2008/02/21

雪だるまってまん丸い

今日はひさびさにDCで雪が降ったのだ。
DCは寒いわりには降るときはたいてい雨で、雪は少ないんだよね。
でも、東京と同じで、ちょっと積もるとすぐに交通が麻痺してしまうようなのだ(>_<)
今日もちょっと雪が降っただけでメトロが遅れたよ・・・(DCのメトロはかなりの部分地上を走っているんだよね。)。
でも、ボクはわりと雪が好きで、ちょっと積もるとすぐにミニ雪だるまを作るのだ。
2~3日残っているとうれしくなるよね。

雪だるまは雪で作っただるま状のものなので「雪だるま」と呼ばれるわけだけど、英語ではそのままsnowmanで「雪の人」なのだ。
でも、この名前の違いはおそらく形状の違いも反映していて、日本の雪だるまが2段重ねでかなりずんぐりむっくりしているのに対し、欧米のsnowmanは三段重ねで背も高く、スマートな感じなんだよね(枝などをさすんじゃなくて、雪で作られた手がついていることもあるのだ。)。
日本のものはまさに飾り物のだるまにそっくりな形なのだ。
伝統的な日本式の雪だるまは、木炭の粉にふのりを混ぜてかためた炭団(たどん)で目鼻をつけるんだよね。
エアコンどころから石油ストーブもまだそんなに普及していない当時は、こたつや火鉢の燃料としてどこの家にもあったからみたい。
欧米の場合も石炭を目鼻に使うことがあるようだけど、それより特徴的なのはニンジンによる高い鼻だよね。
東洋人は鼻が高くないからそういう発想はそうそう出てこないのだ(笑)

雪だるまを作るときは、まず核となる雪玉をかためににぎって作り、それを雪の上でころがしえまわりに雪をつけ、大きくしていくんだよね。
多少水気が多い雪の方がまとまりやすいので、パウダースノーのように水気の少ない雪では作りづらいのだ。
気温がわりと高いときに降るぼた雪の方が作りやすいんだよね。
で、この雪玉があっという間に大きくなっていく様子から、借金などが知らず知らずのうちにとてつもなく大きな額になってしまうことを「雪だるま式」なんて言うのだ。
最初はちょっとずつしか大きくならないけど、ある程度の大きさになると転がしやすくなってあっという間に大きくなるから、まさに言い得て妙なのだ。

雪だるまというとよく晴れた天気の下で融けていくイメージがあって、なんだかはかない感じがするけど、実は意外としぶといんだよね。
雪だるまは雪が圧縮されてかたまっているけど、中には空気も含んでいるので、内部に表面の熱が伝わりにくいのだ。
なので、表面は融けていくけど中は冷たいまま。
しかも、表面の雪が融けていくときに融解熱を奪っていくので、実はなかなか融けないんだ。
道路の雪がなくなっても大きな雪だるまの痕跡としての雪塊が残っているのをよくみかけるのはそのためだよ。

実は、雪国名物の「かまくら」の中がわりとあたたかくて、中に火鉢などを入れても崩れたりしない理由もそこにあるんだよ。
寒さを防ぐ一番大きな要因は風を通さないことにあるわけだけど、かまくら外部の冷気は空気を含んだ雪の壁に遮断されて中までなかなか伝わらないので、いったん内部があたたまるとあたたかさがそのまま持続するのだ。
で、かまくら内部で火鉢なんかを使うと当然熱が発生するので雪の壁の内部が徐々に融けていくわけだけど、融けるときに融解熱を奪っていくし、外側からは冷やされていくのですぐに崩れるほどのスピードでは融けていかないのだ。
それなりに壁を厚く作らないといけないわけだけど、なかなかよくできたものだよね。
イヌイットの人たちも氷で家を造っていたりしたけど、きっと経験的にこういうことを知っていたんだろうね。
先人の知恵はあなどれないのだ。

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