2009/01/17

インフルには

今日はセンター試験の初日。
でも、どうも世間ではインフルエンザがはやり始めているねぇ。
ボクのボスさんも正月そうそうひいていたし、友人・知人にもひいた人が出始めてきたのだ。
受験生の人たちは特に気をつけないといけないよね。
ボクみたいな「なんとか」の方に分類される人はまだよいとしても、普通はそうもいかないから、うがい、手洗い、規則正しい生活などの予防が大事なのだ。

インフルエンザは流行性感冒とも呼ばれるけど、特に感染性が強くて、症状もいわゆる普通のカゼより重いんだよね。
高熱が出て、節々が痛むのが特徴なのだ。
かつて世界的に流行して大量の死者を出したスペイン風邪もインフルエンザだよ。
感染性が特に強いとパンでミックと呼ばれる爆発的な感染拡大が起きるんだよね。
ちょうどそんな映画もやっているっけ。
感染者が指数関数的に増えていくわけだけど、子どもや高齢者などの体力のない人、免疫力の弱い人はなくなる場合も出てくるのだ。

そこで大事なのが予防。
基本はうがいと手洗いだよね。
うがいはのどに付着したウイルスをまさに洗い流すわけだけど、実はもっと大事なのが手洗い。
けっこう手づかみでものを食べることは多いし、手は何かと口のまわりに行くので、手を洗って手に付着しているウイルスを落とすことが大事なのだ。
それと、免疫力が低下しないように、栄養のあるものを食べて、きちんと睡眠をとってと規則正しい生活をすることが大事なんだよね。

コレに加えてインフルエンザの場合は予防接種をするよね。
弱毒性ウイルスのタンパク質をあらかじめ注射しておいて免疫反応を活性化しておくことで感染を防ぐのだ。
でもでも、インフルエンザワクチンの製造には6ヶ月近くかかるので、実際にははやり始めてから作るのは不可能。
ということで、毎年毎年はやりそうなインフルエンザの型を予測し、3種類くらいに対応できるようにワクチンを作るんだそうだよ。
でも、今年はどうもはずれたみたいで、予防接種をした人でもひいているんだよね。
今年はけっこう大変かもよ。

そこで活躍するのが抗インフルエンザ薬。
特に有名なのはタミフルだよね。
タミフルというのは商品名で、薬品名はオセルタミビルというらしいよ。
このお薬は、インフルエンザウイルスの酵素を阻害することで、増殖したウイルスが細胞表面から遊離するのを防ぐのだ。
すると、ウイルスがとなりの細胞に感染できなくなって増殖が抑えられるというわけ。
その間に免疫反応で残ったウイルスもやられてしまうという算段なのだ。

これまでのインフルエンザの薬と言えば対症療法が中心で、高熱が出た場合に解熱剤、咳が出れば鎮咳薬と症状を抑えるのが主だったんだよね。
でも、熱や咳が出るのは体がウイルスに反応してる証拠で、特に高熱は免疫反応を高めるための反応なので、あまりに高熱になる場合を除いては下げない方がよいと言われているのだ。
と言っても、インフルエンザは下手すると40度を超えるような高熱もあるので注意しないといけないけど。
その点、この抗インフルエンザ薬のタミフルは直接ウイルスの増殖を抑えるのがこれとは違って原因を直接排除する方向にきくのが画期的なのだ。
そのためにインフルエンザ対策にタミフルが大量に用意されるわけだよ。

でも、そんなタミフルもすべてのウイルスに効くわけじゃないらしくて、A型、B型、C型とあるウイルスのうち、よく効くのは感染性の強いA型で、B型にはきかなくもない程度、C型にはきかないんだって。
これがすべてのインフルエンザにタミフルが有効じゃないと言われる由縁で、さらに、タミフルは増殖を抑えるだけなので、その後のウイルスの排除は各人の免疫反応によるから、その効き具合にも個人差が出るのだ。
もっと悪いことに、最近ではタミフルに耐性を示すウイルスも発見されていて、そもそもタミフルが効かないウイルスが出てきてしまっているのだ・・・。
よって、タミフルもワクチンと同様に完璧ではないので、やっぱりまずは予防対策が大事ということなのだ。

さらに、まだよくわからない部分が多いけど、副作用で意識障害があって、それが変な行動(特に飛び降りなどの自殺行為)につながるおそれがあるかも、と言われているから、子どもには飲ませない方がよいとされているよね。
この意識障害という副作用はC型肝炎の薬のインターフェロンなんかで知られているもので、どうなっているか不明だけど、インターフェロンの場合はうつ状態になって自殺したくなるそうなのだ。
それがタミフルにもあるかもしれないっていうんだよね。
ただ、それはインフルエンザによる意識障害や精神系の異常によるものかもしれなくて、原因はまだ藪の中なのだ。
ま、はっきりしないうちは気をつけるに越したことはないけど、なかなかタミフルに代わるようなよい薬もないのが問題。
子どもの場合は特に高熱が出やすいのでタミフルは有効と言われていたんだけどね。

2009/01/14

胸に付けているマークは・・・

今年は世界天文年で、星空を見上げよう、なんて動きがあるんだよね。
そんな中で、お正月早々の御イベントだったのが四分儀座流星群。
これは流星群の中でも特に1時間当たりの流星数の多い三大流星群のひとつで、夏にはペルセウス座流星群、年末には双子座流星群があるのだ。
このほか、水瓶座の流星群や獅子座流星群も有名だよね。流星はけっこう明るいものもあって、都会でも十分に見えるのが魅力のひとつ。
というわけで、今年は流星を見るぞぉ、という意気込みも含めて、流星についてちょっと調べてみたのだ。

流星、流れ星は、地球のまわりにある数cmの小天体や数mmのチリが地球の重力に引っ張られて落ちてくるときに光るものなのだ。
特に明るいものは火球なんて呼ばれることもあって、一般的には宇宙から落ちてきたものが「燃え」ながら発光していると思われているけど、実は違うんだって。
流星の発光はプラズマ発光で、酸化しながら発光する「燃焼」ではないのだ。
だいたい100~150kmくらい上空から落ち始めると発光をはじめるそうだけど、これはこのあたりから大気があって、その摩擦で温められ、小天体やチリがプラズマ状態になって中でプラズマ放電が発生して光るようになるそうなのだ。
プラズマ状態では、内部で分子が電離して、それが自由に動き回れる状態になるんだそうだけど、正と負に分かれた荷電粒子間で放電が起こって光る現象で、蛍光灯の中の水銀や希ガスを使ったガス放電電灯なんかと同じ原理。
オーロラも地球上空にある荷電粒子が地球の地磁気に引っ張られて極域に落下してくる間にプラズマ放電するものなのだ。

落下してきた流星はたいてい50~70kmまでには気化して消滅するんだけど、たまに地上まで落下してくるのがあって、それは隕石となるのだ。
でも、隕石のすべてが流星の「燃え残り」というわけではなくて、たまたま軌道が重なって衝突するようなものもあるみたい。
これは複雑なのだ・・・(>_<)
流星の「素」は宇宙空間にある流星物質と呼ばれるもので、その多くは彗星が通っていった後に残していった小さな岩石や氷、チリなんだとか。
たまに人工衛星の破片やロケットの破片などの人工物が地上に落ちてくることがあるけど、これも流星のように観測されるのだ。
この前、米空軍が制御不能になった人工衛星を弾道ミサイルで撃ち落としたときも、その破片は流星のように見えたそうだよ(昼間だからわかりづらかっただろうけど。)。

彗星が通った後、宇宙空間のある場所にそういう「素」が残されるんだけど、それと地球の公転軌道が重なると、その流星物質のある場所に地球が来たとき、多くの流星が観測されるのだ。
これが流星群で、○○座流星群というのは、○○座のある方向から流星が流れ出すということで、その流れ出す点を放射点と言うんだよ。
ちなみに、四分儀座の場合は、すでに星座自体は廃止されてしまっているんだけど、流星群の名前としてだけ残っているのだ。
このほか、突発的にぽつぽつ落ちてくる流星もあるわけ。 これが願い事を3回唱えるとかなう、と言われるいわゆる流れ星なのだ。この場合はたまたま地球に近づいてきた小天体やチリみたい。

流星群は放射点から流れ出すんだけど、そこからさまざまな方向に流れ出すので、必ずしも放射点の方を見ていなくてはいけない、ということではないらしいのだ。
さすがに放射点がある程度の高度になっていないと観測はきびしいけど、放射点をじっと見ているよりは、どの方向でもよいから、幅広く夜空全体を見渡すようにした方が観測できるそうだよ。
通常は1秒くらいしか流れないけど、けっこう明るいから、目の前をさっと通るものが観測できるのだ。
流星群の場合、多いときには1時間に10個以上流れるというから、どの方向を見ていても10分くらい見上げていると見られるはずだよ。

流星というと、最近では願い事がかなうとかポジティブなイメージがあるけど、むかしはそうでもなかったんだよね。
三国志の世界では誰かが死ぬ予兆として扱われていて、蜀の軍師の諸葛亮孔明さんも流れ星を見て自分の死期を悟ったといわれているのだ。
ま、三国志演義に書かれている話だから本当かどうかは怪しいけど(笑)、そういう考え方はあったということだよね。
古代中国では流れ星は彗星とともに「天狗」と呼ばれていて、これが日本に伝わって「アマツキツネ」と訓が与えられたのだ。
名前からしてもあまり歓迎されているようなものでもなかったんだけど、時代が下ると「天狗」は今でいう鼻が高くて顔が赤いあの天狗になるわけ。
空を飛行する怪しいもの、というイメージが重なったのかな?今ではこうやって科学的にもわかってきたからこういうネガティブなイメージは払拭できたよね。
でも、やっぱり信じたい気持ちがあるから、願い事が叶う、というよい方面はまだまだ生きているけど(笑)
彗星も「ほうき星」として悪いことが起きる予兆と考えられていたけど、これって、夜空に輝く星が不意に落ちてしまう、というように見えたから、星が終わるというようなイメージで悪いイメージになったんだろうね。

2009/01/01

今年の元旦は1秒長いよ

今年初の話題としてけっこう有名になってきているのがうるう秒。
今年は1月1日の8時59分59秒の後に8時59分60秒が挿入されてから9時になるのだ。
よって1秒だけ1日が長くなるわけ。
これが「閏(うるう)秒」で、世界的に時間の補正がなされているんだよ!
というわけで、今回はこの「閏秒」について調べてみたのだ。

むかしの世界標準時は、死後戦場にある英国のグリニッジ天文台から見て、太陽が南中する時刻を正午=12:00と定めたのだ。
この時刻系が世界時というやつで、日本は東経135度なので世界標準時から日本標準時は9時間進んでいるのだ。
この時刻系は地球の自転をもとに計算しているのだけど、すでによく知られているように、地球の自転周期は精確に24時間ではなく、実際にはそれより微妙に短いんだよね。
このズレがたまっていくと4年に1度の閏年で2月29日が挿入されるんだよね。
でも、それだと長すぎるので、西暦が100の倍数の年には挿入されず400の倍数の年はまた挿入されるのだ。
これがよく知られたグレゴリオ暦の閏年だよね。
旧暦(太陰暦)を使っていたころの日本では、月の満ち欠けで文字どおり「月」を定義していたのでもっとずれが激しくて、「閏月」が挿入されて1ヶ月長い年なんてのもあったんだよ。

閏秒はそれとは違って、自転で定義された1日と
より精確に原子時計で定義された24時間の1日のズレを解消しようとするものなのだ。
現在は世界に約300の原子時計があって、その指し示す時刻の加重平均をとったものが国際原子時(原子時計にはセシウムやルビジウムなど種類があるんだけど、それぞれ精確性が異なるので重みをつけて平均するのだ。)。
これはナノ秒=10億分の1秒の誤差のとても精確な時間を刻む時刻系なんだよ。
衛星測位に使われるGPS衛星なんかには精確な原子時計が搭載されていて、それを使って国際的な電子商取引でタイムスタンプを押して時刻管理をしていたりするのだ。

で、実は自転周期はちょうど24時間でないばかりか、実はそんなに一定していないので、国際原子時と世界時はどんどんずれていってしまうんだって。
そこで、原子時計が刻む精確な時刻系をもとに世界時を補正したものちて協定世界時という人工的な時刻系が維持されているのだ。
これが現在世界中で使われている世界標準の時刻系だよ。
でも、協定世界時は国際原子時系の精確な1秒を刻んでいくので、自転をもとにして1秒の長さが不安定な世界時とはズレが出てきてしまって、子午線上で正午に太陽が南中しなくなってしまうのだ!
これを解消するため、世界時と協定世界時のズレが±09秒以内になるように1秒を差し引きされるのが閏秒で、今回のように加えたり、差し引いたりするのだ。
数年に一度あるみたいだよ。

閏秒は世界標準時が基本となるので、世界標準時の0:00で調整されるのだ。
すると、世界標準時から9時間進んだ日本標準時では9:00に調整が行われるというわけ。
なんだか中途半端な時間に1秒が挿入されるのはそういうわけだよ。
ま、決めの問題だけなんだけど(笑)

今回の閏秒の対応はけっこう面倒で、日常生活では1秒を争うことはないものの、コンピュータを使ったシステムなんかでは1秒狂うだけで大変なことにあるおそれがあるので、2000年問題のときのように対応が必要なのだ。
電波を受信したり、ネット回線を通じて自動的に時刻補正するものは大丈夫なんだけどね。
それと、意外と大変なのは時報サービス。
今回は「ピ、ピ、ピ、ポーン」が「ピ、ピ、ピ、ポン、ポーン」と2回連続で「ポーン」という音を鳴らすそうで、これは今回はじめてだそうだよ。
システム屋さんはかなり大変みたいだけど、ボクたち庶民(?)にとってはおもしろい話題というくらいだよね(笑)
くわしく調べてもあんまり実感はないのだ(>_<)

2008/12/28

新春の魚と言えば

年末にお正月の買い出しに行ったんだけど、そこでよく見かけるのは数の子や昆布巻き。
で、このふたつの共通点はニシン!
昆布巻きは身欠きニシンを芯にして昆布をまいてあるんだよね。
ボクなんかは昆布だけの方があっさりしていいのに、なんて思うけど(笑)、ニシンそばとか意外とニシンって食べられているんだよね。
最近は高級魚になったけど、むかしはもっと身近な魚だったのだ。
イワシもそのうちそんな感じになるのかな?

ニシンは北海道の名物だけど、産卵期の春から夏にかけて獲れるので春告魚とも言うのだ。
春の季語でもあるんだよ。
江戸時代から蝦夷地の名産として国内に流通していて、その後、近代的な漁が行われるようになると大量に水揚げされ、それでもうけた網元さんは「鰊御殿」を建てたそうだよ。
ニシンの豊漁を願う歌がソーラン節で、ニシン漁は北海道を代表する産業となっていたのだ。
でも、昭和30年代以降水揚げだかが激減し、今や高級魚となりつつあるんだよね。
加工品ではカナダなんかで獲れる近縁種の輸入品も多いようなのだ。

ニシンは生ではあまり日持ちしないのでほとんど生食されないけど、干物にして全国に流通していたのだ。
それが「身欠きニシン」で、これは干したものをもどすと筋ごとに身がすぐにほぐれてとれることから来ているんだって。
そう言えば身欠きニシンって身ばなれがよくて食べやすいよね。
この身欠きニシンはとても日持ちがよく安価だったので、日本の海から遠い山間部では重要な解散加工品だったんだ。
それで昆布巻きとかニシンそば、甘露煮とか、そういう料理が広まっていったみたい。

身欠きニシンはまずニシンを半干しし、それを三枚におろして頭を落としてからさらに乾燥させて熟成させていくらしいんだけど、これを天日干しでやるとなかなか乾燥具合が難しくて熟練の技が必要なんだとか。
干しが足らないとすぐに腐ってしまうけど、あんまりかぴかぴにも干せないというわけ。
今はそれを機械干しと送風でやっているようだよ。
寒風吹きすさぶ北国では比較的加工はしやすいようだったのだ。

ニシンと言って忘れてはならないのはその子どもの数の子。
かつてニシンは「かどいわし」と呼ばれていたので、「かどの子」がなまって「数の子」になったんだとか。
今ではその名称と黄金のような色、卵がたくさんつらなっていて子だくさんにつながることからお正月のお節料理には欠かせなくなっているよね。
通常は干したものや塩漬けにしたものを見かけるよね。
干したものを味つきの汁でもどした味つき数の子なんてのもあるのだ。
その特徴は味よりもむしろ食感で、独特のプチプチ感が食べていて気持ちいいんだよね♪
イクラとかタラコのようなねっとりとしたうま味を楽しむものではないのだ。

ニシンはこの数の子の卵を昆布に生み付けるんだよね。
で、その昆布をとってきたのが子持ち昆布。
ちょっとねばねばしていて、ぷつぷつした食感もあって、これがまたおいしいんだよね。
ボクはけっこう好きなのだ。
数の子だけだとしつこいしね。
コレステロールも多いので、メタボの人にも子持ち昆布の方がおすすめだよ(笑)

こうして日本の料理の中に深く入り込んだニシンと数の子だけど、最近少し回復してきているとは言え、かなり漁獲高は減っているんだよね。
日本の食文化の欠くべからざる部分となっているから、持続可能な方法で漁をしていくことが大事だよね。
イワシもクジラもそうだけど、今後はそういうことを考えながら漁をしていかないといけないんだよね。
これからは獲れるだけとるんじゃなくて、頭を使いながらやっていかないといけないのだ!

2008/12/22

積み重ねろ!

今日はひさしぶりにホットケーキを焼いて食べたのだ。
これが、ホットケーキミックスの箱の裏に書いてあるとおりにやったら、非常にうまく焼けたんだ。
あらかじめ熱くしておいたフライパンを少し冷ましてから生地を流し込んで焼くのがコツみたい。
最近では人気キャラのリラックマの好物としても知られているよね。
というわけで、今回はホットケーキについてちょっと調べてみたよ。

米国などの英語圏ではホットケーキではなくてパンケーキと呼ばれることが多くて、これはフライパンで簡単に作ることができるケーキだからなんだって。
確かに、普通のケーキだとオーブンがいるわけだけど、もっと手軽にできるよね。
小麦粉と卵を使った薄めの生地を焼いたもの、という意味では古代エジプトからあるそうなんだけど、今のようにフライパンで焼く形になったのは米国に移民した人たちが始めたものだそうだよ。
まだオーブンなどが使えない時期にフライパンで焼く手法を考案したんだろうね。
必要は発明の母なのだ。

ホットケーキの材料と言えば、小麦粉、卵、砂糖、牛乳、ベーキングパウダーなど。
でも、日本では自分でまぜることは少なくて、たいていはあらかじめすべて混ざったホットケーキミックスを買ってくるよね(牛乳は後から足すけど。)。
ベーキングパウダーのおかげでふっくらと焼き上がるわけだけど、欧州では入れないでもっと薄型に、具のないお好み焼き、厚めのクレープのように焼くんだって。
欧米では日本とは違って、ホットケーキは甘くしておやつに食べるだけじゃなくて、砂糖を入れずに焼いて軽食として食べるからなのだ。
卵やベーコンなんかとあわせたりするし、オランダの方では具を入れてお好み焼きのように焼くこともあるみたい。
ま、パンの代わりだよね。
むかしアクドナルドにそんなメニューがあったけど、あまりはやらなかったのか、いまでは甘いおやつ系のホットケーキしかメニューにないのだ(>_<)

ホットケーキを焼くときのコツは、一番最初に書いたように少しフライパンを冷ましてから生地を流し込むこと。
これは、熱いフライパンに生地を流し込んでsまうと表面だけ焦げてしまって中まで火が通らずぐちゃぐちゃになるからだとか。
少し冷ましたフライパンに生地を流し込み、弱火でじっくり焼くと、表面がむらなく茶色になって、おいしそうに焼けるんだよ。
表面にぷつぷつと泡が出てきたら中まで火が通ってきた証拠で、フライパンに接していない方の表面が少し乾いてきたくらいでひっくり返すとちょうどよいんだよ。
で、その後反対側もじっくりと弱火で焼いていくのだ。
あまり焼きすぎるとかぴかぴになってしまうけどね。
焼くときのこつはあまり動かさないこと。
焦げ付かないように気になってしまうけど、生地を入れたところやひっくり返したところで動かしてしまうと表面にデコボコができて一様に焼けず、色にむらが出てしまうんだよ。
じっと我慢の子で焼き上がる忍耐力も必要というわけ。

焼き上げたホットケーキは通常バターをのせてとかし、さらにメープルシロップやハチミツをかけて食べるよね。
ホイップクリームとフルーツソースなんていうのもかなり広まってきたのだ。
でもでも、1枚だけで食べることってそんなになくて、なぜか重ねるんだよね(笑)
これは米国でも同じで、1枚1枚が薄いから、それでボリューム感を出しているみたい。
この形状から、積み重なっていくことをよく「パンケーキ」と例えるんだ。
例えば、電気の場合、遠く離れた発電所から電気を運んでくるといろんなネットワークを通って運ばれてくるわけだけど、そのたびにネットワークの使用量をとられてそれが積み重なっていくのだ。
これを通称「パンケーキング」と呼んでいるんだよね。
まさに積み重なっていくからだよ。
※実際には電気の場合は色がついているわけでもなし、ネットワークの入口と出口でバランスがとれていればよいのでネットワーク料金を課金していく必要は必ずしもないので、最近ではパンケーキ問題の解消をするように工夫しているみたいだよ(これは日本の電気料金体系でも同じだよ。)。

それと、ホットケーキに似たものと言えばどら焼きの皮。
どら焼きは上野のうさぎ屋で大正時代に考案されたというんだけど、どうもホットケーキが明治の後半に紹介され、世に知られるようになったころなので、それがひとつの源流なのだ。
最初はホテルの朝食とか限られたところでしかたべられなかったようで、認知度も低く、どら焼きとの区別もあいまいだったみたい・・・。
戦後に洋食が一般化するとホットケーキも家で作られるようになり、ホットケーキミックスが登場するとかなり頻繁に家庭で食べられるようになるのだ。
今ではこの混同は考えられないよね。
ちなみに、どら焼きの皮はホットケーキというよりはカステラ生地に近くて、卵がよりたっぷりなんだよね。

2008/12/16

日曜日のデザート?

むかしからマクドナルドのメニューで気になっているのがサンデー。
最初はデザートであることすらわからなかったのだけど、あれってアイスクリームにフルーツソースとかがかけてあるんだよね。
「日曜日」と何か関係あるのかな?、とか、すっごく気になっていた時期があったのだ。
で、実際に食べてみると、アイスの下にコーンフレークなどのシリアルがあったりするデザートなんだよね。
そこでふと疑問に思うのが似たようなデザートのパフェとの違い。
確かにパフェの方が果物があったり、ウェハースが刺さっていたりとちょっと豪華なイメージで、サンデーはその簡素版という感じだけど、実際はどうなんだろう?、と思って少し調べてみたよ。

時代的に先行しているのはパフェのようで、仏語ではパルフェ(parfait)で、「完全な、完璧な」という意味なのだ。
これは「完全なデザート」というところから来ているらしくて、アイスとかチョコとか果物とかが盛りだくさんでのっているところから来ているみたい。
本場のパルフェは、クリームのうえに型にはめて固まらせたアイスクリームをのせ、そこにソースをかけたり、果物をトッピングしたもので、ちょっと豪華なアイスという感じみたい。
これが日本に来て、独自の進化を遂げて今のパフェになったようなのだ。
日本だと、さらにプリンがのっていたり、スポンジケーキの角切りが入っていたりともっとボリュームがあるよね。
それに、アイス主体というよりは、クリームと果物が主体で、そこにアイスもあるという印象なのだ。
ボクなんかはバナナチョコレートパフェが好み。

一方、サンデーもアイスクリームを主体としたデザートで、19世紀の終わりに米国で発明されたみたい。
諸説あるようだけど、日曜日の安息日にも手軽に提供できるデザートして、アイスクリームにチョコやフルーツソースなどを簡単にトッピングするものとして考案されたんだとか。
最初は日曜日のデザートでそのまま「Sunday」としていたんだけど、キリスト教徒から不敬だというクレームが付いたとかでつづりを変えて「sundae」になったと言われているそうな。
最初は日曜日の昼間に路上で提供されていたんだけど、当時の冷凍技術では夜にはアイスがとけてしまうので、そこからサンデーは昼間のデザートと言われるようになったみたいだよ。
今でも、パフェは夜に食べるもの、サンデーは昼間に食べるもの、という区分をする節があるのはそこから来ているみたい。
また、一説には、日曜日の安息日にも休日出勤している職員にご褒美としてトッピングしたアイスを提供したことに始まるというのもあるみたい。
いずれにしても、「日曜日」というのが関係しているようなのだ。
なので、ボクの第一印象もあながち的はずれではないというわけなのだ(えっへん)。

一般には、パフェはかなりごてごて盛りつけるけど、サンデーはあくまでもアイスにトッピングする、という仕切りなので、パフェは細長いグラスに入れ、サンデーは丸いグラスに入れるなんて区分けもあるんだよね。
でも、これは本末転倒で、結果としてそうなっているだけだと思うんだけど。
実際には明確な区分はなくて、なんとなく傾向としてそう分かれている、というのが真実みたい。
別にごてごてのサンデーがあってもいいし、アイスを主体としたあまり飾り気のないパフェがあってもよいのだ。

それと、やっぱりパフェの方がいろいろとのせるのでバリエーションが豊富で、アイスクリームのトッピングの範囲内でしかないサンデーよりも種類が多いし、変わり種も多いのだ。
サンデーだとせいぜいフローズン・ヨーグルトがあるくらいで、後は何味のアイスにどういうソースをかけるか、くらいしかないわけだよね。
そこいくと、パフェの場合は抹茶小豆にしたり、ティラミスをのっけてみたり、といろいろできて、アイスの付いた崩れたケーキ的なことができるわけだよね。
そういう意味でも、無限の可能性があるからパフェの方が「完全」なデザートなのかも(笑)

2008/12/07

かたや高級食材、かたや居酒屋のおつまみ

エプソン品川アクアスタジアムに行ってきたんだけど、そこには「ノコギリエイ」という魚がいたのだ。
エイなんだけど扁平じゃなくて、むしろサメのような形なので一瞬「ノコギリザメ」かと思うんだけど、エラ穴と呼ばれる、軟骨魚類独特のスリットが体の下面についているのでエイなんだって。
たしかにノコギリザメはそれが体の側面についているのだ。
で、気になったのがエイトサメの違い。
そこでちょっと調べてみたのだ。

軟骨魚類には3種類いて、大きく分けてサメ、エイ、ギンザメに別れるのだ。
先に触れたように、サメは体の側面にエラ穴があり、エイは下側にあるのだ。
ギンザメはわりと深い海底にいる魚で、原始的なものと言われているんだ。
サメとエイではエラ穴が5対なんだけど、ギンザメは1対しかないんだそうだよ。
で、これら軟骨魚類の大きな特徴は、名前のとおり、体の骨全部が軟骨でできていること!
サメはよく牙しか後に残らないと言うけど、これは前身の骨がタンパク質からできている軟骨なので、分解されてしまうからなのだ。

もうひとつの特徴は死後のアンモニア臭。
このせいであまり食用にならないんだけど、これは浸透圧の調節のために体の中に尿素をためていて、それが死後にアンモニアとなって出てくるからなんだ。
ちょっと時間がたつととたんにくついにおいがするんだよね。
でも、東アジアでは食用になっていて、日本ではサメはかまぼこの具に使うし、エイは煮こごりなんかにするよね。

で、もっと大事な利用方法がフカヒレとエイヒレ。
フカヒレは名前のとおりサメのヒレだけど、そのままヒレをとっただけではアンモニア臭がするので、それをゆでて皮を取り除き、さらに油脂分も落としてヒレの形を支えるフレームワークになっている軟骨部分だけを取り出して天日干しにしたものなんだ。
作るのに手間がかかるので高級食材になるというわけ。
これは干しナマコなんかと同じ理屈だね。
ヒレの形のまま干せると高級なんだけど、ちょっとでも形が崩れるとほぐされるんだよね。
ありとフカヒレスープがリーズナブルな値段であるのはこのためで、さすがに姿煮になるとまんまの形のヒレが必要なので高級になるのだ。

一方、エイヒレの場合は、体の側面のヒレ(ヒラメで言うところのエンガワに当たる部分)を切り取って干物にしたもの。
最初アンモニア臭が出てくるけど、かまわず干し続けるみたいだよ。
これがこりこりした食感で人気があるんだけど、これってフカヒレとまったく違うよね。
で、何が違うかというと、作り方もさることながら、もともとのヒレの機能が違うのだ。

エイヒレの場合は泳ぐためによく動かす部分で、骨のように縦に細い軟骨が入っていて、それを軸にしてひらひらと動かすんだよね。
これがカリカリの食感の原因。
一方、フカヒレの場合はあくまでも形状を支えるための軟骨組織で骨の代わりになるようなものでないので、むしろぷるんぷるんとした食感のやわらかいものとなるのだ。
エイヒレの場合も、骨のように固い軟骨のまわりにそういう軟骨組織もあるんだけど、それだけ取り出すのは困難なのだ。
うまく取り出すことができたらほぐしたフカヒレと似たような感じになるかもしれないけどね。