2007/07/02

ベーグル

米国に来てからベーグルを食べる機会が増えたのだ。
日本でもかなり普及してきたけど、そんなに食べる機会はなかったんだよね。
というのも、実は米国では菓子パンというのがなくて、それに近いのがレーズンやイチゴを練り込んだベーグルなので、よく食べるようになったのだ(笑)

ベーグルと普通のパンの最大の違いは、焼く前に一度ゆでるという作業。
これにより中身がつまって独特のもちもちした食感が出るそうだよ。
焼きたてはまだ食べたことがないけど、かなりおいしいんだって。
(機会があれば挑戦したいけど、あんまり焼きたてのベーグルを売っている店って見かけないんだよね。)
それと、パンに比べて水分量も少ないので、保存性も高く、冷凍にも向いているんだって。

ベーグルはポーランドのあたりのユダヤ人社会で出てきたもので、それが移民によって米国に伝わったのだ。
でも、20世紀の終わりまでは東欧系のユダヤ人社会で食べられていただけで、そんなに知られていなかったとか。
ヘルシー指向の流れと相まって一気に流行したみたい。
もともとはバターをつけただけで食べるものだったらしいけど、今ではサンドイッチのようにチーズやハム、野菜をはさんだり、フルーツなんかを練り込んだりとバリエーションも増えたのだ。
サンドイッチのようにする食べ方は米国で豊かになったユダヤ人が始めたもので、それがベーグルがはやるきっかけになったのだ。
なので、欧州ではそのまま食べるのが主流で、サンドイッチのようにして食べるのは「逆輸入」になるみたい。

北米大陸では大きく分けて2系統のベーグルがあるとかで、モントリオール式とニュー・ヨーク式があるそうだよ。
モントリオール式は、麦芽とたまごで作った生地(塩は使わない)をハチミツの入ったお湯でゆでてから、薪を使って窯で焼き上げるものなんだって。
黒いケシのみをふりかけたNoir(黒)と、白ごまをふりかけたBlanc(白)があるようなのだ。
(最近はもっとバリエーションが増えたらしいよ。)
一方、ニュー・ヨーク式は、麦芽と塩で生地を作り、普通にゆでてからオーブンで焼くのだ。
やっぱり米国の方が簡便な方法をとるんだね(笑)
モントリオール式の方が全体が詰まってもっちりした食感になるんだけど、ニュー・ヨーク式はふくらむので表面が少しかたくなるのが特徴だそうだよ。
そのまま食べるのと、サンドイッチみたいにして食べるのとでそれぞれの食べ方に合うように発展したのかな?
たぶん日本で普及しているのはニュー・ヨーク式の方なのだ。

今では米国から発信されて世界に広まっているんだよね。
パンでもいいんだけど、ベーグルの独特の食感も捨てがたいのだ。
でも、そうやって広がっていくと、また地域地域で独特の新しい食べ方や製法が出てくるんだよね。
襟度発祥のカレーやイタリア発祥のピザがそうなのだ。
本国のものとかなり違うものが流通したりすることになるけど、それもまたそれぞれの文化が別の文化を取り込んだっていうことなんだろうね。
日本は特にそういうのが多いけど(>_<)
そのうち日本独自のベーグル食文化も生まれるかな?
カレー・ベーグルとか(笑)

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