2007/06/23

げし

米国時間では今日が夏至。
1年で一番昼間の長い日なのだ。
夏至を過ぎると本格的に夏って感じがするよね。
北緯66.6度より北の北極圏では白夜になるのだ!

で、この夏至というのは二十四節気のひとつで、立春や春分、啓蟄、大寒なんかの仲間なのだ。
二十四節気は太陽太陰暦と実際の季節のずれを解消するための指標で、1年を24の区分に分け、季節を表すようにしたものなのだ。
立春から始めると、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒で24なのだ。
むかしは季節の移り変わりと太陽の見た目の位置で決めていたみたいだけど、今では太陽の黄道上の角度で決めているから、日にちじゃなくて何時何分何秒まで決まっているんだよ。
日本では国立天文台で毎年発表しているのだ。

太陽太陰暦の場合、一ヶ月は月の満ち欠けを基本にするので、必ず1日は新月になるので朔日というくらいなんだけど、そうすると、月の周期は27日ちょっとなので、それを12ヶ月にしても365日より短くて、太陽暦とずれてくるんだよね。
でも、季節の移り変わりは太陽の位置で決まるので、このずれを解消する必要があったのだ。
そこで、日本で使われていた太陽他陰暦では閏月なんかを入れて、暦上もずれを解消する仕組みが導入されているのだ。
でも、暦が重要なのは主に農業で、農業の1年の流れと暦をシンクロさせる必要があったので、この二十四節気が使われるようになったみたい。
1年のうち、今がどのあたりの季節かがわかりやすくて便利なのだ。
「芒種」なんてまさに「タネをまくころ」って意味だしね。
歌にある「夏も近づく八十八夜」っていうのは、立春から数えて88日目ってことなんだよ。
それくらい生活に浸透していたものなんだよね。

で、イスラム教文化圏では今でも太陰暦が使われていて、西暦とは異なるイスラム歴を使っているよね。
実は、イスラム歴では太陽暦とのずれを解消していないので、西暦の1年よりイスラム歴の1年が短いからなのだ!
なので、少しずつずれていくんだよ。
イスラム教の生まれた中東は砂漠気候で、1年中ほぼ同じような気候なので、季節とあまりシンクロさせる意味がないんだよね。
なので、ずれを補正しないでそのまま行けるみたい。

古代エジプトでは太陽の位置でナイル川が氾らんする時期を予測していたり、太陽と星の位置で1年の時間の流れをかなり正確に把握していたのだ。
ナイル川の氾らんは上流部の雨期との関係があるから、どうしても季節を知る必要があったんだよね。
すぐ近くのエジプトにはそういう暦があって、これはギリシアやローマを通じて欧米に伝わっていくんだけど、なぜか中東ではずっと太陰暦のままというのは不思議だよ。
アラーは太陽の神のはずなのに、暦だけは月が基本なんだよね。

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