2007/07/29

モモもスモモも?

今日はワシントンDCの台所とも言われるイースタン・マーケットに行ってきたのだ。
で、そこの青果市場では試食ができるので、いろんな果物の試食をしたんだよね。
その中で気になったのがモモとスモモ。
「モモもスモモもモモのうち」なんて言うけど、こういう差にいい加減と思われる欧米でもきちんとpeachとprumは分けているんだよね。
で、その違いが気になったのだ。

モモもスモモもバラ科のサクラ属の植物で、はっきり言って似たようなものなのだ。
どっちも白い実と黄色い実の2種類があるし、形も似ているよね。
だいたい、スモモっていう和名は「すっぱいモモ」から来たとも言われているしね。
日本にあるのはどちらも中国原産のものが伝わったもので、かなりむかしから食べられていたみたい。
モモは古事記にも出てくるし、スモモも若なんかに詠まれていて、少なくとも奈良時代には知られていたのだ。

でも、やっぱりこのふたつは確かに違うもので、それは食べてみるとよくわかるのだ。
モモはどちらかというと水分が多くてしっとりしていて、スモモはもうすこしがっちり、ねっとりした感じだよね。
おそらく、多くの人は目隠しで食べても違いがわかるんじゃないかな?
皮をむく前なら、モモは表面に産毛があって、スモモにはないから、さわっただけでわかるよね。
※ネクタリンはモモの一種だけど、表面に毛はないのだ。

で、この二つの植物の違いは、属の下、種の上の亜属レベルの違いなんだって。
モモはアーモンドなどと同じモモ亜属で、スモモはウメやアンズとスモモ亜属なんだそうだよ。
スモモ亜属は短い軸の先に花が3~5個のグループでついていたり、実の側面に縦線の溝が入っていたり、タネの表面がなめらかだったりすることで他の亜属と区別されるんだって。
モモ亜属も実に溝があるんだけど、花の付き方が違っていて、基本的には軸の先にはひとつしか花がつかないみたい。
それと、細かい差では、新芽の葉っぱの折りたたまれ方が違っていて、モモ亜属では二つ折り、スモモ亜属では巻いた状態で出てくるそうだよ。

それにしても、微妙な差だねぇ(笑)
食べてみればわかるというものの、最近はスモモも品種改良が進んでかなり甘いものが出てきたから、そのうちわからなくなっちゃうかもしれないよね。
でも、亜属のレベルで違うカテゴリーのものだから、「モモもスモモもモモのうち」とはいかないだろうけど。

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