のってる?
今日はスーパーで買ったキムチがあまっていたので、キムチ・パスタ(ほとんどキムチ焼きそばだけど)を作ってみたのだ。
で、なぜか家に韓国海苔もあったので、ちぎってかけてみたんだ。
やっぱり韓国のもの同士は味が合うねぇ。
なかなかおいしかったのだ。
で、ふと海苔のことが気になったので、少し調べてみたのだ。
「のり」という言葉はかつては海藻全般を指す言葉だったみたいで、ひじきとかも「のり」と呼ばれていたとか。
今でも海藻の中には食用じゃないけど「○○ノリ」という名前になっているのはその名残だそうだよ。
で、いわゆる食用にしている海苔は、実は1種類じゃなくて、いろんな種類があるのだ。
逆に言うと、「海苔」として食用にしている海藻を一般的に「のり」と呼んでいるみたい。
川にある海苔(川なのに海?)もあるみたいだけど、よく食卓に上るのは、赤黒い海苔か青っぽい海苔だよね。
赤黒い海苔はアサクサノリやスサビノリ、ウルップノリなどの紅藻類で、ウシケノリ科アマノリ属なんだとか。
お好み焼きやたこ焼きに代える青のりや海苔の佃煮に使われる青っぽい海苔は、緑藻類のアオサ科アオサ属又はアオノリ属のものなんだって。
この2つの海苔は原料となる海藻のライフサイクルが判明しているので、養殖もできるようになっていて、それで大量に流通しているというわけ。
アサクサノリは、浅草沖でよく採れたからアサクサノリというんだけど、今ではほとんどみかけないそうだよ。
アサクサノリはカキなどの貝殻に胞子がついて、そこでしばらく成長してから再び浮遊して、また岩に付着するのだ。
で、海が汚れたり、埋め立てがされたりでその生活環境が厳しくなってきて、ほとんどとれなくなってしまったそうだよ。
江戸時代は浅草から大川(隅田川)を少し下ると江戸湾だったというから、だいぶ埋め立てられているんだよね。
ボクは浦安市の市立郷土博物館で「海苔すき」をしたことがあるんだけど、これがなかなかおもしろいんだよ。
まず、採ってきたノリを包丁でよくたたいて細かくするのだ。
ここできちんと細かくしないと、ノリが均一に延びなくて、板海苔が作れなくなるのだ。
で、細かくしたノリを水にさらしてドロドロの状態にして、それを和紙をすくのと同様の要領ですくんだよね。
ノリがきちんと細かくなっていて、かつ、均一にすけていると、これがきれいにはがれるので、これを天日で干すのだ。
で、アサクサノリなどの赤い海苔の場合は、できたてのものを見ると茶色っぽいんだけど、これを火であぶるとあざやかな黒い色に変わっていくんだよね。
あぶりたては香ばしくておいしかったよ。
ノリをすいて板海苔にするようになったのは江戸時代からで、それまでは生海苔として食べていたとか。
今でもお吸い物に入れたりするよね。
で、海苔の養殖技術と多量生産法を開発したのは大森の人たちで、京急線大森町駅の近くの三輪厳島神社にはそれを記念した碑がある神社があるよ。
で、海苔というと、江戸時代から江戸湾のものが有名で、火災や浦安などの江戸川沿いでもよく採れたんだけど、近代化が遅れて養殖ができなかったんだよね。
でも、明治になってからがんばって、乾海苔(いわゆる海苔のことだよ。)の大量生産に成功するのだ。
そのことを記念した碑は江戸川区の葛西地区にはけっこうあるみたいで、ボクは葛西橋どおりから少し入ったところにある宇喜田稲荷神社で見たのだ。
海苔はよくお茶屋さんで一緒に売られているけど、それにはわけがあるんだ。
それはどちらも保存方法が似ているということで、お茶も海苔も高温多湿を避け、冷暗所で保存することが大事なのだ。
それで一緒に売られるようになったというわけ。
いまではどちらも真空パックがあるけど、むかしはそれ用の店構えとかも必要だったから、ついでに扱うことにしたんだろうね。
ちなみに、ボクが今日食べた韓国海苔は、日本の海苔と同じようにすいて作るんだけど、ごま油と塩で味がつけてあるんだよね。
日本にも味付け海苔はあるけど、それは全然違うよね。
海苔自体は穴があったりするけど、日本の海苔よりさくさく感があることも特徴。
ボクはどっちもそれぞれの良さがあるので、好きなのだ。
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