2008/02/29

ゴム飴

ボクの好きなお菓子のひとつにグミがあるんだよね。
まだお子様だったころにコーラアップやコズミック21が登場して、そのときからの「おつきあい」なのだ。
当時は新感覚のお菓子だったんだよね。
アメでもなく、ガムでもなく、ソフトキャンディーでもない、その不思議な食感に一気に虜になったものだよ。
その後、明治製菓が果汁グミを発売して一気にメジャーなお菓子になるんだよね。

グミはもともと1920年にドイツで生まれたお菓子で、ドイツ語でゴムを意味するGummiが語源だって。
なんと、そのころのドイツでは子どもたちがかたいものを食べることがなくなっていて、あまりかまなくなったために歯の病気が増えて問題になっていたらしいのだ。
そこでよくかんで食べないといけないかたいお菓子を作ろうと、果汁をゼラチンでがっちりかためたお菓子が作られたのだ。
これがグミの始まりで、作ったのはハンス・リーゲルさん。
ハリボー社を設立して販売を開始したのだ。
というわけで、ドイツのハリボーのゴールドベアは知る人ぞ知るグミの老舗なわけだけど、まさにグミの第一号だったというわけなのだ。

これが欧米で広まっていったわけだけど、もともとよくかむようにとかたいお菓子を目指して作っているので、ゼラチン含有量が30~40%とかたいのだ。
日本でもハリボーのグミや米国のグミを売っているお店があるけど、確かに海外のグミはかたいよね。
ボクはその食感も好きだったのでときどき買っていたけど。
これに対し、日本は別にかたいお菓子を目指していたわけではないので(笑)、食感がよくて食べやすいように、とゼラチン含有量は20~30%と低めなのだ。
その分独特のぷよん、くにゅんとした食感になっているんだよ。
海外のグミだとがちっとかたいし、特に冬なんてかちかちになるのだ。

日本のグミでも最低で20%ものゼラチンが含まれているわけだけど、このためにグミには多くのコラーゲンが含まれているのだ。
ゼラチンはもともとウシやブタのすじや腱、骨、皮などからコラーゲンを煮出したものだけど、まさにそのコラーゲンでかためているのがグミなのだ。
煮魚の煮こごりなんかもまさに同じようにコラーゲンが煮汁に抽出されてかたまったものなのだ。
ちなみにハリボーのコラーゲンはブタ由来のものだって。
で、コラーゲンをとるには皮や豚足、ブタの耳(ミミガー)、ウシのすじ肉、エイヒレ、フカヒレなんかがいいんだけど、圧倒的にグミが食べやすいよね(笑)
甘みが強いのもあるけど、砂糖控えめなものを選べば、高いコラーゲンのサプリを飲まなくてもすむのだ。

ボクがまだお子様で、グミというお菓子が存在していなかったときは、グミといえば木の実だったのだ。
さすがにボクの時代には山でグミの実をとってきて食べるということはなくて、もっぱら小鳥が食べるものと思っていたけど。
食べても渋くて、すっぱくて、少ししか甘くないから、あんまりおいしいものでもないんだけど。
こっちのグミは大和言葉で、「グイミ」が縮まってグミになったようなのだ。
「グイ」はとげのことで、「ミ」はそのまま実、とげのあるツルになるから「グイミ」と呼んでいたみたい。
むかしの子どもは山でグミの実を食べ、今の子はコンビニでグミを買って食べるっていうのはなかなかおもしろいのだ。

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