2008/03/13

ニュースでしか聞かない言葉

まずニュースでしか聞かない言葉っていろいろあるけど、その中のひとつに「目出し帽」っていうのがあるよね。
最初は何のことかよくわからなかったんだけど、何のことはなくて、銀行強盗がかぶるような目の所だけが開いた覆面状の帽子のことだったのだ。
はじめはプロレスラーのデストロイヤーさんのかぶっているようなマスクを想像しちゃったよ(笑)
目出し帽は目と口に穴が開いているマスクじゃなくて、目のところだけゴーグル状に楕円形の穴が開いているんだよ。

この目出し帽はバラクラバとも呼ばれる防寒用の帽子で、頭部、顔面、頸部をまとめて防寒・保温できるので、よく山岳救助隊や寒い地方の軍隊が使っているんだよね。
自衛隊では「顔面覆」と呼ぶそうだよ。
もともとはクリミア戦争で英国兵が手編みのウールの帽子を持って黒海沿岸の寒冷地帯の戦地に赴いたしいんだけど、それが起源なんだとか。その帽子をかぶって戦った地名がバラクラバで、それが帽子の名前にもなったみたい。

比較的あたたかいときは目より下の部分は折り曲げて普通の帽子のようにすることもできるので、帽子の一種にされているらしいのだ。
つばがついたものもあるそうだよ。
でも、どちらかというとマスクだよね(笑)
でも、なんで普通に覆面って言わないんだろう?
実態がわかっていると「目出し帽」という名前はなるほどと思うけど、それだけじゃなんだかよくわからないよね。

同じようなよくわからない帽子の名前に鳥打帽というのがあるのだ。
これはいわゆるハンティング帽のことで、狩猟のときにかぶる帽子だよ。
テレビではよく刑事や探偵がかぶっているのだ。
そういえば、かなりむかしの特撮で、石の森正太郎さん原作のロボット刑事もかぶっていたのだ。
これは帽子の形状とかじゃなくて、英国の貴族がカモ猟なんかでかぶっていたからその名前があるんだよね。
でも、別にキツネ猟でもシカ猟でもいいはずで、なぜ鳥にだけ限っているかは不明なのだ。
それと、狩猟の場合は「撃つ」という感じだけど、「打つ」なんだよね(笑)

それにしても、なんでニュースだとこういう言葉を未だに使うのかな?
NHKは映画業界が作った言葉の「ゴールデン・ウィーク」というのは使わないで「大型連休」と必ず言うんだけど、そういうこだわりがあるんだよね。
目出し帽なんかは覆面といった方がわかりやすい気がするし、不思議なことなのだ。
ま、明治時代なんかは文章に書く文語と話し言葉の口語ではかなり違ったものだったというから、そういうように分かれていくきざしなのかもね。
そう考えるとそういうのに注目するのもおもしろいかもしれないのだ。

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