はぁちぃ~
先日、東新宿駅のポイント故障で副都心線が止まったのだ。
で、相互乗り入れなどしている関係で、有楽町線、西武線、東武線、東急線にもその影響が波及。
最近では珍しい大混乱になったのだ。
で、おそらく、一番大変だったのは渋谷ではないかと思うんだよね。
というのも、副都心線・東横線は他の路線から乗り換えるときに遠いので、山手線などで振替輸送してもらうにしても混雑の中けっこうな距離を移動しないといけないのだ。
池袋・新宿から乗り換えなしで東横線に入れるのが副都心線最大の魅力なのに!
そんな渋谷。
今では大都会で、しかも、さらに再開発でまたまた大きくなろうとしているけど、江戸時代から栄えていた新宿と比べると普通に田園風景広がるいなかだったんだよね。
「春の小川」に出てくる川のモデルは代々木に流れていた河骨川と言われているけど、これは渋谷を流れていた宇田川の支流(いずれもすべて暗渠化)。
ああいう風景が渋谷にも広がっていたはずなのだ。
確かに、映画の「ハチ公物語」に出てくる渋谷駅も都心ではないよね。
新宿は、甲州街道やその脇街道の青梅街道の最初の宿場で、江戸外れの歓楽街として栄えていたのだ。
同じように、東海道の最初の宿場である品川もそう。
江戸市中の範囲は今の23区よりだいぶ狭くて、山手線の西側はおおよそ江戸の境界にあたるんだよね。
目黒なんかは将軍家がタカ狩りをするくらいだったわけだし。
で、渋谷に何もなかったかというとそういうことでもなく、大山街道(矢倉沢往還)の宿場として集落はあったようなのだ。
それが道玄坂上の円山町のあたり。
少し高台になっているところだよね。
でも、大きな宿場ではなく、こじんまりとしたもの。
おそらく、中山道(東山道)の板橋宿や日光御成道(岩月街道)の江戸の出口だった王子の方がはるかに栄えているよ。
板橋は江戸4宿最下位とはいえ中山道では最大の繁華街だったし、王子なんかは飛鳥山や王子稲荷などの観光スポットがあって、江戸庶民の一大行楽地だったのだ。
目黒だと目黒不動瀧泉寺や大鳥神社なんかもあるからもう少し人通りがあったんだろうけど、原宿・渋谷・恵比寿のあたりはおそらく草っ原だよ。
今の渋谷駅は谷底にあるけど(だから地下鉄の銀座線が空中を走っている!)、渋谷川・隠田川、宇田川などが流れる田園だったんだって。
明治期に最初に液ができたときはまだまだ田舎だったけど、その後東京市電や玉川電鉄(ともに路面電車)ができると都会化してきて、東急グループにより東京南西部の開発が始まると一気にターミナル駅として栄えるようになるのだ。
その後、隠田川は暗渠となり、そのうえにキャットストリートがあるよ。
もともとキャットストリートの正式名称は旧渋谷川遊歩道路というのだ。
で、ほぼ同じような時期に、原宿には明治神宮が造営され、景色が変わるのだ。
戦前は大きな神社ができただけで町として栄えるのは戦後だけど。
恵比寿は恵比寿でもともとはビール工場と貨物駅しかないようなところで、その跡地がガーデンプレイスなどの再開発区域だよ。
そもそもエビスビールの工場があったから恵比寿という地名になったくらい、何もないところ。
それがいまや東京でももっともおしゃれな都会になっているのだから驚きだね。
ま、土地があるから再開発できるわけで、最初からごみごみしている上野・浅草地域や神田なんかは再開発が難しいのだ。
新宿も都庁周辺の再開発区域は淀橋浄水場跡地だし、池袋のサンシャイン周辺は巣鴨拘置所跡地なのだ。
で、実は渋谷は今もなお発展し続けているんだよね。
90年代後半から2000年代前半にかけ、IT系のベンチャーが渋谷に集積し始め、シリコンバレーになぞらえて「ビットバレー」なんて呼ばれるようになるんだけど、現在もグローバルにスタートアップを集めようとしているのだ。
政府が大々的に進めているのが「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想」。
市ヶ谷に移転した防衛研究所の跡地のある、防衛省目黒地区に隣接した国有地に建設予定らしいけど、駅でいうと恵比寿が近いのだ(ガーデンプレイスの奥あたり)。
で、もともとIT系ベンチャーの集積もあるので、一気に渋谷周辺でスタートアップを盛り上げよう、ということのようだ。
でも、なんか計画があんまり進んでいないような・・・。
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