2018/12/29

オレンジの甘いやつ

クリスマスに連休になったので、南仏に行ってきたのだ。
いやあ、南仏の料理はあっさり目でおいしい♪
今回特によく出てきたのは、カボチャ。
最初は「butternut」って書いてあるから何かと思ったよ。

バターナットというのはカボチャの一種で、秋に収穫して冬に食べるもの。
まさにこの時期に食べる野菜なのだ。
フランスのスーパーでよく見かける「ひょうたん」型のカボチャがバターナッツなんだね。
あれって、下のふくらんだところにだけ種があるんだって。
繊維質が少なめで水分が多く、ねっとりした食感なので、ピュレにしたり、スープにしたりするようなのだ。

いわゆるカボチャという野菜には大きく分けて三種類あって、どれも米大陸原産。
日本でよく食べている緑のカボチャはセイヨウカボチャ。
日本ではクリカボチャとも言うよ。
フランスでは、セイヨウカボチャはpotironというのだけど、そのうち小ぶりで日本のカボチャのようにほくほくしているものはpotimarronという名前で、やっぱり栗のイメージがあるみたい。
水分が少なめで、熱をかけるとほくほくした感じになるのが特徴。
甘味も強いよ。
和食のカボチャの煮物に使うならこれだし、天ぷらなんかにしても、サツマイモと同じような食感になるのだ。
ちなみに、最初は飼料用としてはいってきたものだったんだけど、戦後の高度成長期に品種改良が進んで、イモのような甘味と食感のカボチャとして好まれるようになり、広まったんだそうだよ。

セイヨウカボチャがあるならニホンカボチャもあるわけで、バターナットはなんとニホンカボチャの仲間。
ねっとりとしているのが特徴で、京野菜の鹿ヶ谷カボチャもニホンカボチャみたい。
最初に南蛮ルートで日本に伝わったのはこっちなのかもね。
カボチャの原種に近いものだそうだよ。
セイヨウカボチャがほっこりしているのに対してこちらはねっとり。
煮たりするととろっとするよ。
もともと日本で食べていたのはこのカボチャ。
形は崩れてしまうけど、逆にピュレやスープには向いているんだよね。
カボチャのポタージュなんかはこれで作るのだ。

最後はペポカボチャ。
その他のカボチャは全部これ(笑)
ズッキーニや金糸瓜(ソウメンカボチャ)もこの仲間だよ。
実は、英語で言うパンプキンは、ハロウィンで見られるようなオレンジ色の果皮のペポカボチャのみを指す言葉で、他はスクワッシュ(squash)というんだって。
ということで、日本ではほぼパンプキンは食べていないのだ・・・。

これで長年の謎が解明した!
あのほっこりのカボチャからどうやってカボチャのスープを作っているんだろ、と思っていたんだけど、カボチャの種類が根本的に違うんだね。
なんか、じっくりと低温で熱を入れるととろっとろになるみたい。
自分ではなかなか作る機にはならないけどね(笑)

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