月で、旧暦の皐月、五月雨(=梅雨)の頃に咲くのだ。
もともとは水際に自生することが多く、根が水に強いので、水気が多いところが得意。
雨の時期に咲くのも意味があるのかも。
逆に、ツツジはあんまり水をあげすぎると根腐れするよ。
花は小さいけど、枝先の花芽に1~3輪の花が咲くのはツツジと同じ。
花が咲いている時期はツツジのミニチュアなんだよね。
でも、花以外の時期には違いがあって、葉はツツジと比べて小さく、照りがあって毛もなし。
そして、サツキは常緑樹なので秋に葉が落ちないよ!
つまり、冬には簡単に見分けがつくわけ。

3つめのシャクナゲは、ツツジや五月に比べる地より派手なイメージの花だよね。
花の時期はちょっと短めで4~5月。
しかしながら、シャクナゲの場合、枝先の花芽に5~10輪の花が咲くのだ。
これがシャクナゲの方が派手に見える所以。
そして、葉はツツジより少し細長で、表面に照りがあるけど、裏には毛が生えているのだ。
サツキと同じく常緑樹で、ツツジやサツキがたいてい低木なのに対し、時に背が高くなることもあるんだそうな。

どれも基本の花色は赤、ピンク、白なんだけど、園芸品種が数多く作られていて、黄色、紫、オレンジと多種多様なのだ。
そして、育てやすいというのも特徴で、それが園芸で好まれてきた理由なんだろうね。
これらはアジアに自生する植物だったんだけど、魅せられた欧州人が持って帰って園芸品種にしたのがアザレア。
アザレアは一般名称でもあるんだけど、日本では、欧州で園芸品種になったものが逆輸入の形で入ってきたものをアザレアと呼んでいるよ。
欧州のものは、台湾に自生していたツツジをもとに複雑な交雑を経てできあがったものなんだって。

で、花はきれいなんだけど、このツツジ属の植物にはグラヤノトキシンという毒が含まれていて、品種によっては蜜の中にも致死量に達するほどの量があるのだとか。
安全なものもあるけど、そうでないものとの見分けは専門家でも難しいそうだよ。
小学生が花を摘んでおしりから蜜を吸ったりするけど、極めて危険なんだって!
そういう子供を見かけたら注意しないとね。

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