2008/03/15

北国の春

やっとDCも春らしい陽気になってきたんだけど、それだけに街中ではモクレン属の花が咲き始めているのを見かけるようになったのだ。
いわゆるコブシの仲間で、モクレンの仲間はサクラよりちょっと早めに咲くんだよね。
なので、春の訪れを告げる花とも言われるのだ。
千昌夫さんの歌謡曲の「北国の春」もコブシが春を告げるはあとして出てくるよね。

コブシは白い小さめの花で中国原産のハクモクレンに似ているけど日本原産の木なんだって。
ちょうど春に田植えに備えて田んぼの土を起こす「田打ち」の頃に花を咲かせるので「田打ち桜」の別名もあるのだ。
サクラの仲間と同じように葉が出る前に花が咲くからなんだよね。
香りもなかなかよいし、白い花はよく目立つのだ。
でも、サクラに比べると散り際が少し汚いんだけど・・・。
ちなみに、よく間違われるけど、いわゆるモクレンは紫色の花で、白くて小さいのがコブシ、白くて大きいのがハクモクレンなのだ。
これらはみんなモクレン属(Magnolia)で、米国にはピンクや黄色の花もあるよ。

コブシの名前の由来は、つぼみが開く直前の形が幼児の「拳」の形に似ているからと言われているんだ。
また一説には、ごつごつした実の形がやっぱり幼児の「拳」に似ているからとも言うのだ。
まだ咲く前のつぼみを干したものは「辛夷(しんい)」という漢方薬で、鼻炎や鼻づまりに効果があると言われているよ。
モクレン属の花のつぼみは産毛が生えているのが特徴的なんだよね。
これがだんだんと大きくなってきて、先が割れて開花してくるのだ。
今のDCではまさに咲き始めてきている状態だよ。

辛夷はよく街路樹で使われるんだけど、ハクモクレンやモクレンも街路樹に使われるんだよね。
しかも、中にはハクモクレンとモクレンの交雑種のサクラモクレンというのもあるらしいのだ。
さあ蔵モクレンは白から紫がかったピンク色までのグラデーションの花を咲かせる木で、都内でもけっこうよく見かけるよ。
やっぱり桜より少し早めに咲くのだ。
咲く順番は、ハクモクレン、サクラモクレン、モクレンの順なんだって。
どうしても春を告げる花というと梅、桃、桜の順で思い浮かぶけど、バラ科だけじゃなくてモクレンの仲間にも注目してほしいものなのだ。

0 件のコメント: