2007/06/12

野菜か果物か

米国ではスイカやメロンがけっこう安いんだよね。
日本と比べると半額以下くらい。
で、これからは、水気の多いウリのおいしい季節だから、ボクも安売りしているとついつい買ってしまうのだ。
一人で全部食べるとなると、何日かに分けても食べでがあるよ)^o^(

もともと日本では野菜と果物の違いを草か木かで区別していたので、ウリ科のような1年草は野菜に区別されるんだけど、欧米のvegetableかfruitかは別の区別なんだとか(欧米の考え方では、野菜でもあり、果物でもある、とみなすらしいよ。)。
で、日本の野菜と果物の違いも欧米の考え方に引きずられてきたので、こんな話になっているとか。
一応日本的にはウリ類はみんな野菜みたい。

ボクはスイカが果物の中でもばつぐんに好きなんだけど、もともとは乾燥地帯の植物なんだよね。
日本には室町期に伝わったらしいよ。
で、タネのまわりの部分に甘い、水気の多い果肉をつけることで、その水気を目当てにスイカの果肉をタネごと食べさせ、動物に遠くまで運ばせて別の場所とフンと一緒に排泄してもらう、という戦略みたい。
なかなか考えられているのだ。
日本のスイカは緑に黒のしましまだけど、海外にはもっと色が薄くて、黄色に緑のしましまみたいなのもあるんだよね。
米国のスイカは色は日本と同じだけど、もっといびつでまるくないのだ。
日本のは形を整えるために工夫しているっていうのもあるんだけど。

ウリ科の果物といえばメロンもあるけど、メロンには2種類あって、網目ができる、いわゆる「高級な」メロンと、網目のない「庶民的な」メロンがあるよね(笑)
マスクメロンに代表されるメロンの網目は、果実が成長していくときに外の皮と中の果肉の成長の早さにずれがあって、中側の方が成長が早いので、皮がひび割れてしまってできるものなのだ。
なので、かさぶたみたいなものなんだよ。
表目がつるつるのメロンはきちんとバランスをとって成長しているというわけ。
成長のバランスが悪い方が高級っていうのもなんかおかしな話だねぇ(>_<)

そのつるつるメロンの代表は学校給食にもよく出るプリンスメロンだけど、これは日本にもむかしからあるマクワウリをメロンと交配させたものだとか。
マクワウリは縄文時代から日本で食べられていて、水分の多いウリとして長い間食べられてきたのだ。
戦前まではよく田舎で栽培していたらしいよ。
美濃国の真桑村(今の岐阜県本巣市あたり)でよく作られていたのでマクワウリと呼ばれるんだけど、唐瓜だとか梵天瓜だとか味瓜だとかいろいろな名称があるみたい。
メロンやスイカに比べて甘みはうすくて、いよいよ野菜っぽい感じだけど、ボクはけっこうその淡泊な味は好きなんだよね(^o^)/
あれはメロンだと思うからがっかりするのであって、そういうものだと思えばおいしいと思うのだ。

で、調べてみて衝撃的だったは、メロンとスイカでは食べている部分が違うということ。
スイカのいわゆる赤い果肉の部分は、メロンでいうタネのまわりのドロドロの部分。
メロンはスイカでいうところの皮に近い白い部分が厚くなって、そこに甘みもついているという状態なんだとか。
メロンだと捨てている部分をスイカでは食べていて、スイカでは食べ終わった後にぬか漬けにするような部分をメロンではありがたがって食べていることになるのだ。
同じウリ科でも違うものだねぇ。

0 件のコメント: