ダンとポール
中国の「段ボール入り」肉まんがかなり話題になっているよね。
おおよそ中国人にしか思いつかないような斬新な発想だからかな?
つい最近、「やらせ報道でした」なんてニュースがなだれているけど、政府系メディアの流していたニュースだし、基本的にあんまり言論の自由もない国だから、本当のところは怪しい気がするなぁ・・・。
そんなこんなで、段ボールのことが気になったので、少し調べてみたのだ。
段ボールはもともと19世紀の英国で、シルクハットの内側で汗を吸い取るためのものとして発明されたんだとか。
それが米国にわたってガラス製品などを包む包装に使用され始めるんだって。
現在用いられている形のものを作りだし、「段ボール」の名前をつけたのは、レンゴーを設立し阿「段ボールの父」こと井上貞治郎さんなんだとか。
「段ボール」という名称は、ライナーと呼ばれる外側の厚紙の間に波状に加工した中芯がはさんであって、その波状の部分が段々になっていて、素材がボール紙だったからそう名付けたみたい。
今ではボール紙じゃなくて主に古紙のパルプを使うみたいだけど。
ボクは前に職場で「ダンとポールが作ったんだけど、ダン・ポールは日本人には言いづらいので段ボールになった。」という冗談を言ったことがあるんだけど、意外や意外、本気で信じた人がいたのだ・・・。
ダンもポールも関係ないんだよ(笑)
段ボールは、間に挟まっている波状の部分のおかげで強度がかなり強くなっていて、重いものにも耐えられるし、何度も使えるのだ。
しかも、クッションがきいていて耐衝撃性もあるんだ。
で、もとが紙なのでとても軽いのだ。
なので、引っ越しや運送には欠かせないものとなったのだ。
波状の部分は間に空気が入り込むので断熱性もけっこうあって、ホームレスの人が段ボールでおうちを作るのはそのためなんだよ。
で、問題の段ボール入り肉まんは苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)で処理してから肉と混ぜるんだよね。
水酸化ナトリウムで処理すると、段ボールの中の繊維が加水分解で短くちぎられるのだ。
それでぼろぼろになるわけ。
色は黒く変色するんだけど、これは段ボールの中に含まれているリグニンなどの成分が反応してできるんだ。
化学的にパルプを作る際は、水酸化ナトリウムと硫化ナトリウムで木材をぼろぼろにするんだけど、そのときリグニンや樹脂成分などは液中に溶け出すのだ(リグニンは高分子のフェノール系化合物で、いわゆる「木」の質感のもとになっている物質なのだ。)。
この廃液が黒液と呼ばれるもので、バイオマス燃料に使われたりするんだよね。
段ボール肉まんはこれと同じようなことをしているんだよ!
意外に科学的なのだ。
「やらせ」でアルバイトがでっち上げたわりには、あまりにも手際がよすぎるよね(笑)
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