2009/02/01

鉄ちゃん関係アレコレ

今日は箱根で登山鉄道に乗ったのだ。
あれって、急カーブを曲がったり、スイッチバックをしたりとよくゆれるのだ。
そのとき、同行者から質問が・・・。
いわく、なんで分岐点で鉄道がもうひとつの線路にスムーズに入れるかがわからないというんだよね。
なんとなく当たり前のような気がしないでもないんだけど(笑)、せっかくなので、ついでに鉄道関係についてちょっと調べたのだ。

まず、上の質問を理解するのは、なんで鉄道が曲がれるのかを考えないといけないのだ。
鉄道は線路に沿ってスムーズに曲がるけど、車とは違ってあれってアクセルとブレーキしか操作していないから、「自然」に曲がっているんだよね。
でも、線路を平坦な車輪ががっちりかんでいると、カーブの内側と外側で長さが違うから、うまく回れず脱線してしまうはずなのだ。
それが脱線せずに自然に曲がれるのは鉄道の車輪は平坦ではなくてななめになっているから。
円錐の先っぽを切ったような形状で、横から見ると台形なんだよね。
外側に行くほど細くなっているのだ。

この車輪が線路の内側にだけ接しているんだよ。
線路に沿って曲がろうとすると、車両自体がカーブの内側にかたむくことで、この車輪が線路の上で少しずれて、内側はより細い位置で接し、外側はより太い位置で接するようになるのだ。
すると、同じ回転数でも内側は距離が短く、外側は長くなるので、それがカーブの内と外の距離差になって自然に曲がれるようになるというわけ。
カーブで鉄道がよくゆれるのは車両自体がかたむくからで、これは急なカーブであるほどよりかたむくからゆれるんだよ。

で、線路のスイッチングの場合、内側に分岐路への線路がくっついたり離れたりするんだよね。
線路の上に車輪が乗っているイメージだとうまく別の線路に入れないような気がするけど、もともと車輪は線路の内側にしか接していないと知っていると、線路の内側に分岐路へつながる線路がくっついていればその分岐路へ、離れていればもともとの本線へ行くことがわかるのだ。
内側にちょっと接しているだけだから、スイッチングでちょと線路を動かせばよいのだ。
鉄道は内側の線路に沿って進むと思えばわかりやすいよね。

で、気になるのがモノレール。
モノレールは名前のとおりレールは1本しかないわけで、今まで説明した鉄道のようには曲がれないはずだよね。
しかも、ぶら下がっているやつではなくて、レールにまたがっているようなタイプだと、本来ならまっすぐにしか進めないのだ。
でも、話はそんな単純じゃないんだよね(笑)
あれは、がっつり挟み込んでいるようでも実は違って、中にはだいぶ「遊び」があるのだ。
モノレールは動力を伝える走行車輪という縦向きについている車輪がレールの上に乗っていて、これが回転することが前に進むのだ。
で、実はもうひとつ車輪がついていて、それは横方向についている案内車輪。
これはレールの側面に接するようにつけられている車輪で、カーブのときは左右の案内車輪の回転数を変えることで回るのだ。
内側の案内車輪は回転数を少なく、逆に外側は多くすることでカーブの内と外の距離差をかせぐのだ。

ついでに、もうひとつ。
地下鉄って実は相当省エネ走行をしているんだよね。
銀座線や丸ノ内線のような古い地下鉄はちょっと違うんだけど、最近の地下鉄では、たいてい駅間が谷間になっているのだ。
これは、前の駅を出てから加速するとき、下り坂になるのでその位置エネルギーも使って加速し、ある程度のところでアクセルは踏まずに慣性だけで走行させるんだよね。
で、次の駅が近づくと今度は上り坂になるんだけど、ちょうど駅に止まるためにブレーキをかけないといけないところ、上り坂で自然にスピードが落ちていくので、あんまりブレーキも使わずにすみ、余計なエネルギーロスもなくなるのだ。
でも、これってけっこう地下を掘らないとできないことなので、地表すれすれを走っているような古い地下鉄ではできないというわけ。

というわけで、ボクは別に鉄ちゃんではないんだけど、ちょっと理系的にまとめてみたのだ。
こうやって原理的なことがわかると、乗り物を見る目も変わるよね。
意外と単純な原理で動いていたり、カーブを曲がるなんて単純なところでおどろくような工夫をしているものなのだ。

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