2007/05/12

空と海の間

空とか海ってきれいな青色だよね。
でも、実はそれぞれ青く見える理由は違うらしいのだ。
ということで、いつものように調べてみて学んだことをメモしておくのだ。

空が青いのは、空気の分子のような小さい分子は波長の長い光(=青や紫の光)をよく散乱するからで、赤や黄色、緑といった比較的波長の長い光よりもジグザグに進んできているのだ。
なので、空全体には青い光が多くなって、うっすら青っぽく見えるんだって。
でも、これって青い光は遠くまで届きにくいってことでもあって、夕焼けや朝焼けのように太陽の距離が遠くなると、全体的に太陽が赤く見えるのだ(青い光は届かなくなって、より遠くまで届きやすい赤い光が強調されるのだ。)!

遠くの山とか景色が色が淡く、青っぽく見えるのも同じ原理で、もともと遠くにあるから光の届く量が少なくなってうっすらと色が淡く見えるようになるんだけど、さらに、青っぽい空気の層をたくさん通過した光が来るので、青いフィルターをかけたような状況になって、青みがかって見えるらしいのだ。
これを利用した遠近法が「空気遠近法」というやつで、遠くのものほど色調を明るく、青っぽく描くことで奥行きを出すんだよ。
水墨画のようなモノクロの絵でも、奥にあるものは墨を薄くすることで奥行きを表現するけど、それも同じなのだ。

一方、海が青く見えるのは、水の分子のような大きな分子は波長の長い光(=赤い光)をより多く吸収するので、水の中を通っていくと赤い光が先に吸収されていって、深く行けば行くほど届く光は青くなっていくんだって。
なので、海の中から上を見ると青く見えるというわけ。
海の場合は散乱で青い光が見えているんじゃなくて、赤い光が吸収されて見えなくなって、結果として青くなっているのだ。
当然、水の量が少ないと赤い光もそんなに多く吸収されないから、青く見えないわけ。
プールや川の中からは青く見えないよね。

植物が緑に見えるのも似たような理由で、植物が光合成を行っている葉緑素の中に含まれるクロロフィルという色素は赤い光と青い光を吸収するのだ。
すると、光の三原色からいうと緑だけが残るわけ。
で、結果として、緑の光をより多く反射することになるので、緑色に見えるというわけ。
紅葉して葉緑素がなくなると、今度は光の吸収ではなくて、植物の持つ他の色素の色が出てくるんだけど、イチョウのような黄色いものはもともと持っているカロテノイドという色素によるもので、葉緑素の色がぬけていってそれが見えるようになって黄色くなるのだ。
モミジやカエデのような赤くなるものは、糖分からアントシアンという赤い色素が作られるためなんだけど、これは紫外線で反応してできるので、よく日が当たらないと真っ赤にはならないんだって。

なんか、同じような現象と思っていたことでも、なかなか奥が深いのだ。
調べてみるとためになるねぇ。

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