2007/07/25

まるまった葉っぱ

米国に来てから自分で料理するようになったので食べるものに気を使い始めたんだよね。
で、進んでよく食べるようになったのが野菜。
食べやすくて、使い道も多いので、キャベツとレタスを食べることが多いんだよね。
この2つの野菜は似ているけど、どこがどう違うんだろう?、って疑問に思ったので、少し調べてみたのだ。

キャベツはアブラナ科の野菜で、青汁の原料のケールをケルト人が改良して作ったものなんだって。
古代ギリシアや古代ローマでは健胃作用のあるものとして食べられていたみたいだけど、今でもキャベツから抽出したビタミンU入りのキャベジンなんてのがあるよね。
油っぽいとんかつなどの揚げ物にキャベツの千切りが付け合わせでつくのにも意味があるのかも。
ちなみに、キャベツの千切りを一度冷水につけるとしゃっきり感が増して食感がよくなるんだけど、その代わり水溶性の栄養素がすべて水に流れ出てしまうのだ。
なので、切ってそのまま食べた方がいいんだよ。

日本には18世紀にオランダから観葉植物として伝わって、食用になったのは明治からだとか。
この観葉植物はいわゆる葉ボタンのことで、キャベツの葉っぱがきれいな色になったものなのだ。
どちらも放っておくとタマ状に丸まった葉っぱがほどけてきて、中から菜の花のような花が出てくるんだよね。
この花を見ると確かにアブラナ科だとよくわかるのだ。
ちなみに、白菜も同じアブラナ科なんだけど、カブの変種らしいよ。
野沢菜もカブの一種なんだけど、カブはずいぶんとバラエティに富んでいるねぇ。

キャベツは生で食べることも多いけど、漬け物にしたり、煮たり、炒めたりといろんな食べ方をするのだ。
もつ鍋なんかの具にもするよね。
火を通すとやわらかく、かつ、甘くなるので、生で食べるのとはまた違う食感、味が楽しめて、実に使い勝手のよい野菜なのだ。
それでここまで広く食べられるようになったんだろうけど。
今では季節に関係なく栽培できるのも広まったひとつの理由だよね。

一方のレタスはキク科の植物。
キャベツとは形は似ているけど、そもそも科が違うのだ。
レタスも放っておくと丸まった葉っぱがほどけて中から花が出てくるらしいけど、それは小さなキクみたいな花なんだって。
そういう話を聞くとキク科というのもうなづけるのだ。

レタスは語源的にはラテン語で「牛乳」という言葉から来ていて、これは新鮮なレタスをちぎると白い乳液状のものが出てくるからだとか。
ラクチュコピリンというポリフェノールだそうだよ。
和名は「ちしゃ」というんだけど、これは「乳草」が略されたもので、やっぱり同じ性質に注目しているのだ!
で、和名もあるくらいで実はむかしから知られていたものなんだ。
レタスの名前が浸透したので外来のものっぽい感じがするけど、中国ではむかしから使っていて、日本にもそれが伝わっていたみたい。
ちなみに、レタスは欧州では鎮静作用があると信じられていて、粉末にして鎮静剤として使われることもあったとか。

レタスは生で食べるイメージがあるけど、中国なんかでは炒め物やスープの具として熱を通して食べるのだ。
生で食べる場合はサラダやサンドイッチ・ハンバーガーの具にするけど、しゃきしゃきして、みずみずしくておいしいんだよね。
一方、火を通すと、しゃっきり感が残りつつ、しっとりして、また違った食感が楽しめるのだ。
ボクはけっこう火を通したレタスも好きで、自分でもスープに入れたり、炒飯の具にしたりするんだ。沖縄ではむかしながらの火を通す食べ方が保存されていて、お味噌汁の具に使ったりするらしいよ。

こうやって見てみると、似ているのは「丸まっている」という状態だけで、やっぱり全然別の野菜なんだよね。
それぞれいいところがあるので、特長を生かしておいしく食べたいのだ。

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