2007/05/11

なまずの親分

むかしは地下におおなまずがいて、それが暴れると地震が起こるなんて言われていたんだけど、今ではプレート・テクトニクスの考え方も浸透してきたので、さすがにそう考えている人は少ないよね。
でも、地震が近づくとなまずに限らず、自然界の動物はそわそわしたりするので、なにがしかの前兆を感じ取っているといって、そんな研究をしている人もいるのだ。
微弱な電磁波とか、そういうのを感じていると言われているんだよ。

で、地震の時って、震源が特定されるけど、震源はわりと簡単に計算で推定できるのだ。
別に震度が一番大きいところを震源と考えているわけじゃないんだよ。
地震波にはP波(縦波)とS波(横波)の2種類があって、P波の方が早く伝わってくるのだ。
で、この2つの波の伝わる速度はほぼ一定なので、P波とS波の届く時間差でどれだけ遠くから地震波が伝わってきたかわかるわけ。
(遠くから伝わってくるとそれだけ時間差が大きくなるのだ。)
で、震源は3次元で特定しないといけないので、3点以上の観測点が必要なのだ。
観測点を中心に計算で求められた距離を半径とする球面を想定して、3カ所でそれぞれ想定した球面が交わる一点が震源なのだ。
たいていは地震波の速度は地中の構造で微妙に変わってしまって正確にはわからないので、どうしても推定になるんだけどね。

それと、地震といえば震度とマグニチュードが発表されるけど、この2つはまるで違うもの。
震度は「どれだけ揺れたか」を示す指標で、これは震源からの距離や地盤のゆるさなんかも影響してくるので、震源から同じ距離だけ離れていても、同じ震度になるというわけではないのだ。
でも、普通の人でもまわりを見てどれだけ揺れているか見るだけで推定できるんだよね(よく「今のは震度○だなんて言うよね。)。
一方、マグニチュードは地震のエネルギーを表す指標で、地震のエネルギーの大きさの対数をとったもの。
マグニチュードが大きくても、遠いところ、深いところに震源があれば震度は大きくないし、逆に、直下型のようにマグニチュードが低くても浅いところ、近いところに震源があると震度は大きくなるんだよ。

こういうことを多少気にしながら地震速報なんかを見るとなかなか興味深いのだ。
途中に川があったりすると、地震の伝わりが弱まるから、震源から川向こうでは震度が小さくなったりするんだよね。

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