2020/09/26

酒臭い息

TOKIOの元メンバー、山口容疑者が酒気帯び運転で現行犯逮捕されたのだ。
追突事故を起こしたのがきっかけ。
休日の午前中にバイクで友人宅へ向かう途上だったそうだよ。
確か、もともとの事件を起こした際にお酒はやめたはずなんだけど・・・。
やはりなかなかアルコールの依存は断ち切れないようだね(>o<)

いわゆる「酔った」状態での車の運転は世界中どの国でもたいていは禁止されていて、日本では、道路交通法第65条で「酒気帯び運転等の禁止」が定められていて、その第1項では「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」とするほほか、第2項や第3項では、酒気帯び運転する可能性のある人に車両を提供したり、さける意を提供したりしてはいけない、となっているのだ。
お酒を飲んだ人に車を貸したり、車で来ていることをわかっていながらさける意を提要したりする行為も同様に罰せられるよ。

でも、実は実際の罰則では、「酒酔い運転」と「酒気帯び運転」に区別されているのだ。
罰則を定めているのは第117条の2と第117条の2の2で、前者の第1号では「第六十五条(酒気帯び運転等の禁止)第一項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔つた状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。以下同じ。)にあつたもの」としていて、これが「酒酔い運転」に当たるのだ。
ポイントは、アルコールの摂取量等に関係なく、アルコールの影響でふらついたり、正常な判断ができないような状態にあるにもかかわらず車両を運転した場合が該当するということ。
お酒に弱い人だと少し飲んだだけでもふらついたりするからそこでアウト。
そして、この場合は自動車だけでなく車両全般が対象になるので、軽車両足る自転車もダメだし、大八車を引くのもダメだよ。

一方、「酒気帯び運転」は後者の第3号「第六十五条(酒気帯び運転等の禁止)第一項の規定に違反して車両等(軽車両を除く。次号において同じ。)を運転した者で、その運転をした場合において身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあつたもの」に規定されるもの。
これは呼気中のアルコール濃度を測定して、その範囲で罰則の適用の可否が判断されるのだ。
ふらついていたりする「千鳥足」状態だと「酒酔い運転」で即アウトなんだけど、お酒に強くて多少飲んだだけでは平常と変わらないような人であっても、測定結果で呼気中アルコール濃度が基準を超えれば引っかかるのだ。
翌検問で取り締まっているのはこっち。

基準は法律にあるように政令である「道路交通法施行令」の第44条の3で「血液一ミリリットルにつき〇・三ミリグラム又は呼気一リットルにつき〇・一五ミリグラム」とされているよ。
実際には検問等で血液検査をするわけにはいかないから、呼気中のアルコール濃度を測ることがほとんどなのだ。
ちなみに、ビール中瓶1本だと、500ml×5%で約25gのアルコールが含まれるんだけど、これが代替呼気中アルコール濃度0.15mg/lに相当すると言われているよ。
時間をおけば代謝されて減っていくけど、個人差はあるし、そもそもビール500mlですでに日か係るような基準なので、飲んだ日は運転しないが鉄則なのだ。

で、これは法律上の「酒気帯び運転」に該当するかどうかの基準で、このほか、「行政処分」の法の基準もあるんだ。
いわゆる「違反点数」の方。
こちらは、呼気中アルコール濃度が①「0.15mg/l以上0.25mg/l未満」と②「0.25mg/l以上」があって、このほかに③「酒酔い運転」があるよ。
①の場合は違反点数13点で、90日の免許停止。
②の場合は違反点数25点で、免許取消+2年間の欠格。
③の場合は違反点数35点で、免許取消+3年間の欠格なのだ。
②や③の場合は、免許の取消後、2年又は3年間再取得ができないよ!
ちなみに、検問で引っかかった場合はこれだけだけど、事故等を犯して酒気帯びが発覚した場合は、これに別の違反(信号無視、速度超過など)がプラスされるよ・・・。
①の場合でも他に違反があれば一発で免許取消になるのだ(例えば、25km/h以上の速度超過で違反点数2点なので、これが追加で即免許取消だよ。)。

今回の山口容疑者の場合、呼気中アルコール濃度は0.7mg/lくらいだったというから、相当量のアルコールを摂取しているようなのだ。
ビールで言うと中瓶で6~7本くらい。
前に問題になったときは、焼酎1本を飲んだ酩酊状態で・・・、ということだったけど、そのときに匹敵するくらいの酒量。
なんだかアルコール依存の怖さを物語る事件だよね。

2020/09/19

何のネギ?

 先日、お寿司屋さんにいったとき、ネタの中に「芽ネギ」があったのだ。
まだ一度も食べたことないけど、けっこうよく見るよね。
で、そのメニューには、外国人用に英語も書いてあったんだけど・・・。
「オニオン・スプラウト」と書いてあったのだ。
なので、てっきり「芽ネギ」はタマネギの若芽かと思ったんだよね。
ところが、どうもこれが違うみたい。

調べてみると、「芽ネギ」は「姫ネギ」と呼ばれる種類のネギで、水耕栽培で密集させて作られるもの。
10cm未満の丈の柔らかい状態で収穫され、強すぎないネギの風味としゃっきりした食感を楽しむもののようなのだ。
これは長ネギの仲間で、関西で好まれる青ネギ(葉ネギ)の一種だよ。
確かに、万能ネギみたいな細めの青ネギを早めに収穫したらこんな感じかな、という見た目だね。
実は、その万能ネギ自体も、九条ネギを品種改良したもので、細めのものを早取りしているんだって。
そのさらに「青田買い」なのだ。

万能ネギに似たようなものとしてアサツキがあるよね。
実は、これはまた別の種類で、欧米でハーブとして使われるチャイブ(仏ではシブレット)の変種にあたるもの。
日本とシベリアの一部に自生するものみたい。
万能ネギとは見た目で区別できて、万能ネギは根の付近がちょっと太くなっている程度で、づお見ても長ネギの形態。
一方、アサツキの場合は小さな為義のような鱗茎がついているのだ。
これが大きな特徴だよ。
根の方が丸く膨らんでいたら、それは万能ネギではなく、アサツキなのだ!

ちなみに、実はチャイブには鱗茎ができないんだよね・・・。
日本ではまず見かけないからいいんだけど。
そして、チャイブは中国原産のニラに近縁の種なんだけど、欧米では、チャイブと言いつつ、ニラを細いときに収穫したものが売られていることもあるそうなのだ。
これはだまそうとしているわけではなくて、単純に区別がつかないから・・・。
人の往来に伴って地域性のあった植物種が入ってくることでこういう混乱が起きているみたい。


タマネギはタマネギで、葉の部分を食べることもあるんだよね。
それが「葉タマネギ」。
あまり出回らないんだけど、長ネギより肉厚で、ネギの辛みも薄いので、何にでも合う、と最近注目を集めているようだよ。
千葉産が多く出回っているみたい。
これは主に春先に出回っていて、季節性が強く、時期を外すとまず手に入らないのだ。
木の葉タマネギは欧米でも食べられているようで、フランスでは、オニオン・ヌーボー、イタリアではチポロットと言うらしいよ。
確かにパリのスーパーでも見たような。
エシャロットの中かなんかだと思っていたんだけど、葉タマネギだったのか。
青ネギの代用で使っている人もいたんだよね。

2020/09/12

医療用もダメ!

 また芸能人が大麻所持で逮捕されたのだ・・・。
今回は結構な量を持っていたみたいだね。
殺伐とした世の中になったからはびこるのか、ネットや通信機器の普及で素人でも手に入りやすくなったから広まるのか。
俗に「たばこより健康への害悪は少ない」だとか「海外では合法」なんて言われるから、軽い気持ちで手を出してしまうのかも、
でも、ルールはルールだから、ダメなものはダメだよね。
まさに「ならぬことはならぬのです」なのだ。

日本においては、大麻は「大麻取締法」により規制されているのだ。
実は、他の麻薬は「麻薬及び向精神薬取締法」で規制されているので、大麻だけ別に規制法が作られているんだよね。
戦前は他の麻薬と一緒に帰省されていたらしいんだけど、戦後、繊維としての「麻」の産業があるとともに、「麻の実」を食品として利用してきた歴史があることなどから、大麻だけ少し規制の枠組みを変えて、別の法律が作られたみたい。

大きな違いはいくつかあるんだけど、まず、大麻は一切の利用が認められていないのだ。
先に言ったように既存産業があるので、「成熟した茎と趣旨及びその製品を除く」とされていて、麻の繊維や種子(七味唐辛子に入っていたり、小鳥のえさに使われたりするよ。)は規制の対象からはずれているんだ。
あくまでもトリップするのに使われるものが規制対象というわけ。
で、特徴的なのは、目的を問わず利用が禁止されているという点。
モルヒネのような麻薬や覚醒剤の一部は、医師の処方があれば特別の場合に医療利用が認められているのだ。
海外では大麻の医療利用を認めている例もあるようなんだけど、日本では認めていないので、一部の人たちが「医療用大麻解禁」と主張しているんだよね・・・。

大麻取締法で認められている大麻の取扱いは、大麻草の栽培と研究利用だけ。
その栽培と研究を合わせて「大麻利用」としているのだ。
これらは都道府県知事からの免許制だよ。
栽培はもちろん、繊維と実をとる目的での栽培のみが認められていて、国内では、トチギシロというトリップ成分の含有量の極めて低い栽培品種が確立されているよ。
研究については、研究利用のための栽培と使用が認められていて、研究で使う場合については、厚生労働大臣の特別の許可があれば輸出又は輸入もできることになっているよ。

完全に野生種の大麻草はすでにないらしいんだけど、大麻草は栽培が比較的簡単で、普通に自生していたりもするのだ。
蛍光灯の光でも栽培できるので、押し入れで隠れて栽培したり、大学の裏でこっそり栽培したり、なんてのが時々摘発されるのだ。
大麻は、「単純所持」で五年以下の懲役になるんだけど、そもそも大麻取扱者は大麻取扱者以外に大麻を譲り渡してはいけないので、誰かが大麻を所持していた場合、
①国内で人からもらったものなら、それを譲り渡した大麻取扱者が違法行為をしている
②海外から持ってきたなら、輸入が禁じられているので持ってきた人が違法行為をしている
③自分で育てたなら、無免許栽培なのでその育てた人が違法行為をしている
といった整理になて、さらに罰を受ける人が出てくるのだ。
いずれにせよ、大麻取扱者でない人が大麻を所持していた段階で、「単純所持」以外のなんらかの違法行為が行われていたことにはなるわけ。
なので、大麻が摘発された場合、その入手ルートが問題となって、さらに逮捕者が出るかどうかが変わってくるのだ。
所持しているのがある程度の確度を持ってわかっていても、容疑者を「泳がす」のはこのためなのだ。

麻薬の場合は医療利用があるため、製造とか販売とかの他の規制が必要になるんだけど、一切の利用が禁じられている大麻については非常にシンプルな規制になっているよ。
万が一医療用大麻が解禁されたとしても、麻薬の方の規制の枠組みに合流すればいいので、おそらくそこまで複雑な枠組みを新しく作ることにはならなさそう。
問題は、大麻は医療用に使う必要性がほぼ認められていないことだね。

2020/09/05

北の国から~サラダ編

最近、またポテトサラダが話題だよね。
料理都市お手はやっているわけではなくて、主婦がスーパーでポテトサラダを買おうとしたら初老の男性に嫌みを言われた、とかいう話で。
作り方は確かにシンプルではあるけど、手間はかかるよねぇ。
そこまで大量に食べるわけでもなく、ちょっとした付け合わせにしたい程度であれば、スーパーのお総菜で十分と思うけど。
へたに手作りするよりそっちの方がおいしいこともあるし。

そんなポテトサラダだけど、実は世界中に広がっている料理なのだ。
中国にもあるそうで、生野菜を食べなれていない中国人向けにロシア料理店で考案された「上海サラダ」というのがひろまったんだって。
ロシアには、オリヴィエ・サラダという名物料理があって、モスクワのホテル「エルミタージュ」のレストランのシェフだったベルギー人のオリヴィエさんが19世紀後半に考案したもの。
別名「首都サラダ」とも呼ばれているのだ。
ゆでたジャガイモをさいの目に切り、固ゆで卵やにんじん・j中利などの他の野菜、鶏胸肉の蒸したものと一緒にマヨネーズで和えるのが基本形。
鶏胸肉に変わってハムや課になんかが入ることもあるとか。
考案者のオリヴィエさんのレシピでは、そのマヨネーズの味が絶妙で評判になったんだけど、そのレシピはすでに失われているらしいのだ・・・。
というわけで、今残っているのはそれを模したものだよ。

これが欧州やトルコ・中東にも広まっていて、ゆでたジャガイモをマヨネーズで和えるサラダは「ロシア風サラダ」と呼ばれるのだ。
このため、ポテトサラダの起源はロシアと言われることがあるのだ。
ボクのいたフランスでも「サラダ・ルッス(ロシアのサラダ)」と呼ばれていたよ。
フランスは生野菜のサラダを結構食べるので、名前はサラダでもどちらかというと前菜扱いだったけど(笑)

一方で、wikipediaでは、ポテトサラダの起源をドイツとしているんだよね。
日本語版は明確に書いていないけど、英語版だと、「広くドイツを起源とすると信じられていて、それが欧州やその植民地に広まった」と書いてあるよ。
米国のポテトサラダは割と日本のものと見た目が似ていて、おそらく日本のものは米国由来。
ジャガイモは形は残っているけど少しつぶれてもいて、全体にもさっとしているのだ。
ロシアのやつは角切りのものがマヨネーズで和えているだけなので、そのもっさり感はないんだよね。

で、その補b名と言われるドイツには、マヨネーズで和えてすらいないポテトサラダがあるようなのだ!
普通にゆでたジャガイモを油と酢を混ぜたドレッシングで和えたもの。
ゆでたジャガイモを葉物野菜と同じようにサラダにしたものだよ。
北欧ドイツは寒冷な気候で葉物野菜が豊富には手に入らないんだよね。
なのでキャベツを発酵させたザワークラウトなんかも伝統食としてあるわけで。
つまり、ジャガイモも野菜だということでそのままサラダにしたものなのd。
そう考えると、それがオリジナルかも、と思えるよね。

マヨネーズは、もともとスペインで発展したソースで、それがフランスに伝わって洗練されたもののようなのだ。
マヨネーズ自体はフランス語で、メノルカ島マオンやマヨルカ島などの地名から来ている、とする説が有力だよ。
どうも三銃士の時代、18世紀後半くらいにフランスに伝わったようなのだ。
それから約100年経ってロシア風サラダが生まれているわけだね。
ジャガイモが欧州に広まったのは17世紀からのようなので、おそらく、マヨネーズが広まる前にすでにドイツではジャガイモを食べるようになっていて、ゆでたジャガイモを普通のドレッシングで和えたポテトのサラダはあったはずなのだ。
その後マヨネーズが伝わると、普通のドレッシングに変わってマヨネーズが使われた可能性もあるよね。
今でもゆでたジャガイモにマヨネーズをつけて食べる人は多いし。

でも、それが洗練された料理となって評判になったのはおそらくオリヴィエさん以降。
推測するに、ゆでたジャガイモをサラダに使う風習はすでにドイツを中心とした文化圏に存在していて、その中にはマヨネーズを使うような種類もあったのだ。
それを参考に洗練された料理として完成させたのがベルギー人のオリヴィエさん。
おいしいと評判になって似たようなものが各地で作られ、世界中に広まる、という流れじゃないかと思うんだ。
そういう意味で、最初に「コロンブスの卵」的発想で、サラダにゆでたジャガイモを使うことを始めたのがドイツ、マヨネーズをベースとして和えた料理として完成した地がロシア、ということなんじゃないかな。

2020/08/29

和ハーブ

 海外でも注目されている和のハーブと言えばシソ。
ユズやサンショウなど、和のフレーバーがかなり市民権を得てきているんだよね。
欧米の人からしたら「エキゾチック」なものなのかも。
日本人からすると、この時期にはそうめんやそばの薬味として大活躍するし、刺身や冷や奴にも欠かせないよね。
実は、葉物として食べるシソは春の終わりから夏にかけてが旬なのだそうだよ。
ほぼ1年中買えるけど。

シソは、もともとはヒマラヤやミャンマー、中国南部あたりが原産地。
日本にも相当早い時期に伝わっていて、縄文時代の遺跡で見つかっているほか、平安時代には本格的に栽培していた、というような記録もあるとか。
古くから親しまれてきたようなのだ。
香味食材というよりは、薬用植物としての扱いだったみたいだけど。
こうした背景の一つには、シソが極めて生命力の強い植物種である、という事実があるんだよね。
繁殖力ではミントも有名だけど、シソも劣らないものがあって、すぐに増えてしまって、駆除しようとしてもなかなかできないみたい・・・。
独特の清涼感のある香りは虫を寄せ付けない効果がある、というのも大きいみたい。
薬味に使うのもシソの精油成分に殺菌力があるためで、口中をさっぱりさせるだけでない、実用的な意味合いもあるのだ。

当たり前のことだけど、シソには大きく2つの種類があって、それが赤じそソと青じそ。
名前のとおり、葉が赤い(実際には村先っぽい色)なのが赤じそで、普通の緑色のものが青じそ。
実は、赤じそが基本で、青じそは変種だそうなのだ。
赤じそは酸性条件下にする(例えば、酢の中に入れる)とアントシアン系の赤橙色のシアニジンという色素が真っ赤に発色するのだ。
梅干しの赤はこの色で、塩漬けにした梅からしみ出てきた梅酢(主成分はクエン酸)によって発色したもの。
京都の柴漬けの場合は発酵して出てくる乳酸で発色したものだよ。
ただし、強いアクもあるので、いったん塩もみしてアクを抜いてから使う必要があるみたい。

青じそのうち、特にわかめの柔らかい葉を摘み取ったものが「大葉」。
シソという植物は花や実も食用になるので、わざわざ「葉」ということを強調しているわけだよね。
戦後になって愛犬の農協が販売時の名称で使ったものが一般名詞化したものなのだ。
一般的に薬味に使われるのはこの大葉を刻んだものだよね。
そのままでもにおいはするけど、刻むことで香りが強くなるのだ。
これは細胞がつぶれて中から香り成分である精油が揮発しやすくなるため。
でも、すぐに香りは飛んでしまうので、直前に刻む必要があるよ。
シソチューブなんてのもあるけど、あれはその香り成分が飛ばないようにペーストに練り込んであるのだ。

似た形の葉ものに「エゴマ」があるよね。
こちらは独特の香りがないのだ。
やはり東南アジアの方の原産で、むしろ、東南アジアではシソではなく、エゴマが薬味としてよく使われるようなのだ。
韓国料理の薬味にも出てくるよね。
エゴマも縄文時代には日本にあったようだけど、葉を使うというよりは、実から油を取るのがメインだったみたい。
もともとの植物名は「え」で、ゴマのように種子から油を摂るから「エゴマ」なのだ。
逆に、シソは古代には「イヌエ」と呼ばれていて、「え(=エゴマ)」に似て非なるもの、という語源なんだよね。
おそらく、縄文時代だと葉ではなく実の方が重要で、油がとれるエゴマがより重要であったからなのだ。
現代日本ではシソの方がはるかにメジャーになっているけどね。

2020/08/22

脱ぱさぱさ

 最近はどこに行っても「サラダチキン」を見かけるようになったのだ。
そして、味のバリエーションもたくさん!
胸肉をそのまま加工したもの、成型したもの、細かくさいたものなど、形状もいろいろとあるよ。
それだけ売れているんだろうね。
確かに、最近の健康志向で、高タンパク、低カロリー・低糖質のサラダチキンは人気があるようなのだ。

もともとは大船渡にある食品加工会社が、卸用に展開していた「蒸し鶏加工製品」を個別包装しm、そのままサラダの具材に使えるサラダチキン」として売り出したのがはじまりなんだとか。
その当時はまだ皮付きだったんだけど、皮を除くようにしたところ、低カロリーかつ高タンパクということで、ジムに通っているような体を鍛えている層に受け、売り上げが一気に伸びたそうなのだ
さらに、健康志向の高まりにより一般層にも広く受け入れられ、各メーカーが同じような商品を展開。
今では、どのコンビやスーパーにも独自製品があるほどだよ。

一時期糖質制限ダイエットがはやったけど、これって短期的には体重が落ちるものの、サステイナブルではなくて、糖質制限をやめたとたんにっりばうんどするんだよね・・・。
だったらずっと糖質制限すればいい、となるんだけど、それをしてしまうと、いわゆる「ガス欠」状態になって体を壊すのだ。
そこで、もともと王道なんだけど、カロリーを抑えつつ、基礎代謝を上げて緩やかに、でも、着実に体重を落としていく、というダイエット法が見直されたのだ。
この方法の場合、筋肉をつけていかないといけないので、適度に炭水化物は摂る必要があるし、何より、タンパク質をちゃんと摂らないとダメなんだよね。
そこでこのサラダチキンが救世主となるのだ。
ボクもごはんや麺類などの炭水化物大好き人間なので、ついついそういうものばっかり食べようとするんだけど、最近はそれを抑えつつ、サラダチキンを加えてタンパク質摂取を心がけるようにしているのだ。

似たようなものに、2ちゃんねる発祥の「鳥はむ」というのがあるんだよね。
そのまま焼くとぱさつきがちな鶏胸肉をおいしく食べる方法として紹介されたもので、胸肉に塩こしょうをして保冷バッグに入れて空気抜きをしてから冷蔵庫で2日間ほどなじませ、その後袋から出して15分ほどお湯でゆでる、というもの。
できあがりがハムのような食感になるので、、熟成させたり燻製したりしていないけど「鳥はむ」と呼ばれているのだ。
その後、派生レシピもたくさん誕生し、大盛り上がりだったんだよね。

これとは別に、料理好きで知られるタモリさんがテレビで紹介した、鶏ささみのおいしい食べ方というのもあるのだ。
これは、沸騰したお湯の中にささみを投入し、すぐに火を止め、鍋に蓋をして1~2時間放置して余熱で火を通す、というもの。
実際にやってみるとわかるけど、ささみがふっくらしっとりとゆであがるのだ!
そのままさいて棒々鶏にしたり、麺類の具にしたり、と使えるのだ。
サラダチキンや鳥はむと違って全く下味がついていないので、さらに使い方のバリエーションは広がるよ。
最近では、鳥はむの最後のゆでる行程をこのタモリ式にするレシピもあるようなのだ。

というわけで、サラダチキン的なものは実は自宅でもそこまで手間をかけずにできるのだ。
サラダチキンを自宅で再現しようなんてレシピもたくさん見つかるし、かなり食材として浸透してきているよね。
とはいえ、袋を開ければそれでおしまいのサラダチキンはやっぱり魅力的。
これからも売れるんだろうなぁ。

2020/08/15

ペガサスじゃなくてペルセウス

 ペルセウス座流星群の見頃だったのだ。
うちの近くは夕方に少し雨が降って、その後も雲がどんよりしていたんだよね・・・。
夜中には☆がちらほら見えるようにはなったけど、やはり街中だと周りが明るすぎて流れ星は見えなかったのだ(>_<)
気合い入れて1時間くらい観察していればいけたかもしれないけど。
ピーク時は1~2分に1個見えるというから、見える環境なら少し夜空を見上げただけで見られるはずなんだよなぁ。

この流星は、宇宙に漂っていた塵のようなものが地球の引力に引き込まれて大気に突入したもの。
ボクは燃えているから光って見えると思っていたんだけど、実はそうではなくて、猛スピードで大気中に侵入してきた物質が上層の大気の分子と衝突したときにプラズマ化したガスが発生して、それが発光しているんだって。
どうしてもガンダムの忌めあー字で大気圏に突入すると摩擦熱で温度が上がって燃えそうな気がするんだけど、酸化反応が起こっているわけではなくて、大きなエネルギーで電離状態になっているわけだ。


おおもとの塵のようなものは、地球と同じように太陽を中心とした公転軌道を回っているんだけど、その塵の軌道と地球の軌道が交差したときに、地球に引っ張られてしまうのだ。
もともとは、水星や小惑星が太陽に近づいたときに放出されたもので、太陽風で熱せされた水星や小惑星表面の物質がふき流されたものみたい。
ミリメートル未満のほこりのようなものから、数cmくらいの小石くらいのものまであるらしいよ。
これが秒速数kmから数十kmの速度で突っ込んでくるのだ!

通常は大気中で消滅してしまうんだけど、まれに地表まで届くものもあるわけ。
それが隕石だよ。
隕石までいかなくても、割と大きなものが突入してきて、月よりも明るく昼間でも簡単に視認できるように発光しているものは火球と呼ばれるのだ。
時々ニュースになるけど、実際に見たらびっくりするだろうなぁ。
願い事なんて考えている場合じゃないよ(笑)

流星群といわれるものは、一度に多くの流星が観測される現象で、ある程度宇宙塵がまとまった状態であって、そこに地球が通りかかると観測されるのだ。
これは多くの場合、水星が通った後の「足跡」のようなもので、代替決まった時期に観測されるのだ。
夏のこの時期だとペルセウス座流星群というわけ。
ちなみに、「○○座」というのは、その星座のある方向を中心として流星が流れる、ということで、その星座方向から来ているわけじゃないよ。
その星座のある方向に中心があって、そこから放射状に流星が流れていくのが見えるのだ。
星座は闇でその星座のある方角を把握しておくと流星が見つけやすいよ。
ただし、その方向に月などの他の明るい天体があると見えづらくはなるのだ。

古代中国では流星は凶兆の一つととらえられていて、「天狗」と呼ばれていたんだよね。
この考えは古代日本にも来ていて、日本書紀の舒明天皇9年の記載に「天狗(アメツキツネ)」という凶兆たる大流星の話が出てくるみたい。
ただし、これはその後浸透しなくて、日本では「天狗」というと妖怪の方になってしまったのだ・・・。
中国でも流星を指すことはなくなったみたいだけど、凶兆として見る民族は残ったみたい。
有名なのは、三国志演義で、諸葛亮孔明が流星が落ちるのを見て自らの死期を悟る、というやつだよね。
やっぱり役割を終えた星がその場を去る、というように受け取れるからなのかな?