2024/08/10

3番目のやつ

 オリンピックが開幕した。
なぜか、というと怒られるような気もするけど、日本が調子が良い。
思った以上にメダルを取っている。
不思議だ。
そんなメダルだけど、3位の人がもらえるのは「銅メダル」だけど、英語では「ブロンズ」なんだよね。
つまり「青銅」。
純銅の「コッパー」ではないのだ。
ま、同の加工品って多くの場合は青銅(ブロンズ)だけれども。

この青銅というのは銅の中に錫が混ざった合金。
錫の含有量が少ないと十円玉のような赤っぽい銅らしい色なんだけど、錫が増えていくと金のような黄色みがかった色になり、さらに増やすと白銀色になるらしいのだ。
名前から引きずられてどうしても緑色を思い浮かべるけど、あれは空気中の炭酸により参加してできた「緑青」=錆の色なんだよね。
発掘される「銅鏡」てピカピカに磨かれた十円玉のイメージがあったんだけど(笑)、実際には錫の含有量が多く、白銀職だったみたい。
そうでないと鏡としては使いづらいよね。

なぜ錫を混ぜるのかというと、強度が増すから。
銅はやわらかくて伸ばしやすい(=展延政がある)んだけど、すぐにぐにゃっと曲がってしまうのだ。
だからこそ電線には使いやすいのだけど。
でも、形状を維持したいものだと使いづらいので、強度を増しつつ、銅特有の展延性を残したバランスの取れた金属が青銅という合金なのだ。
鉄よりも低い温度で溶かせることもあり、人類ン歴史ではまずは青銅器が金属加工に使われたわけだよね。
かつ、ちょうどよく錫を混ぜれば金色になるので、祭具にも使えるのだ。
確かに魅力的な金属ではある。


加えて、アルミニウムなんかと同じで、表面に酸化膜ができるとそれが保護膜になって中身がさびにくくなるという特徴があるのだ。
なので、あえてさびを落とさず、そのままにするので「青銅」と呼ばれるんだよね。
鉄なんかはさびが内部に侵攻していくのでボロボロになってしまうから錆とりや防錆が重要だけど、青銅の場合は錆てからが本番みたいな感じだよね。
武器や農具につくならより強度がある鉄の方が優れているのだけど、さびにくく保存性が高いという青銅は利便性が高いので、建築資材などには使われ続けるのだ。

貴金属というのは化合物を作りづらい金属ということだけど、現在のように化学が発達する以前は、錆びにくくて朽ちにくい、ということこそが価値があったのだ。
金は錆びないし、銀は硫化により黒ずむけどボロボロにはならない、で、銅は緑になるけどボロボロにならない、という感じで、ちょっとずつ変化はあるものの、朽ちないという点で利点があるのだ。
これが貨幣に使われる理由だよね。
アジア圏には鉄銭もあるけど、やはり効果というと金銀銅が世界でメジャーなんだよね。

今では金よりも高価な白金(プラチナ)があるけど、白金は融点が高く、加工しづらいのだ。
スペインは南米大陸に侵攻したときに見つけて銀と間違えて持って帰ったけど、加工できないので捨てたこともあるとか。
これが貨幣には使われなかった理由。
すでに古代エジプト時代には知られていて、一部加工されて作られた装飾品なんかも見つかっているようだけど、当時の技術力では相当苦労して工夫しないと加工できなかったみたい。
当然、そんな姻族は貨幣のように大量生産が必要なものには使えないよね。
色合いも銀と紛らわしいし、やはり、黄色の金、白の銀、茶色の銅と分かりやすい今の形がよいみたいだ。

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