2007/05/29

海兵隊って何だ?

今日は米国では戦没将兵追悼記念日(Memorial Day)という休日で、各地でその関係のイベントが行われているのだ。
ボクも街を見て回ったんだけど、日本の終戦記念日のような感じなんだよね。
で、前から気になっていたんだけど、米軍にある「海兵隊」って何をしているのかよくわからないんだよね。
上陸作戦とかを担当するのは知っているんだけど。
そこで、ちょっと調べてみたのだ。

海兵隊(Marine Corps)は上陸作戦などの陸海空の複合的な戦力を使って作戦を遂行する部隊という定義のようなのだ。
たしかに、ボートで上陸したり、ヘリで上陸したりして、その後、陸戦に入るんだよね。
海軍に属していることも多くて、その中で上陸作戦や港湾防衛などの水陸両用の作戦を行う部隊として存在しているものも多いとか。
なので、そういう作戦を想定していない国には海兵隊はないのだ!
日本の自衛隊の場合、上陸作戦はあり得ないので、「海兵隊」に相当するような部隊はないんだよね。

もっとも歴史のあるのは英国の海兵隊で、王室海兵隊(Royal Marines)と呼ばれるのだ。
形式上の最高指揮官はエジンバラ公(現在はフィリップ殿下)だそうだよ。
1664年にヨーク・アルバニー公立海上歩兵連隊として設立された歩兵隊が前身で、その後、米国独立戦争の時の国王のジョージ三世さんが今の名前に改称し、現在にいたるとか。
やっぱり英国はこういうようになんでも歴史があるよね。

で、世界でもっとも規模が大きいのはやっぱり米国海兵隊(United States Marine Corps、通称Marines)で、米国の場合は、陸軍(Army)、海軍(Navy)、空軍(Air Force)に続く4番目の独立の軍隊なのだ。
今でも海兵隊だけは議会の承認を経ずに、大統領令だけで国外活動ができるので、「殴り込み」担当の部隊として認識されているとか。
もともと独立戦争の時に英海軍に殴り込みをかける部隊として創設されたものというから、その伝統(?)が生きているのだ。
独自の船はないけど、航空部隊や戦車などは持っていて、装備も充実しているから、かなりの独自行動が展開できるようになっているみたいなのだ。

アーリントン国立墓地(Arlington National Cemetery)近くにある硫黄島記念碑(Iwo Jima Memorial)の正式名称は「海兵隊戦争記念碑(United States Marine Corps War Memorial)で、海兵隊創設時以降の海兵隊の活躍を称えたものなんだよ。
硫黄島の決戦でも活躍したので、そのときの5人の兵士がモデルになっているんだけど、別に第二次世界大戦だけの記念碑ではないのだ。
ベトナム戦争などでも海兵隊は隊長に投入され、被害も大きかったんだよね。

日本にも明治初期に英国式の海兵隊をまねした部隊が設置されたことがあったみたいだけど、目的が不明確で財政上も大変だったのですぐに廃止されてしまったみたい。
日本軍では陸軍に上陸部隊がいて、海兵隊の代わりになっていたみたい。
現在でも陸上自衛隊に似たような部隊があるらしいけど、基本的に専守防衛の自衛隊だと、大規模な上陸作戦を行う部隊は必要ないし、どうしても攻撃的なイメージを与えるからこういう組織はおけないんだよね。

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