2022/10/01

さっぱりキャベツ

 最近よくキャベツを食べるんだよね。
1日の摂取目安の野菜の量ってけっこう多くて、かつ、野菜ジュースだと食物繊維はとれないので、ここのところスーパーやコンビニで売っている、「洗わずそのまま食べられるサラダ」みたいあのをよく買うようになったのだ。
レタスベースのものも多いのだけど、レタス系は量が少ないことが多く、ついついたくさん入っているキャベツ系を買ってしまうんだよね。
そのまま千切りキャベツを買うこともあるし、紫キャベツやちょっとのレタス、キュウリなどが混ざったミックスキャベツサラダを買うことも。
で、そのラインナップの中に、コールスローサラダ、というのがあるんだよね。

コールスローと聞くとケンタッキーのサイドメニューのイメージが強くて、キャベツとにんじん、タマネギをマヨネーズで和えたもの、みたいなのを思い浮かべるけど、老舗洋食屋で有名な日本橋のたいめいけんでは、キャベツ、にんじん、タマネギを酢と油でマリネしたもの。
スーパーやコンビニで売っているものは、キャベツの千切りに少しのにんじん、粒コーンが入っているものなのだ。
おそらく、袋から出して好きなドレッシングなりマヨネーズをかけて食べてね、ということだね。
ボクはそのままばりばりいくけど(笑)
で、どうも世にコールスローと言われるものはマヨネーズ系と非マヨネーズ系の2種類があるようなのだ。

調べてみると、細かく切ったキャベツのサラダは歴史が古く、すでに古代ローマでも食べられていたんだって。
もともとキャベツは西欧原産で、かつ、かなり冷涼な気候でも育つこと、春にも秋にも収穫できることなど、野菜として優秀なんだよね。
なので、欧州料理にもキャベツを使ったものが多く、サラダとして食べるだけでなく、ザワークラウトのように乳酸発酵させた「漬け物」にしても食べるし、ポトフのようにスープの具にも使えるし、ロールキャベツのようにメインディッシュの重要な構成要素にもなり得るのだ。
日本には明治以降に入ってきたけど、実は大根と並んで家庭で最もよく食べられる野菜の1つになるほど日本の家庭料理に浸透しているよね。
ボクが子どもの頃の給食メニューは野菜系に困ると「キャベツの塩もみ」だったし(笑)

どうも、ザワークラウトも同じくらい歴史が古い食べ方。
これはおそらくの推測だけど、比較的葉が柔らかい春キャベツはそのまま酢と油でマリネして食べるコールスロー的な食べ方で、葉がかたくみっしり結球する冬キャベツはザワークラウトのように発酵させて食べたんじゃないかと思うんだよね。
かつ、発酵させたザワークラウトは長期保存が可能で、かつ、冬場にはなかなか摂取しづらいビタミンCがとれるので、非常に有用なのだ。
ちなみに、パリに住んでいたとき知ったんだけど、欧州のキャベツは日本のものとはまた種類が違って、極めてかたいのだ。
その結果、ただ炒めるだけの野菜炒めなんかにしてもおいしくないし、ましてや、千切りで生食するなんて無理。
煮込んでも煮崩れしにくいのはいいんだけどね。
で、それをサラダで食べようとすると、やはりマリネにするか、発酵させるかしないといけないんだろうなぁ、と思ったよ。

さて、古代ローマから続いていると思われるコールスローは酢と油でマリネするもの。
つまり、たいめいけんで出てくるようなものなのだ。
ところが、欧州で瓶詰めのマヨネーズが市販されるようになると、油と酢と調味料を混ぜて作るより、オールインワンでマヨネーズと混ぜればいいだけなので、同じ材料だけどマヨネーズで和える作り方が出てきて、普及したみたい。
それが移民を通じて米国に持ち込まれ、米国で一般化したのだ。
なので、ケンタッキーのコールスローはマヨネーズ和え。
まともにたいめいけんレシピで作ろうとすると、つけ込む時間で30分~1時間くらいは必要なんだよね。
キューピーのサイトにあるマヨネーズ和えのレシピだと、軽く塩をして水気を切ってからマヨネーズで和える、となっているので、それよりは早く簡単にできるのだ。
ちなみに、たいめいけんレシピの場合は、けっこう野菜から水分が出てきてつけ汁が増えているので、皿に盛るときに水気をきる必要があるよ。
キューピーレシピは先に水気をきっているので、マヨネーズと混ぜたらできあがり。

個人的には、たいめいけんレシピのやつが好きなんだよね。
口の中が非常にすっきりするのだ。
米国留学時代、お昼は自分でサンドイッチを作っていたんだけど、そのときの定番の具としてもよく作っていたよ。
それに、マヨネーズってちょっと罪悪感あるしね(笑)

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