2007/06/26

カカオ

ボクはチョコレートが好きなんだけど、今回はその材料のカカオについて少し調べてみたのだ。
植物園とかでカカオのみがなっているのは見たことあるんだけど、好きなわりにあんまりよく知らなかったのだ(笑)
最近はやりのカカオ増量のチョコも苦くて好きなんだけどね。

カカオは南米原産の植物で、はじめに栽培植物として育てたのはマヤ文明だとか。
わりと高度なところ(300mくらい)に自生し、水はけがよくて湿潤な気候を好むそうだよ。
このカカオを欧州に持ち帰ったのは、最後までアメリカ大陸をインドの一部だと思っていたクリストファー・コロンブスさん。
マヤ文明では儀式の時などに使われる薬物や高貴な人用の趣向品として飲まれていたみたいなんだけど、欧州では滋養強壮にきくといって広まっていくのだ。
最初は苦くて飲みづらい薬のような扱いだったんだ。
でも、飲みやすいチョコレートができると一気に貴族や富裕な商人に広まっていったそうだよ。
で、アフリカなどでも栽培が始められたんだ。

カカオのプラントはコーヒーのプラントと同じような仕組みなのだ。
大金持ちの農園主がいて、その人がただ同然の安い給料で人とを雇って収穫するんだよね。
コーヒーはスターバックスの登場などでだいぶ労働環境がましになってきているようだけど、カカオの場合はまだまだで、子どもが奴隷のように農園に売られ、そこでこき使われているようなのだ・・・。
カカオの実はわりと高いところになるので、それを子どもがするすると木に登って下に落とすという収穫方法なんだけど、安全のための命綱なんかは使わないから、落ちてけがをしてしまうと働けなくなって大変なことになるらしいよ。
このカカオ農園の問題は子どもの労働問題としてけっこうクローズアップされているんだよね。
今はカカオの需要も高まっているらしいけど、なんとかコーヒーみたいにうまい仕組みは作れないものかな?

収穫されたカカオの実は水につけられて発酵させられるのだ。
で、そこからカカオ豆を取り出して加工するわけ。
こういうところもコーヒーに似ているんだよね。
カカオ豆の皮と胚芽を除いてからすりつぶして固めたものがカカオマスで、大量の油脂を含むんでいて(半分以上が油脂分)、すりつぶしても粉にならないのだ!
で、この油脂分だけを抽出したのがカカオバター。
カカオバターを除いた後に残る脱脂されたものがココアパウダーだよ。
カカオマスにカカオバターや砂糖、ミルクを加えるとチョコレートになるのだ。
(ホワイトチョコレートはカカオバターに砂糖やミルクを加えたものだよ。)
カカオバターは人の体温で融ける脂なので、座薬の基剤にも使われるのだ。
有効成分をカカオバターにまぜて、座薬の形に固めるんだよ。
で、おしりに入れるとカカオバターが融けて、有効成分が腸管から吸収されるのだ。

チョコレートにはカカオやカカオバターの含有量で厳格な規定が決まっているのだ。
で、さらに欧州ではその規格がきびしくて(カカオバターの含有量が31%以上じゃないといけないのだ。)、日本では口当たりをよくするためにミルクを多めに入れるんだけど、そうするとカカオバターの含有量が下がってしまってチョコレートとしては認めてもらえなかったりするんだよ。
でも、欧米のチョコレートって甘さもきついし、ちょっとしつこいところがあるよね。
日本のものの方が甘みもすっきりしていて口当たりもよくて好きなのだ。
米国のものでは「ビター」と言われているのが日本の普通のチョコレートくらいの甘さなんだよね。

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