2023/12/09

植物の乳

 最近、「第3のミルク」というのをよく目にするようになったのだ。
「第1のミルク」はもちろん牛乳。
「第2のミルク」は羊乳や山羊乳ではなく、豆乳なんだよね。
スタバでもかなり前から「ソイミルクに変更」なんてオプションがあったくらいで。
で、さらにその豆乳に変わる、植物性のミルクというのが「第3のミルク」なのだ。

具体的には、アーモンドミルクやライスミルク、オーツミルクなど。
どれも固形物を水と一緒にミキサーにかけてからろ過した乳濁液。
ものによっては粒子が大きいので沈殿ができることもあるみたい。
水に溶ける、あるいは、ろ過されない微粒子として均一に分散して懸濁されるものだけが残ったものだよ。
大豆で言えば、大豆をゆでてミキサーにかけ、ろ過したものが豆乳、残った残渣がおからだよね。

この中でも、どうもオーツミルクに注目が集まっているとか、いないとか。
というのも、ちょっとオーツミルクの場合は栄養面で性質が違うんだよね。
もともと健康食品としてオーツ麦(オートミール)が注目を集めたいたこともあるのかも。
オーツ麦は低カロリーでミネラルに富み、グルテンフリーなので、オートミールやグラノーラ、ミューズリーが健康的な朝食として注目を集めたんだよね。
グラノーラはかなり甘くしてあるからわりとおいしいのだけど、低カロリーというメリットが生かせないんだよね。
かといって、ミューズリーは正直味気なくていまいち。
オートミール(ポリッジ)に至ってはまずいと言われるからね。

そこでオーツミルクになるわけ。
ろ過しちゃうので食物繊維の多くは失われることになるんだけど、オーツ麦の場合は水溶性の食物繊維も多く含まれているので、完全にゼロにはならないのだ。
これは豆乳との大きな違い。
もそもそした触感がなくなって、ほのかな甘みだけが残るので、ミルクとして使うのにちょうどよいみたい。
しかも、オーツ麦はもともとカルシウムを多く含んでいて、それがオーツミルクにもそのまま残るのだ!
豆乳の場合はタンパク質は多いけど、カルシウムはないんだよね。
なので、乳糖不耐症や牛乳アレルギーがある場合は、オーツミルクがけっこういい代替品になるんだって。
ヴィーガンの人なんかはカルシウムが不足しがちだから、これはありがたいかもね。
ただし、タンパク質や脂質は少ないので、牛乳の代わりに使うとかなりあっさりにはなるのだ。

ちなみに、このオーツミルクはミキサーがあれば普通に作れるみたいだよ。
ただし、手作りの場合はどうしても粒子が荒くなるので、沈殿しやすいから使うたびによくかき混ぜた方が良いみたい。
保存性もわりと高いので、都度都度作るということでもないみたいだよ。
とはいえ、鉄づくりの場合は衛生環境に限界があるから、そこまで長期保存はできないだろうけど。
ちなみに、ろ過して残った残渣はオートミールクッキーの材料なんかにもなるそうなので、買ったはいいけどおいしくないから食べていないオートミールがあったらオーツミルクにしてしまうのもありなのかもね。

ライスミルクはオーツミルクと同じようなものだけど、いまいちはやらないのは、もともとコメは糖質の塊なので、ライスミルクにするとカロリーの高いデンプン液になるんだよね。
玄米のままミキサーにかければある程度ビタミンやミネラルは残るけど、食物繊維はほぼほぼ残らないよね。
それよりも、同じようなものなら発酵食品である甘酒の方が優れているのだ。
デンプンが糖化されて甘みがあるし、発酵過程でビタミン類なんかもあり、かつ、ろ過しなくても液状なので多少の食物繊維があるのだ。
ま、コーヒーにちょっと入れようとかはあまり思わないかもだけど。
甘酒は「飲む点滴」と言われるくらい栄養価は高いから、ミルクの代替品っていうよりは、カロリーメイトのドリンクみたいなものなのだ(笑)

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