2007/07/22

夏はこれ?

夏と言えばビールの季節だね。
ボクはお酒をそんなに飲まないけど、ものすごく暑いときは冷えたビールもいいかもな、とは思うのだ。
でも、お酒に弱いから飲むことはまれなんだけど・・・。
真夏なら一度はビア・ガーデンなんかに繰り出すのも風物詩だよね。
というわけで、少しビールについて調べてみたよ。

ビールの元祖はすでに古代エジプトに存在していて、大麦を発芽させた麦芽を粉にしてパンのように焼き、それを水につけてふやかして発酵させてお酒を造っていたのだ。
麦芽にはデンプンを麦芽糖に分解する酵素(maltase)が含まれているので、水でふやかしているうちに益虫で麦芽糖ができて、それを今度は酵母がアルコール(エタノール)と炭酸ガス(二酸化炭素)に分解するというわけ。
大麦はそのままだと粉にしにくいんだけど、麦芽にしてから乾燥させると粉にもしやすくて、麦芽パンが作られるようになったんだけど、そこからさらに派生してお酒が造られるようになったみたい。
当時は先に小さな穴の開いたストローのような器具もあって、まだふやけたパンが残っているものを飲んでいたみたいだよ。

これがケルト人やゲルマン民族にも伝わるんだけど、いちいちパンのようにしてから発酵させなくなり、麦芽を砕いてそのまま水につけて発酵させるようになったんだって。
本来食糧となるべき穀物をわざわざお酒にするので、収穫祭などの「ハレ」の日に飲まれるものとして作られたのだとか。
ローマやギリシアにはエジプトからのむかしながらのものや、ケルトやゲルマンの新しいものも伝わったんだけど、ワインが主流でビールは野蛮人が飲むものとしてあまり普及しなかったみたい。
しかも、当時はワインも酔うために飲まれているのではなく、ブドウジュースを長期保存するために発酵させただけだったので、水で割って飲んでいたそうだよ。
今でもフランスでは子どもに飲ませるのに水で割ったりするんだよね。

中世になってゲルマン人が社会の中心を担うようになるとビールの生産も盛んになるんだけど、やっぱりお祭りの時などの飲み物という扱いが続いたみたい。
むかしから発酵を安定させるためにハーブを入れる技術があったらしいんだけど、このころに殺菌作用と適度な苦みをつけるためにホップが使われるようになり、それがビールの主流になったのだとか。
このときからほろ苦のアルコール飲料となったのだ。

19世紀後半になると技術も進歩し、低価格で大量生産できるようになったので、いつしかワインを追い抜いて日常的に飲むお酒となり、現在に至るのだ。
ビールはそれぞれの国ごとに特徴や違いはあるけど、ほぼ世界中で飲まれているお酒なんだよ。
はじめのころは最後に熱処理して殺菌していたんだけど、低温殺菌法が開発され、濾過技術なども向上すると、熱処理しないビールが登場したんだ。
それが生ビール。
ビンに入っていても熱処理していなければ生ビールなんだよ!

ビールには大きく分けて2種類あるんだけど、それはエールとラガー。
エールというのはむかしながらの手法で作られるもので、常温(20度くらい)で短時間発酵させるもの。
炭酸ガスが大量に発生するので、最後に酵母が上に浮かんできて層を作るので上面発酵と呼ばれるのだ。
一方、低温(10度以下)で長時間発酵させるのがラガー。
もともとはローカルなビールだったらしいんだけど、大量生産に向いているので、技術革新とともに普及したのだとか。
最後に酵母は下に沈んで澱(おり)になるので、下面発酵と呼ばれるのだ。
キリンが有名だけど、日本のビールはほぼラガーだよ。

ビールというときんきんに冷やして飲むイメージだけど、英国やアイルランドでは常温のまま飲むこともあるんだって。
ドイツやベルギーでは温めて飲むこともあるらしいよ。
日本だとぬるくなったビールはおいしくない、と言って新しいものを頼む人もいるのにね。
それぞれ風味も違うんだろうけど、飲み方もいろいろなのだ。

ちなみに、発泡酒というのは麦芽以外の原料を多く使用したアルコール飲料で、酒税法でビールより税金が安かったので一気に普及したのだ。
トウモロコシや米なんかが使われるんだけど、ビールより悪酔いするという噂もあるのだ・・・。
でも、発泡酒も酒税法の改正で増税されてしまったので、新たに「第三のビール」が出てきたんだよね。
これはビール煮麦焼酎を混ぜて「リキュール」という区分にしたり、麦を使わずに作って「その他の醸造酒」という区分にして酒税法上低い税率のお酒にしたものなんだって。
あくまでも「ビール風味」にはこだわっているけど、すでにもとからだいぶ離れてしまっているのだ。
ま、安く飲めればいいのかもしれないけど。
もちろん、海外ではそもそもそういう税制になっていないので、そういうビール風味飲料は存在しないのだ!

ビールというと「ビール腹」というのがあるけど、あれは必ずしもビールで太っているわけじゃないみたい。
アルコール自体に含まれる熱量(カロリー)は体温の上昇やアルコールの分解ですぐに使われてしまうのでそんなに気にしなくてもよいらしいんだよね。
問題は、アルコール飲料中にある糖分や、おつまみとして食べる食物なんだって。
カクテルのような甘いお酒は当然糖分も多いし、アルコールには揚げ物をおつまみとして食べることが多いので、カロリーが高めのものを一緒にとりがちになっているのだ。
しかも、アルコールには食欲増進作用もあるので、食べ過ぎちゃうこともあるので、気をつけないと行けないみたい。
ビールだけ飲んでいるのならそんなに太らないはずなんだけど、唐揚げや枝豆などを大量に食べることで太るらしいのだ。

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