2009/08/14

本人たすき

実際にボクも街で見かけたんだけど、月末の衆議院総選挙に向けて立候補予定者が活動を活発化させているのだ。
そこで特に目を引くのは「本人」と書いてあるタスキ!
なんだこれは?、と最初は思ったんだけど、どうもこれは法律上自分の名前や所zくする政党の名前を書いたタスキをするのがアウトになる可能性があるカラなんだって。
というわけで、今回はその辺を少し調べてみたよ。

今回の衆議院選挙は、7月21日に麻生総理が衆議院を解散したことに基づくもので、8月18日に公示が、同30日に選挙が行われる予定になっているのだ。
解散した日の臨時閣議で「衆議院議員総選挙の施行公示について」として公示日と投票日を閣議決定しているので、このスケジュールを変えるにはまた別に閣議決定をして改正する必要があるんだよ。
日本国憲法では、衆議院議員の任期は原則4年だけど、通常は解散があるので、それより短い任期となるのだ。
今回はけっこうギリギリまでねばった(?)んだけど、けっきょく解散したんだよね。
ちなみに、衆議院の解散は天皇の国事行為で、内閣の助言と承認に基づき天皇が行うのだ。
そのとき出されるのがいわゆる「解散詔書」だよ。
これは行政官で唯一モーニングを職務上着用すると言われる内閣総務官が宮中で陛下の御名・御璽をいただき、官邸に持ち帰って総理に副署してもらうんだ。
その後、官房長官を通じて衆議院議長にわたされるんだよ。
でも、実際に国会で読み上げられているのは詔書の本物ではなく写しで、陛下の署名と御璽の押捺の部分が「御名・御璽」という言葉に置き換わっているんだって。

日本国憲法では、衆議院が解散された場合、40日以内に総選挙を行い、選挙の日から30日以内に国会を召集することになっているんだ。
今回は7月21日に解散したわけだけど、そのちょうど40日後が選挙日の8月30日だよ。
選挙後に招集されるのが特別会、通称「特別国会」で、ここでは首班指名と呼ばれる内閣総理大臣氏名選挙を行うんだよ。
で、その結果が出て新たに内閣総理大臣が選出されるまでは前政権が引き続き行政権を担当するのだ。
すなわち、麻生総理は少なくとも8月30日から30日以内に開催される特別国会までは総理だっていうことだよ。

この解散から40日以内の選挙は公職選挙法でも定められていて、この法律では任期満了の場合の選挙期日についても定めているのだ。
満了の場合は任期が終わる日から30日以前に行わなくてはならないんだけど、その30日間が国会が開会中又は閉会から23日以内にかかる場合は、国会閉会の日から24日以後30日以内に行うこととされているんだ。
なんだかややこしいよね(>_<)
で、肝心なのは、この期日を定めるのと同じ条文で定められている選挙の公示に関する規定で、衆議院の総選挙の場合は選挙日の少なく十12日前に公示をしなくてはならないのだ。
今回は8月30日を選挙日にしようとしているので、ギリギリの12日前で8月18日公示となるわけ。

で、この公職選挙法では、選挙の公示日以降に立候補の届出をした人にしか選挙活動を認めていないのだ。
つまり、公示日前は立候補予定者が勝手に「選挙ではよろしくお願いします。」と選挙活動をしてはいけないわけ。
なので、「当選したら○○をします。」とか、「選挙では○○に清き1票を!」とかは言ってはいけないのだ。
もし言ってしまうと公職選挙法違反になってしまうよ。

そこで解散から公示日までに行われるのが、自分の政治信条や自分が理想とする社会を住民に訴える、という活動なのだ。
このとき、議員になったらとかを言ってはいけないので、自分はこういう社会にしたいと思っている、と主張するのに留めないといけないんだよ。
さらに、単独で氏名・政党名付きのポスターを貼ると選挙活動と見なされてしまうので、必ずツーショット以上のポスターになるわけ。
よく党首や任期の議員とのツーショットのポスターを見かけるよね。
話題になった女性タレントとのツーショットのポスターもここに端を発しているんだよ。
あのポスターにはよく「弁士」と書いてあって、どこどこで政策集会をやるとか、講演会をやるとか書いてあるけど、主要な目的はその会合の日時を知らせることではなくて自分の顔と名前を売ることなので、期日が過ぎてもはずさないのだ(笑)

さらに、自分の名前や政党名を書いたタスキも選挙活動に当たる可能性があるということで避けられているんだ。
そこから出てきたのが「本人」と書いたタスキ。
自分の名前と政策を大声で言いながら本人と書いたタスキをして街中をうろうろすることで、事実上の「選挙活動」をしているわけ。
こうして、公示日までは法の網の目をかいくぐって、立候補予定者があの手この手で自分を売り込む活動を展開するのだ。
今回は解散からギリギリの40日後に選挙が行われるというめずらしい長期戦になったので、それが目立つようになったんだよね。

2009/08/08

夏の風物詩-蝉時雨

いやぁ、街でもセミが鳴いているねぇ。
セミの鳴き声を聞くと夏を感じるのだ。
でも、これって欧米にはない文化で、ただ音がしているとか、虫が鳴いているとしか思わないらしいよ。
もったいないことなのだ(>_<)
で、気になったのが、セミの鳴く原理。
つい昨日職場の窓のすぐ外の壁にセミがとまって鳴いていたんだけど、あんまり動きがあるわけでもないのに大音量で鳴いていたのだ!
これは気になるよね。

セミで鳴くのはオスだけで、このためにおそらくメスを呼ぶために鳴いているんだろう、とむかしから考えられているのだ。
これはいわゆる「ハンディキャップ理論」というやつで、大音量で鳴くことでメスだけじゃなく鳥などの天敵も呼んでしまうわけだけど、それでも生き残れるほど優秀なんだよ、と示すことでメスにアピールしているんじゃないか、ということなのだ。
なので、基本的には鳴き声が大きいセミの方がもてるのだ。
これは秋に鳴くキリギリスやスズムシ、マツムシ、コオロギなどと一緒なのだ。

鳴く時間帯もセミの種類で棲み分けられていて、早朝に鳴くのはニイニイゼミ、午前中は特に声が大きいクマゼミ(これまでは南の方にしか生息していなかったけど、最近はヒートアイランド現象とかで都会にもいるよ。)、午後はおなじみのアブラゼミやツクツクボウシが鳴くのだ。
なので、アブラゼミやツクツクボウシの鳴き声のイメージが強いよね。
で、朝夕の薄暗い時間に鳴くのがその名もヒグラシで、夕方ヒグラシがカナカナカナと鳴くとちょっと悲しい気分になるのだ。
さすがに真っ昼間の暑い時間には鳴いていないらしいけど、常にセミの声がしているような気がするよね(笑)
ちなみに、太陽が完全に沈んでから夜に鳴くセミは今のところいないようなのだ。
ただし、街灯があったりして明るいとその近くで鳴いていることはあるみたい・・・。

で、肝心の鳴く仕組みだけど、これは、オスのおなかに発音筋と発音膜というのがあって、発音筋で発音膜をふるわせて鳴いているらしいのだ。
さらに、オスのおなかには共鳴室と呼ばれる空洞があって、そこで音を増幅しているのだ。
腹部を伸び縮みさせることで共鳴室の大きさを変えたり、発音膜の外側にある腹弁というフタ状のものですき間の形を変えることで増幅される共鳴周波数を変え、音の高低を変えているんだって。
トロンボーンや笛と同じ原理だよね。
メスの場合はこの発音機構のあるところに卵巣があって、たっぷりと卵がつまっているらしいのだ。

セミは大声で鳴いているのでだいたいの居場所はすぐにわかるんだけど、さすがに保護色で茶色くなっているから実際には見つけづらいんだよね。
で、やっとの思いで見つけて捕まえようとすると「おしっこ」を引っかけられて逃げるのだ。
でも、あれはただ単に飛ぶ前に体を軽量化するために余計な水分を排出しているだけでほとんどが水で、その他は消化中の樹液なので、いわゆる「おしっこ」とは違うものなのだ。
とは言え、ものすごく「してやられたり」感はあるけどね。

2009/08/01

かたい?やわらかい?

最近はミネラルウォーターを飲んでいる人が多いよね。
それこそボクが子どものころは水をお金を出して買う人なんてごくごく限られていたけど、今では自動販売機でも売っているし、下手なジュースやお茶よりもさっぱり飲めると人気。
エヴィアンやコントレックス、六甲のおいしい水、南アルプス天然水などの有名ブランドから、各スーパーのプライベートブランドまでそれこそ種々雑多にあるのだ。
で、そんな水を見ていて気になったのが水の「硬度」。
よく話題になるけど実はそんなによくわからないので、この際調べてみたのだ。

水の硬度というのは、水の中に含まれる鉱質成分、すなわちミネラルで、主にカルシウムとマグネシウムの量だそうなのだ。
日本では、米国式の炭酸カルシウム塩に換算して数値化したものだそうだよ。
戦前はドイツ式で酸化カルシウム量に換算していたんだって。
でも、炭酸カルシウム(CaCO3)は質量数が100でわかりやすいので、米国式の硬度計算だとイオン濃度への変換も楽というメリットがあるみたい。

水中には、カルシウムイオンとマグネシウムイオンがあるんだけど、これが炭酸塩、硫酸塩、塩化物として溶け込んでいるのだ。
このうち、炭酸塩、すなわち、炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムは煮沸すると沈殿して不溶性になるので、これを一時硬度というみたい。
一方、その他のものは煮沸しても溶けたままなので永久硬度というらしいのだ。
この二つを足すと総硬度で、これが0~60だと軟水、60~120だと中硬水(中程度の軟水)、120~180だと硬水、180以上が非常な硬水と定義されているそうだよ。
日本の場合は関東の一部と沖縄をのぞいてほぼ軟水で、逆に欧州ではほとんどが硬水なのだ。
東京都水道局では、おいしい水の条件の水質基準として水の硬度を10~100になるように調節しているそうなのだ。

硬水は一般には洗濯、飲み水、工業用水には適さないとされていて、それで比較的硬度の低い地下水をミネラルウォーターとして飲料水にする文化が生まれたようなのだ。
ただしヴィッテルやエヴィアンは硬度が300くらいあるので「非常な硬水」にあたるんだけど。
硬水の場合、水中に含まれるマグネシウムイオンが吸収されづらいので、そのイオンが水和して水分子をひきつけて、腸での水分吸収をさまたげるのだ。
これが硬水を飲み過ぎるとおなかを下す理由だよ。
日本人が飲み慣れないエヴィアンを飲み過ぎるのはよくないのだ!

さらに、カルシウムやマグネシウムがあると、せっけんの泡立ちが悪くなるのだ。
せっけんは脂肪酸のナトリウム塩又はカリウム塩なんだけど、これが水中のマグネシウムイオンと一緒になると不溶性の塩を形成してしまうのだ。
それで泡立ちが悪くなるとともにせっけんカスができたり、せっけんじみができるわけ。
さらに、カルシウムイオンは色落ちした色素と反応して不溶性の色素を形成するので、洗濯による色ムラの原因にもなるんだって。
このため、欧州では一度煮沸して炭酸塩を除去してから生活用水に使う必要があるのだ。

さらに、硬水にはカルシウム塩やマグネシウム塩が多量に含まれるので、お皿や車を洗った後にそのまま乾かしておくと白い斑点ができるのだ。
これは水分が蒸発した後に析出してしまった塩だよ。
ただし、悪いことばかりでもなくて、アクの成分とすぐに不溶性の塩を形成するので、アク抜きをするときは硬水の方がよいのだ。
コンソメスープなんかをきれいにおいしく作るにはむしろ硬水の方があくが抜けてよいみたい。

これに対して軟水は飲み口が柔らかで飲料水、炊飯、工業用水なんかに適しているといわれるのだ。
余計なものが少ないから使いやすいってことかな?
お茶やコーヒーにもむいていて、硬水だとタンニンなんかの成分が不溶物として析出してしまうのでおいしくなくなるのだ。
いわゆる茶渋がまさにそれだよ。
カルシウムの不溶性塩であることが多いので、重曹(炭酸水素ナトリウム:NaHCO3)で洗うとよく落ちるのだ。
鍾乳洞にできる鍾乳石や石筍も地下水中の炭酸カルシウムが長い間に析出して積み重なったものだよね。
ちなみに、苦いのが苦手な人は硬水で入れると苦くなく入れられるよ(笑)
日本産のミネラルウォーターだと軟水だからよいのだけど、海外のものだと大概硬水なのでおいしくないのだ。
そういうときは、硬度的にはちょうどよい水道水を煮沸するなどしてカルキを抜いてから使うとよいそうだよ。
適度に硬度もあっておいしく入れられるらしいのだ。

2009/07/26

なべら

昨日、沖縄料理を食べたんだけど、沖縄って独特の食材を使うよね。
ゴーヤことニガウリは特に有名だけど、青パパイヤやヨモギなんかもよく食べられるようなのだ。
でもでも、ボクが何よりおどろいたのがヘチマ!
小学校の時に育てたことがあるけど、まさか食べられるとは思っていなかったのだ。
で、食べてみるとけっこうおいしかったりするんだよね。
というわけで、今回はヘチマについて少し調べてみたよ。

ヘチマはその形や花からもわかるように、キュウリやカボチャの仲間のウリ科。
つる性の植物で、普通は棚にはわせて栽培するのだ。
花は黄色くて、雄花と雌花に分かれていているけど、雌花のつけねの子房はすでに小さなヘチマの形をしているんだよね。
これはキュウリなんかとまったく同じなのだ。
ヘチマの場合は同株の雄花と雌花で受粉ができるので、実がなる確率もかなり高いのだ!

キュウリも放っておくとものすごく大きくなって、黄色く色づくんだけど、その姿はヘチマそっくりなんだよね。
両方とも完熟した後に乾燥してきて、実の先端が割れてそこから黒い種が飛び出すのだ。
風で乾燥した実がゆれると、先から種が四方八方に飛ばされるというわけ。
キュウリの場合は熟しすぎると苦みが出るとともに、固くなって食べられなくなるんだよね。
ヘチマは熟してくるとあの「たわし」になる繊維質が固くなってきて、食べられなくなるのだ。
キュウリ同様未成熟の実を食べているんだよ。
みずみずしくて、キュウリよりはねっとりした感触なのだ。
沖縄ではチャンプルー(炒めもの)とかンブシー(味噌煮)にして食べるよね。

十分に熟した後に実を収穫し、しばらく水につけて実の部分を腐敗させた後に残るのがヘチマの形の繊維質。
これがたわしになるんだけど、沖縄弁の「ナーベラー」も「鍋洗い」に由来するらしいのだ。
最初はちょっと固いけど馴染んでくると適度にやわらかくなって、体を洗うスポンジとして今でも使われているよね。
夕顔(ひょうたん)だと繊維が密に固まっていてシート状に残るので容器にできるわけだけど、そこまでではなくてメッシュ状なのでたわしに使われるのだ。
それにしても、むかしの人はよくこんなのを見つけたよね。

そして、ヘチマと言えばヘチマ水。
化粧水として使われるけど、これは、完熟した実をとった後、茎を地上30cmくらいのところで切ってしまって、その先端を容器にさしておくとたまってくる水のことなのだ。
ようは、ヘチマの根が地中から水を吸い上げて維管束の中を通して上に送ろうとするものをとっているんだ。
ヘチマの茎の中を通ることで、サポニン、カリウム、ペクチン、タンパク質、糖分なんかを含むのだ。
サポニンは泡立つ性質がある物質として有名で、殺菌作用があるんだよ。
それに、ヘチマ水の中には植物由来の抗菌成分のファイトアレキシンなんかも含まれるので、抗菌・殺菌作用があるのだ。
しかも、一般の化粧水に含まれているアルコールも含んでいないので、肌に優しいと言われているんだ。
合わない人もいるけど、自然成分で今でも愛用者がいるんだよね。
ただし、防腐剤などは当然入っていないから、あまり長期間保存できないのだ。
※市販のものは保存できるようにいろいろな成分を加えた加工したものが多いよ。

というわけで、学習に使われ、食べられ、たわしの原料になり、そして化粧水もとれる便利な植物なのだ。
栽培も比較的しやすいし(小学生でもできるくらいだからね。)、すごい植物だよ。
身近ながらすごいやつなのだ!

2009/07/19

皮が重要

ボクはジャムの中でもマーマレードが好きなんだよね。
ほろ苦さがあるところが好きなのだ。
色も黄色やオレンジできれいだよね。
でも、イチゴやほかの果物の場合は単にジャムと呼ばれるのに、マーマレードだけは特別にマーマレードと呼ばれるんだよね。
そこが少し気になって調べてみたよ。

辞書で見てみると、「オレンジ・夏みかんなどを用いたジャムのうち、果皮の薄片の含まれているもの。」ということで、この「オレンジ・夏みかんなど」というところと、「果皮の薄片」というのがポイントなんだ。
日本農林規格(JAS)でも、「ジャム類のうち、かんきつ類の果実を原料としたもので、かんきつ類の
果皮が認められるもの」とされているよ。
一般に見かけるのはオレンジ・マーマレードで、オレンジの果汁と果皮を砂糖で煮てとろみをつけたもの。
たまにユズ・マーマレードやグレープフルーツ・マーマレードなんかも見かけるよね。
定義としては、かんきつ類を使って作ったジャムで果皮が中に含まれるもの、なんだって。
果皮を一緒に入れることで、ほのかな苦みとリモネンほかのかんきつ類特有の香りが強くなるのだ。
いわゆるかんきつ類の香りは多くは皮のつぶつぶの中に含まれている精油成分だからね。

作り方は普通のジャムより一手間多くて、まず実と皮をわけ、皮は千切りにするのだ。
その皮を実からしぼった果汁(ジュース)で煮てって、やわらかくなったところで砂糖を投入して甘みづけ。
最後に火を止めてペクチンを入れ、とろみがつくまでかき回したらできあがりなのだ。
皮は本当の外側の色のついた部分だけでもよいけど、できれば白い綿状のところも入れたいのだ。
ここに苦み成分があるんだよ!
それと、作るときに気をつけないといけないのは、皮をそのまま使うので、表面をきれいに洗っておかないといけないということ。
最近ではもうそんなことはないだろうけど、ひとむかし前は防かび剤とかを塗布(ポストハーベストというやつだよね。)してあったからね。
気をつけるにこしたことはないのだ。

マーマレードを作るときの特徴は皮を煮ていくことだけど、このとき、果皮からペクチンが溶け出すのだ。
イチゴやブルーベリー、サクランボ、モモ、アンズなんかの場合は酸性度が足らないので、煮詰めてからレモン汁を加えると、液性が酸性になって果肉の細胞壁中から自然と溶け出したペクチンと反応してゲル化するわけ。
ところが、マーマレードは皮と果汁で作っているんだけど、皮から溶け出したペクチンは果汁の酸でほぼ十分にとろみがつくのだ!
皮を煮るときにはじめから砂糖を入れないのがポイントみたいだよ。

マーマレードの語源はマルメロというギリシア原産のカリンに似た果実の砂糖漬けから来ているんだって。
このマルメロは、カリンと近縁種(属は違うけど)で、カリンと同じように固くて酸味が強くて生食できない果実。
一方、果実酒や砂糖漬け・はちみつ漬け、ジャムなんかに加工すると強い香りがあっておいしいんだって。
で、むしろ洋なしに近いこのマルメロの砂糖漬けがなんでかんきつ類の果皮入りのジャムの語源になっているのかはよくわからないけど、細切りにして砂糖漬けにしたものがマーマレードの中のオレンジ類の果皮に似ていたのかもね。
強い酸味があるので、味的にかんきつ類を使ったジャムに似ていたのかもしれないけど。
ちなみに、民間伝承としては、スコットランドのメアリー女王が仮病を使ってでも食べたがったことから名前がついたとも言われているそうだよ。

最後に、韓国ではユズ・マーマレードをお湯又は水に溶かしたものをゆず茶として飲むんだよね。
のどが痛いときなんかはやさしい味で、日本のカフェとかでもけっこう見かけるよね。
もともとジャムは紅茶に入れられたりするけど、ボクはマーマレードを入れるのがわりと好きなんだよね。
香りもオレンジティーのようになるし、甘さもそんなに強くないのでちょうどよいのだ。
それを考えると、ゆず茶というのもそんなに不思議な飲み方ではないんだよね。
薄いとおいしくないけど(笑)

2009/07/11

洗濯の後はびしっと!

ボクはアイロンがけをしなくてもよいように、お仕事用のワイシャツは形状記憶のものを使っているんだけど、それでも、ときどきアイロンをかけてびしっとしてあげた方が長持ちするとか言われるよね。
ちょっと高級なオーダーメイドシャツなんかを着ている人の場合は、びちっとのりをきかせてアイロンがかかったワイシャツを着ているのだ。
毎回毎回家できっちりアイロンかけるのは大変だけど、袖口や襟だけでもかけるときちっとして見えるなんて言うよね。
そこで、今回は、アイロンまわりについて調べてみたのだ。

アイロンは英語だとironでまさに「鉄」。
もともとは熱と重みで衣服のしわを伸ばすもののことなんだけど、主に鉄製のものが使われたのでアイロンと呼ばれるようになったのだ。
もともと日本にも鉄製の片手鍋の中に炭火を入れたような「火のし」という道具が中国から伝わっていて、これをしわ伸ばしに使っていたのだ。
江戸時代中頃から戦後しばらく間で使われていたそうだよ。
一方、明治になると西洋式の炭火アイロンが入ってきたのだ。
いわゆるアイロンの形のこて状のもので、中に炭火を入れるようになっているんだ。

日本は良質な炭があって、火の粉がはじけないので火のしや炭火アイロンも使いやすかったらしいんだけど、西洋には、日本式の高温で蒸し焼きにした炭がなく、普通に薪を焼いただけの炭しかないので、炭がはぜて火の粉が飛んだらしいのだ。
それで衣服に穴があくこともあったそうだよ。
そこで、中に炭を入れず、アイロンストーブと呼ばれるアイロン専用のストーブの上にフライパンのようなアイロンの本体のみをのせて温めてから使うものもあったそうなのだ。
でもでも、場所をとるからお金持ちとかの使うものだったようだけどね。

これに変わって出てきたのが電気式アイロン。
電熱式にすることで火の粉が出ないので、安心して使えるのだ。
あたたまり過ぎて福を焦がしちゃうことは今でもあるけどね(笑)
普通にこて状のアイロンの底の部分に電熱コイルが入っているのが旧来のもので、そこに電気を通して熱を発生させるのだ。
従来のものはコードがついていて、それがひっかかったり、自由な動きを制限したりしたんだけど、それを解消したのがコードレスのもの。
携帯の充電器のような構造で、その上にアイロンの本体をのせておくと、電気を通電してあたためておいてくれるのだ。

そして、電気式アイロンでよくある機能がスチーム。
むかしの炭火アイロンでも事前に霧吹きで水を吹きかけてからアイロンがけしたりしたんだけど、今ではボタンひとつでしゅーっと高温の水蒸気が出てくるのだ。
水蒸気が布地につくと、その部分の繊維がほぐれるんだよね。
これは熱と水分で繊維同士を弱く結びつけていた水素結合(分子の中の電気的な偏りの間でできる弱い結合のことだよ。)とかが外れるからで、羊毛をお湯で洗濯すると縮んでしまうのは、熱でふわふわに結合していた繊維がほどけて、それがぐしゃっと密にからまってしまうからなのだ。
アイロンの場合は繊維をきれいに並べてしわを取りたいわけなので、繊維がほぐれたところに熱と重みを加えることで繊維のからみ方をきれいにして、しわを取りやすくするのだ。
一度こうやってしわを取ると、次にしわがつきづらくなるんだよ。

さらにびしっと固めるために使われるのが洗濯のり。
これは接着剤の一種のポリビニルアルコール系接着剤が主成分。
接着力はそんなに強くないんだけど、溶媒の水分がとぶと、薄い膜状のシートを形成するのが特徴。
これが繊維の間に入って、繊維を巻き込んで固まるので、しわがつかなくなるとともに、びじっと固まるわけだよ。
これが洗濯ノリとして使われる理由は水に溶けること。
水に溶けているのでアイロンをかければ水分が飛ぶし、次に洗濯したときに水で洗い流せるのだ!

こうやってアイロンをかけるのを面倒くさがる人たちが来ているのが形状記憶のシャツ。
麻や綿だけだとどうしてもしわになりやすいんだけど、その間に化学繊維を混ぜ込むことでしわがつきづらくしているのだ。
麻や綿はどうしてもとなりの繊維とからみやすく、さらにその間に水素結合ができたりしてしわくちゃになってしまうのだけど、その間に非極性(分子の中に電気的な偏りがないことだよ。)の化学繊維をかませることで、水素結合ができづらくしてあげると、となりの繊維同士が結びつかないので、しわにならないし、洗っただけですっと布地が伸びるというわけ。
よくできたものなのだ。
最近はほとんどが形状記憶になってきているけど、着心地とかにこだわると、面倒でもアイロンがけが必要な綿のシャツを着ることになるのだ。

というわけで、洗濯の後処理ひとつをとっても奥が深いんだよね。
洗濯して干すときにぱんぱんたたいて伸ばすのも、繊維を伸ばしてまっすぐな形で乾かそうということで、これと関係があるんだよね。
羊毛のものが縮むのもそうだし、科学的に見ていくと、けっこう生活面で役に立つかもなのだ。

2009/07/04

シンボルか、機関か

現在、天皇皇后両陛下はカナダを訪問されていて、その後にハワイに寄られてから帰朝されるのだ。
この海外への行幸啓がいつも以上に注目されたのは、陛下が海外に出られている間に衆議院の解散が行われる可能性があったため。
衆議院の解散は憲法に定められた国事行為として天皇陛下が行うことになっているのだ。
これに対して、麻生首相は「法律の定めに従って皇太子殿下が解散を代行できるので問題ない。」と発言して話題になったんだよね。
で、それまではあまり考えたことがなかったけど、改めて天皇の国事行為が気になったので、少し調べてみたのだ。
本当は小中学校の社会科で習っているはずなんだけどね(笑)

日本国憲法の第1章はまさに天皇について定めた部分で、天皇の位置付け(象徴であること。)や皇位の継承は皇室典範によること、そして、国事行為に関することが規定されているんだ。
戦後の連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の占領政策で一番重要だったのは天皇の扱いで、戦争の責任を追及して廃止してしまうのか、天皇制自体を残すのかは大きな議論があったところなのだ。
現在でも研究が進んでいるけど、けっきょくは国民感情を踏まえるとともに、あまりにも大きく日本の政治体制を変えるのもはばかられたので、立憲君主制をより強め、国家元首ではあるがあくまでも「象徴」という扱いで残すこととしたんだよね。
これで「天皇が人間になった」とよく言われるわけだけど、実際には戦前戦中の一部で「現人神」だと狂信的に教え込む教育があった以外は、「とても偉い人」とは思っても、本当に神様だと信じている人はいなかったと言われているんだよね。
だって、京都の人は別としても、明治直前の江戸時代の市井の人たちは、将軍様は知っていても天皇の存在は認識していなかったと言われるからね・・・。
平安時代に藤原氏が実権を握り、貴族政治が始まって以降、江戸幕府までずっと続いていた、国を統べるのは天皇であっても実際の政治的実権を握っているのは別の人、という状態にもどっただけとも言えるのだ。
むかしも元号を変える、叙位を行う、新嘗祭などの儀式を行う、というのが天皇の主な仕事で、政治は多くの場合別の人がやっているわけで、だからこそ天皇自ら政治を執ると「御親政」なんて呼ばれるんだよね。

歴史はさておき、日本国憲法もこの我が国の伝統とも言うべき(?)位置付けを踏襲するような形になっていて、天皇の国事行為は、憲法第3条で「内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ」とされているのだ。
さらに第4条第1項では、「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」ともされていて、政治の中身には直接タッチしないものとされているんだよ(この解釈には学説がいろいろあるいたいだけど、通常は象徴天皇は一切の政治的機能を持たないと言われるのだ。)。
言わば、ひとつの「認証機関」として「お墨付き」を与えるような立場で、象徴であるとともに、美濃部達吉さんがかつて唱えたように、国家機関のひとつとしての側面も持っているのだ。

具体的には、まず憲法第6条第1項で国会の指名に基づいて内閣総理大臣を任命すること、同第2項で内閣の指名に基づいて最高裁判所長官を任命することを定め、次に第7条で残りの国事行為を定めているのだ。
その最初が、憲法改正、法律、政令及び条約の公布を行うことで、これは官報の法令の公布のところに見られる「御名御璽」というやつだよ。
公布に当たっては、必ず天皇の名前とはんこがついたものが作られるのだ。
その次が、国会の召集、衆議院の解散、国会銀の総選挙の施行の公示で、これが今話題になっている国会関係の規定。
解散のときは、陛下から内閣総務官が解散の閣議決定を奏上し、詔書に御名御璽をいただくのだ。
これが官邸にもどり、首相が副署した後、今度は官房長官がふくさに包んで国会に持ち込み、衆議院事務総長が確認してから議長にわたすのだ。
で、解散の詔書が読み上げられ、解散となるわけ。
なので、内閣総務官がモーニングを着ていると、解散かもしれないのだ(笑)

それから、国務大臣などの認証で、認証される公務員がいわゆる「認証官」でグレードの高い役職と言われるよ。
さらに大赦や刑の減免などの認証で、恩赦とか特赦と言われるやつだよね。
そして、毎年報道されるのが栄典の授与で、勲章の授与(叙勲)や表彰(褒章)をするのだ。
また、批准書などの外交文書の認証も行っていて、外交文書も御名御璽がないと発効していないことになるのだ。
外国の大使や公使の接受も重要なお仕事で、宮中の晩餐会や迎賓館での応対なんかがあるよね。
最後が儀式に関することで、即位の礼、大喪の礼、その他の儀式を挙行するのだ。
ただし、宗教的色合いが強い「践祚(せんそ)の儀(皇位を正式に継承する儀式)」や「大嘗祭(即位後最初の新嘗祭)」などは天皇家の行事として行われるそうだよ。

こうした国事行為も、憲法によって代理が立てられることになっているのだ。
それが第4条第2項と第5条で、第4条第2項では天皇が臨時に国事行為を行えなくなった場合(今回のような海外訪問なんかが主だよ。)には国事行為臨時代行を置くことができることとし、第5条では天皇の年齢が若すぎする場合や病気療養で国事行為が行えない場合は摂政が置くことができるとしているのだ。
摂政は、皇室典範の定めるところに従い置かれることになっているので、いつでも置けるようになっていたんだけど、臨時代行の方は昭和39年に「国事行為の臨時代行に関する法律」というのができるまでは、憲法上は置けることになっていたけど具体的な手続がなかったために置けなかったそうだよ。
この法律によって、臨時に国事行為ができなくなる場合は、内閣の助言と承認により、皇室典範で摂政を置く場合に摂政になる皇位の皇族を臨時代行とすることができるうようになったのだ。
現在は皇太子殿下がその皇位に当たり、内閣は臨時代行を立てる場合・解除する場合は公示することになっているので、官報をチェックしているとわかるよ。

というわけで、こうやって改めて調べてみると、なかなかおもしろいものだねぇ。
ボクはわりと皇室関係は好きなんだけど、こういう機会でもないと知らないことが多いのだ。
これで皇室ウォッチャーくらいまでにはくわしくなれたかな?