2007/07/21

くやしいけれど、おまえに夢中!?

米国では、明日にハリー・ポッター・シリーズの最終巻の発売を控え、かなりの話題になっているのだ。
映画第5弾が公開されて間もないというのもあるんだよね。
で、そんな中、映画で主人公を演じているダニエル・ラドクリフ君の露出も増えるんだけど、彼は英国でほぼ全裸に近い姿になる役を「equus(馬)」という舞台で演じていて、そのとき、以外にも毛深いことがわかって話題になったのだ!
そこで思い出したのが「ギャランドゥ」という言葉。

今ではほぼ一般名詞として、男性のへそから股間にかけて生えている毛で、特にパンツからはみ出してしまうものを意味しているよね。
ラドクリフ君は胸からずっと下までつながっているのだ(笑)
で、これはもちろん西城秀樹さんのヒット曲「ギャランドゥ」から来てはいるんだけど、作詞をしたもんたよしのりさんは「特に意味のない言葉」として使っていたようなのだ。
これを今使われているような意味に使った起源として、松任谷由実さんがラジオで使ったとか、タモリさんが使い始めたとか諸説紛々なんだけど、ボクは断然「松本人志創作説」を主張するよ。

あれは「ガキの使いやあらへんで」がウッチャンナンチャンのSHA.LA.LAとともに「笑撃的電影箱」として放映されていたころと思ったけど、トークのはがきのコーナーに「ギャランドゥって何ですか?」という質問が来て、ダウンタウンの松本人志さんが「へその下の毛」と応えたのが始まりなのだ。
ボクはちょうどその回はリアルで見ていたよ。
浜ちゃんと「へその下の毛に夢中なんかい!」なんて軽妙なトークがあって、すっごくおもしろかったのだ。
この「へその下の毛」というのはちょうどよい言葉が当時はなかったから、「渡りに船」とばかりに一気に広まったんだよね。

同じようにテレビ番組に起源を持つ言葉としては「スパム」というのが有名だよね。
英国BBCが世界にほこるコメディ番組の「モンティ・パイソン」で、なんでもかんでもスパム(ハムに似たランチョンミートの缶詰)が入ったメニューを持つ食堂のスケッチ(コント)があって、そこで何度も何度もスパム、スパムと連呼するものがあるのだ。
で、しつこくしつこく来る迷惑メールをこのスケッチに例えて「スパム・メール」と呼ぶようになったと言われているんだよね。
これは番組から直接発信されたわけじゃないけど、それだえその番組の内容はインパクトのあるもので、みんなに「なるほどね」と感心させる力があったということだよね。
こういうのははやり廃りの激しい流行語とはまた違って、言葉として残っているものなのでおもしろいのだ。

ちなみに、語源といえばもうひとつちょっとした話をひとつ。
お正月に上げる凧は関東では「タコ」、関西では「イカ」なんて呼ぶんだよね。
どうももともとはその形(ひし形の本体にひらひらと長いしっぽ)から「いかのぼり」と呼ばれていて、関西の呼び方の方が古いものなのだ。
これが江戸に伝わると「イカだかタコだか知らねぇが」といなせな江戸っ子が言ったかどうかは定かじゃないけど、言葉遊びとして関西に対抗して「タコ」と呼ぶようになったそうだよ。
それが定着して関東での呼び名になったのだ。

言葉は「生き物」で常に変化し続けていくんだよね。
新しい言葉は何かと「言葉の乱れ」なんて言われるけど、歴史的に言葉は変わり続けてきたので、仕方のないものだと思うんだよね。
米国では最新版のWebsterの辞書に、「gigantic」と「enormous」をくっつけた造語の「ginourmous」という語や、「sudoku」(日本の「数字は独身に限る」の「数独」)という語が新たに米語として登録されて話題になったけど、そうやって実際に使われている言葉は受け入れていくのが適切だと思うな。

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