2024/08/31

クォ・ワディス

 台風10号がすごいことになっているのだ。
非常に強い勢力なのに遅々として進まず、日本中に強い雨を降らしているよ・・・。
しかも、予報を見ていても進路がなんかふらふらしていて、つかみどころがあいんだよね(>_<)
で、気になったのが、台風の進路予想図。
わかるようでわかっていないので、ちょっと調べてみたのだ。

天気予報の台風進路予想図のメインの情報は5つ。
一つ目は現在の中心位置で、まさに台風が現時点でどこにいるかだよね。
今回は台風の勢力が強いこともあって、衛星画像を見ても中心部に「目」があって、分厚い雲にぽっかりと穴が開いているのがよくわかるのだ。
予報で発表されるまでには観測時点から1時間かかるらしいので、「最新の」と言っていても、1時間前の位置らしいよ。
実際はもう少し進んでいるのだ。

二つ目は暴風域。
風速が平均して25m/s以上になっている範囲。
円で示されるけど、台風の目が中心になっているわけではないよ。
実は、台風の進行方向右側は、中心に向かって反時計回りにふきこむ風と、台風自体を動かしている風との2つが同じ方向になって合わさるので風が強くなるそうなのだ。
逆に、進行方向左側は、互いに打ち消しあうので弱くなるのだとか。
なので、暴風域の円の中心から進行方向左にずれたところに台風の中心位置が来るよ。
これって、台風の進路の右側の地域の方が影響が大きいということなんだよね。
この時期に日本に来る台風は、多くの場合南からきて北東へ移動していくので、東日本側が常に風が強くなるということだよ。

三つめは強風域。
こっちは平均風速が15m/s以上になる範囲。
基本的には上の暴風域と同心円になっているよ。
風速15m/sというのは「強い風」で、樹木が大きく揺れる、人は風に向かって歩けなくなうr、屋根瓦が外れ始める、といった強さ。
これってけっこうなものだよね。
さらに、風速25m/sの「非常に強い風」だと、人はモノにつかまっていないと立っていられない、樹木が倒れ始める、車を運転するのが困難暴風域のになる、というほど。
これは思っていた以上にすごい風だ。

四つ目は予報円。
これは、その時間に台風の中心位置がどのあたりに移動しているかの目安で、この予報円で示された範囲内に台風の中心位置が70%の確率で入ると想定される、というもの。
当然、先の時間であれば予測精度が下がるので、予報円は先の時間の予報ほど大きくなっているよ。
大体のルールがあって、台風の進路予測の信頼度(これは周りの状況で決まってくるのだ。)により5段階に分けられていて、それぞれ〇時間後の予報円の半径はどれくらい、という標準があるみたい。
今回のようにふらふらしている台風はどっちに行くか予測しづらいので予報円が大きくなるのだ。
また、大事なこととして、精々70%の確率、ということなので、この予報円のさらに外側に来ることもあるよ。

最後の五つ目は暴風警戒域。
上の予報円の中に台風の中心が来るとした場合、暴風域に入る可能性がある範囲、ということで、まさに台風対策をしっかりとしておかなくちゃいけないところだよね。
台風の勢力によって暴風域の大きさは変わるので、強いまま移動していくと、必然的にこの暴風系海域は広く取られるし、台風が徐々に弱くなっていくとせまくなるよ。
温帯低気圧になる手前ですでに暴風域がなくなっていると予想される場合はこの暴風警戒域はひょうじされなくなるのだ。

ちなみに、この地図上に表示される情報とともに大事なのが、台風の強さと大きさ、という概念。
当然、これらは上の5つの情報にも反映されているんだけど、その台風の脅威度を知るのは、まずは強さと大きさを知ることが大事なのだ。
強さは最大風速で規定されていて、54m/s以上で「猛烈な」、44~54m/sで「非常に強い」、33~44m/sで「強い」とされているよ。
大きさは風速15m/s以上の強風域の半径で規定されていて、800km以上が超大型(非常に大きい)、500~800kmが大型(大きい)となるよ。
ちなみに、超大型の場合、東京に台風の中心が来ると、本州がほぼ全部強風域の中に入るくらいの大きさ。
大型でも、関西までと青森を除く東北が入るくらいの広さだよ。

というわけで、これくらいわかっていると台風情報も理解しやすくなるはず。
今度注意深く天気予報を見てみよう。
と思っていたら、10号は急速に衰えてしまった・・・。

2024/08/24

友だち20人いるかな?

 岸田総理が次の自民党総裁選に不出馬を表明したので、次のリーダーを選ぶ自民党総裁選挙が盛り上がってきたのだ。
現時点で立候補を考えている人は11名!
なんでも、総裁選に出るには20名以上の所属国会議員の推薦がないといけないので、本人が出たくても出られないケースがあるんだよね。
過去にはそれであきらめた人も。
ちなみに、現在の自民党所属の国会議員は、衆議院254名、参議院115名の計369名なので、仮に11名の立候補予定者がそれぞれ20名ずつ推薦人を得ることは可能ではあるのだ。
でも、この自民党総裁選のルールってよくわからないんだよね(>_<)
というわけで、少し調べてみることにしたのだ。

自民党の基本ルールである党則では、第6条で総裁選について規定しているのだ。
第1項では、「総裁は、別に定める総裁公選規程により公選する」となっていて、総裁選挙専用のルールがあることがわかるのだ。
ただし、第2項と第3項で例外を定めていて、総裁が任期途中で欠けた場合(第一次安倍政権の時のような健康問題による辞任や首相在任中に逝去した大平正芳首相のようなケースがあるよ。)で、かつ、特に緊急を要する場合は、この公選規定によらず、党大会に代わる両院議員総会で後任を選ぶことができることになているよ。
その場合、よくテレビでも出てくる一般党員の投票は行われず、所属の国会議員と各都道府県連代表による投票になるんだ。
このとき、都道府県連代表の票数はそれぞれ3ずつ割り当てられるので、全部で141票分あることになるのだ。
実は、いまくらいの国会議員数だと、あとで見る公選規定と比べると、国会議員の影響力がより強く出る方式になっているよ。

で、通常の場合のルールが総裁公選規程で、その実施細則もあるよ。
ここでは投票できる人(選挙人)の資格やら、選挙の実施方法、得票数の数えからなんかをルール化したもの。
まず、選挙人資格だけど、これは単に党員であったり、所属の国会議員であったりすればいいわけではないのだ。
実は、前2年にわたってきちんと党費(党員の場合や会費(国会議員の場合)を納めていることが条件。
つまり、なりたての党員だったり、よその党から移籍してきて2年未満の国会議員は投票資格がないというわけ。
なので、今から党員になっても今回の総裁選には参加できないよ!

これとはうらはらの被選挙資格は、党所属の国会議員であること。
ただし、立候補に当たっては、20名以上の党所属の国会議員の推薦が必要。
これが一番最初に出てきた「推薦人集め問題」の根拠規定。
ちなみに、こっちの場合は会費についての規定はないので、会費を納めていなくて選挙人にはなれない国会議員であっても、総裁選に立候補したり、その推薦人になったりすることはできるみたい。
ちょっと不思議。
それと、細かいことで気になったのは、推薦人名簿は総裁選の告示日当日に党本部に届け出ないといけないらしいのだ。
なので、推薦人集めあ総裁選が告示されるまでに終えていなくちゃいけないというわけだ。

選挙の実施方法としては、党員投票と議員投票というのがあって、党員投票は各都道府県連取りまとめで議員投票の投票日の前日までに終わらせておくことになっているよ。
で、その党員投票の数え方は、、国会議員の議員投票と同じ一票、ではなくて・・・。
党員投票全体を所属国会議員数ちょ同数の票数にドント方式で分配するのだ。
ドント方式というのは比例代表制の当選者を決めるときに使っているのと同じ方法。
さっきの前任者の任期途中で緊急にやる場合は党員投票の票数は141しかなかったわけだけど、こっちでは議員票数と同数あるので、党員投票がけっこう重要な意味を持つのだ。


とはいえ、過去の総裁選でもあったように、一人の候補が党員投票と議員投票の合わせた票数の過半数を取れなかった場合は決選投票になってしまい、その決選投票では、各都道府県連は1票ずつしかもらえないんだよね。
なので、党員に人気で票数を稼いでいても、決選投票で票が伸び悩む、ということになるのだ。この決選投票は緊急の場合よりさらに党員の影響力が地位小さくなるんだよね・・・。
こういうのも勝負どころでは大きく聞いてくるから、選挙運動もどこを十手的にやるかで戦略が分かれてくるわけだ。
まあ、政けにょ等をリーダーとして引っ張っていくわけだから、国政を担う党所属の国会議員に支持されていないと話にはならないんだけどね。


2024/08/17

かかるのは水代だけ!

 休みの日にテレビを見ていると、ジャパネットのCMをよく見るよね。
その中でも気になったのがウォーターサーバー。
初期費用、毎月のサーバーレンタル代などすべて無料。
必要なのは毎月の水代だけ、しかも、その送料は無料、というのだけど・・・。
そんなんで利益が上がるのだろうか?
ということで、ちょっと試算してみた。

そもそものサーバーがどれくらいの価格のものなのかよくわからないので、とりあえず、月々どれくらい費用がかかるのか調べてみたのだ。
ジャパネットの場合、家族3~4名だと、9.5L入りのボトルを6本消費する想定みたい。
お値段にして7,200円ほどで、1Lあたり約128円だそうだよ。
一方、イオンのネットスーパーで天然水のボトルを買おうとすると、2L入りボトル6本(1ダース)で600円ほど。
これだと1Lあたり約50円。
でも、価格コムで調べると、2L×6本の相場は800円くらいみたい。
すると、1Lあたり約67円。
つまり、倍くらいの値段ということだ。
ネットスーパーだと別途配送料がかかるので、もう少し差は縮まるかな?

つまり、この差こそがサーバー代や初期費用の回収に当てられるということだよね。
3~4名の標準の月7,200コースだと、1Lあたり60円ほど、3,400円くらいになるよ。
月に3,400円の分割払いで回収ということになるのだ。
初期設置費用は16,500円とあるから、その分の回収には5ヶ月ほどかかることになるね。
2年以内の解約の場合は中途解約手数料がかかるということなので、サーバー代は概算で60,000円くらいなんじゃないかと思うよ。
単純計算すると65,000円になるんだけど、ジャパネットの場合はジャパネット通販で使えるクーポン券やタンブラーなどの特典もついてくるので、それくらいかなと推測したのだ。

こういう風に考えていくと、実はこのウォーターサーバーというビジネスはそこまでリスクは高くないように思えるのだ。
契約者が少ないとコスト単価が上がるけど、ある程度数が稼げればそれは下げていけるからね。
大手で宣伝しまくればおいしい商売なのかもしれない。
だからこそ、いろんな会社がウォーターサーバーをビジネス化しているんだろうけど。

2024/08/10

3番目のやつ

 オリンピックが開幕した。
なぜか、というと怒られるような気もするけど、日本が調子が良い。
思った以上にメダルを取っている。
不思議だ。
そんなメダルだけど、3位の人がもらえるのは「銅メダル」だけど、英語では「ブロンズ」なんだよね。
つまり「青銅」。
純銅の「コッパー」ではないのだ。
ま、同の加工品って多くの場合は青銅(ブロンズ)だけれども。

この青銅というのは銅の中に錫が混ざった合金。
錫の含有量が少ないと十円玉のような赤っぽい銅らしい色なんだけど、錫が増えていくと金のような黄色みがかった色になり、さらに増やすと白銀色になるらしいのだ。
名前から引きずられてどうしても緑色を思い浮かべるけど、あれは空気中の炭酸により参加してできた「緑青」=錆の色なんだよね。
発掘される「銅鏡」てピカピカに磨かれた十円玉のイメージがあったんだけど(笑)、実際には錫の含有量が多く、白銀職だったみたい。
そうでないと鏡としては使いづらいよね。

なぜ錫を混ぜるのかというと、強度が増すから。
銅はやわらかくて伸ばしやすい(=展延政がある)んだけど、すぐにぐにゃっと曲がってしまうのだ。
だからこそ電線には使いやすいのだけど。
でも、形状を維持したいものだと使いづらいので、強度を増しつつ、銅特有の展延性を残したバランスの取れた金属が青銅という合金なのだ。
鉄よりも低い温度で溶かせることもあり、人類ン歴史ではまずは青銅器が金属加工に使われたわけだよね。
かつ、ちょうどよく錫を混ぜれば金色になるので、祭具にも使えるのだ。
確かに魅力的な金属ではある。


加えて、アルミニウムなんかと同じで、表面に酸化膜ができるとそれが保護膜になって中身がさびにくくなるという特徴があるのだ。
なので、あえてさびを落とさず、そのままにするので「青銅」と呼ばれるんだよね。
鉄なんかはさびが内部に侵攻していくのでボロボロになってしまうから錆とりや防錆が重要だけど、青銅の場合は錆てからが本番みたいな感じだよね。
武器や農具につくならより強度がある鉄の方が優れているのだけど、さびにくく保存性が高いという青銅は利便性が高いので、建築資材などには使われ続けるのだ。

貴金属というのは化合物を作りづらい金属ということだけど、現在のように化学が発達する以前は、錆びにくくて朽ちにくい、ということこそが価値があったのだ。
金は錆びないし、銀は硫化により黒ずむけどボロボロにはならない、で、銅は緑になるけどボロボロにならない、という感じで、ちょっとずつ変化はあるものの、朽ちないという点で利点があるのだ。
これが貨幣に使われる理由だよね。
アジア圏には鉄銭もあるけど、やはり効果というと金銀銅が世界でメジャーなんだよね。

今では金よりも高価な白金(プラチナ)があるけど、白金は融点が高く、加工しづらいのだ。
スペインは南米大陸に侵攻したときに見つけて銀と間違えて持って帰ったけど、加工できないので捨てたこともあるとか。
これが貨幣には使われなかった理由。
すでに古代エジプト時代には知られていて、一部加工されて作られた装飾品なんかも見つかっているようだけど、当時の技術力では相当苦労して工夫しないと加工できなかったみたい。
当然、そんな姻族は貨幣のように大量生産が必要なものには使えないよね。
色合いも銀と紛らわしいし、やはり、黄色の金、白の銀、茶色の銅と分かりやすい今の形がよいみたいだ。

2024/08/03

熱風注意

 先ごろ、小型のハンディファンについて、気温が35度以上ある場合は健康を損なう恐れがあるので使用しないでください、というメッセージが出たのが話題になったのだ。
ここ最近はやっているけど、猛暑日の日に外で使うとかえって体温上昇につながり、脱水を起こすおそれもありとかなんとか。
風が来れば鈴しいわけではないんだよね。
少し考えるとよくわかるのだ。

もともと扇風機やうちわの風が涼しく感じるのは、汗が蒸発するときに気化熱を奪っていくために体表面温度が下がるから。
冷房の場合は、まわりの空気の温度を実際に下げているわけだけど、扇風機やうちわは空気をかき回しているだけ。
ここがポイントなんだよね。
お風呂に入っているときもそうなんだけど、あまり動かないでいると、自分と外界(外気やお風呂のお湯)との間に温度的な中間層ができるんだよね。
水も空気もそこまで熱伝導度は高くないので、体表面温度と外気温・お風呂の水温との間の中間くらいの温度の薄い膜のような層ができるのだ。
で、体を動かすとこの層が解消されるので、改めて外気温やお風呂の水温との間で熱い・冷たいを感じるようになるのだ。
サウナの中で空気をかき回す「アウフグース」というのがあるけど、あれはその中間層を吹き飛ばして、熱気を直接肌に感じさせるものなのだ。
ちなみに、焼けた石に水をかける「ロウリュ」の方は湿度を上げることで汗の蒸発を阻害し、体感温度を上げるものなのだ。

で、外気温が30度くらいの場合、人間の体表面温度は34~36度くらいなので、間に32~33度くらいの温度の層ができるのだ。
空気は温度によって密度が変わるので、外気の層とこの中間層との間には「空気の壁」みたいなのができてしまうんだよね。
すると、体表面から汗が蒸発していくとき、水蒸気の拡散はこの「空気の壁」に遮られるので、中間層の中だけ湿度が上がっていってしまい、やがて汗をかいても涼しく感じなくなるのだ。
この状態まで来たとき、外から風を当ててあげると、この中間層が壊れ、水蒸気が外気中に拡散していって、いったん滞っっていた汗の蒸発も活発になり、涼しく感じるようになるよ。
これが背bンぷ浮谷うちわで風を当てると涼しく感じる原理。
逆に言うと、うっすらとでも汗をかいていないような状態で風を当ててもほとんど涼しく感じないのだ。
春の終わりのぬるい風がそれだよね。

一方、外気温が体温を超える勢いの猛暑日の場合。
仮に外気温が37度まで行ったとすると、35度くらいの温度の中間層ができることになるのだ。
ここに風を当てると、汗の蒸発は進むのだけど、実は、体表面温度より高い温度の「熱風」を当てていることになるので、弱いヒーターの熱を当て続けているのと同じような状況になってしまうわけ。
汗を無限にかくことができれば気化熱とある程度は相殺できるけど、実際は汗をかきすぎると脱水になってくるわけで、だんだんと気化熱で涼しくなる効果が出せなくなるのだ。
これがまさに猛暑日に扇風機を使うとかえって体温が上昇して脱水に陥る危険がある、という理由。

体温より少し高い温度の熱をずっと風で当てられ続け、それに加えて夏の強い日差しなんかあると、体温上昇は危険なレベルまで行くのだ。
かつ、汗蒸発もどんどん進むので、体の中の水分もぐんぐんと失われていく。
やがえて汗が書けなくなると体温上昇のスピードは加速され、熱中症まっしぐら、という感じ。
なので、猛暑日なので窓を開けて扇風機だけでなんとか、というのはほぼほぼ自殺行為。
お年寄りは冷房を使うのを嫌がるけど、猛暑日まで行くとそんなことを言っていると命にかかわるのだ。

ハンディファンでそこまでひどくなるとは想像できないけど、リスクがあるのは確か。
そして、ついつい顔に当てがちだけど、人間の体の中でも頭、というか脳は一番熱に弱い臓器でもあるので、実際に危ないんだよね。
そういうときは、水で濡らした倒れで頭を覆ったり、首まわりにつけるネッククーラーのようなものが効果的らしいよ。
水で濡らした田尾rは汗の代わりに気化熱を奪っていってくれるし、ネッククーラーは実際に体表面を冷やす効果があるからね。
まだまだ暑い季節は続くから気を付けないと。