2007/06/25

クッキー&ビスケット

米国ではよくティー・タイムにクッキーが出るんだよね。
スタバなんかでクッキーを売っているのもそうした文化を反映したものなのだ。
なので、自然と見かける機会も多いし、食べる機会も多いんだ。
で、こっちで食べるクッキーの多くは、日本のようにさくさくではなくて、どちらかというとしっとりした感じなんだよね。
じゃあ、さくさくなのはビスケットなのかな?、と思っても、さくさくなのも「クッキー」として売られているのだ。
そこで、改めてクッキーとビスケットの違いについて調べてみることに。

なんと、クッキーとビスケットを区別しているのは日本だけで、小麦粉に牛乳、砂糖、ショートニング、バターなどを混ぜて焼いたお菓子を、英国では一般にビスケットと呼び、米国ではクッキーと呼ぶらしいのだ。
つまり国による呼び方の違い!
だけど、日本では昭和46年に「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」というのが定められて、その中では、

 ビスケット: 小麦粉、糖類、食用油脂および食塩を原料とし必要によりでんぷん、
  乳製品、卵製品、膨張剤、食品添加物の原料を配合し、又は、添加
したものを混合機、成型機及びビスケットオーブンを使用し製造した
食品

 クッキー: 手作り風の外観を有し、糖分、脂肪分の合計が重量百分比で40%以
上のもので、嗜好に応じ、卵、乳製品、ナッツ、乾果、蜂蜜などにより製
品の特徴づけを行って風味よく焼き上げたもの

と区別しているんだ。
なんでも、当時の日本ではクッキーはビスケットより高価なものと考えられていて、ビスケットがより高価なクッキーとして流通すると消費者に誤解を与えるので、わざわざこんな定義を定めたのだとか。

もともとビスケットというのは、フランス語で「2度焼いた」という意味の「bis-cuit」で、船旅などに持って行く保存食として開発されたものが起源なのだ。
より乾燥させることで、重量を減らし、日持ちもよくなるんだよね。
で、その後お菓子として発展していって、砂糖が入って甘くなり、その後フルーツやナッツ、チョコなんかも使われるようになったということだよ。
なので、最初は日本の乾パンに近いものだったようなのだ。
あれはあれでおいしいけどね。

米国のクッキーはそんなに甘くなくてパンのように食べるもの(ケンタッキーフライドチキンで売っているようなやつ)から、ごてごてに甘くて、チョコチップやM&Msがそのまま入っているようなものまでいろいろ売っているよ。
たいてい大きなものはしっとり系で、ふにゅっとした食感なのだ。
日本で言う半生クッキーなんだよね。
それはそれでおいしいんだけど、最初に食べたときはしけているのかと思ったよ(笑)

ちなみに、ショートケーキの「ショート」は「短い」という意味ではなくて「さくさくしている」という意味なんだけど、これはもともとスポンジケーキじゃなくてクッキーの上にクリームなどでデコレーションしたものだったかららしいよ。
さすがにスポンジケーキを土台にしたショートケーキは「さくさく」ではないよね。
米国では、やわらかいクッキーの上にこれでもかとはちみつやチョコレートをかけて、ナッツをちりばめてあって、そこにアイスクリームまでついてくるようなデザートがどこにでも売っているんだけど、もともとのショートケーキはそういうものだったのかも。

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