2008/02/23

Flower Woods Sugar

今日はうちの大学に前に大学院生として在籍していた日本人が来たんだけど、なんとおみやげに日本のお菓子を持ってきてくれたのだ。
おせんべいやあられもうれしかったんだけど、もっとうれしかったのはかりんとう。
おせんべいはDCに来てからも何回か食べる機会があったけど、かりんとうははじめてだったからね。
似たような感じのお菓子もないし、なつかしかったのだ。

このかりんとうは、小麦粉、砂糖、水、イースト、塩、重曹なんかをまぜて生地を作り、発酵させてから棒状にして油で揚げ、最後に白身つや黒蜜でからめたものなのだ。
根津神社の前では油で揚げない焼きかりんとうなんてのも売っているよ。
発酵を長めにしたり、重曹を増やすとやわらかい口当たりのふわふわしたものになって、発酵が短めだったり重曹を入れなかったりするとかちかちになるのだ。
黒蜜を使った黒いものの方が駄菓子としてメジャーなような気がするけど、白蜜を使った白いものは高級かりんとうとして贈答品なんかで見ることがあるよね。
ちなみに、感じでは「花林糖」と当てるそうなのだ。

その起源にはいくつかせつがあるらしいんだけど、ひとつは中国伝来のお菓子というもの。
「唐菓子」を起源とするという説で、小麦粉で作った生地を油で揚げるというのが中国っぽい手法だし、現に中国には似たようなお菓子も存在しているんだとか。
もうひとつは南蛮渡来のお菓子という説で、現在もポルトガルで製造されている「コスクラン」というものをアレンジしたものではないか、というものなのだ。
確かに油で上げてはいるけど、スコーンとかビスケットに近いような気もするよね。
この他にも、戦国自体の非常食(兵糧)から発展したなんていう説もあるみたい。

かりんとうは駄菓子というイメージだけど、関東では白蜜を使ったくちあたりもやわらかなものがあって、上品なかんじのものもあるのだ。
そういうのは贈答品なんかにも使われるけど、もともと上流階級のお菓子として広まったという素地があるみたい。
これに対して西のかりんとうは黒蜜を使ったかたいものが主流で、あくまでも駄菓子なのだ。
姫路では、江戸時代に藩の財政を再建するため長崎に菓子職人を派遣してオランダ商館で技術を学ばせた後、かりんとうを開発して広めていったと言われているようなのだ。
これは播州駄菓子と呼ばれていたらしいよ。

最近では生地にピーナッツやゴマを練り込んだりするようなものも出てきていて、バリエーションがふえているんだよね。
ボクのイメージでは、黒蜜がたっぷりついて棒状のかりんとう同士がくっついてしまっているような駄菓子のイメージしかないけど、今日食べたものの中には、ピーナッツをまぶしたもの、青海苔をまぶしたものなども入っていたのだ。
最初に触れた焼きかりんとうなんていうものもあるし、ちょっとくどいくらいの甘さが特徴のはずなのに甘さ控えめの上品なかりんとうなんてのもあるんだよね(笑)
それにしても、きちんと今の時代絵もバリエーションを増やしながら食べられている問うことはそれだけ人気があるということなのだ。
思った以上に人気者なのかも。

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