苦い柑橘類
ボクは柑橘類の中でもグレープフルーツが好きなんだよね。
甘みと酸味、それにほのかな苦みがあって、食べた後の後味もさっぱりしていておいしいのだ(^o^)/
みずみずしいところも好きなんだよね、むいて食べると手がべたべたになるけど。
このグレープフルーツは、1750年代に西インド諸島のバルバドスで発見されたんだって。
もともとはオレンジとブンタン(文旦=ボンタン)が自然に交配したものだそうだよ。
ブドウのようにいくつかの実がまとまって実ることからこの名前がついたんだけど、19世紀後半までは観賞用だったとか。
モッタイナイ!
ブンタンは中国・東南アジア原産の柑橘類で、日本には江戸時代初期にやってきたみたい。
ボンタン飴でおなじみだけど、日本に来たのはわりとおそいんだね。
で、おそらく、中央アジアから南米までのモンゴロイドのグレート・ジャーニーの時にこの種子がアメリカ大陸に持ち込まれたと思うのだ。
さすがにコロンブスさんとかの欧州勢がわざわざ東洋の柑橘類のタネを持って大航海はしないよね(笑)
ブンタンはグレープフルーツに比べると水気が少なく、甘みはけっこう強いけど、実は収穫直後は酸味が強くて、しばらく貯蔵することで甘みが出てくるんだそうだよ。
ボクはボンタン飴だけじゃなく、生食のボンタンも好きなのだ。
さっぱりした甘みにほどよい酸味と苦みでなかなかおいしいのだ。
このグレープフルーツともう一度ブンタンを交配させてブンタンの血を濃くしたのがスウィーティー(正式名称:オロブランコ)なんだそうだよ。
カリフォルニアで交配に成功し、今ではイスラエルが一大産地になっているのだ。
交配のさせ方が少し特殊で、グレープフルーツの4倍体と普通のブンタン(2倍体)をかけ合わせていて、できるスウィーティーは3倍体になるんだって。
なので、タネができにくいそうなのだ。
グレープフルーツに比べると甘みが強くて酸味が少ないのが特徴だよね。
ボクはスウィーティーも好きなのだ。
話はグレープフルーツにもどるけど、このグレープフルーツには変わった特徴があるのだ。
ひとつは、グレープフルーツの独特の香りには脂肪燃焼を促進させる働きがあるということ。
すぐに耐性ができてしまうらしいけど、においをかぐだけでも効果はあるんだって。
グレープフルーツの苦み成分には、食欲を抑える効果もあるとか。
一時期はやったグレープフルーツ・ダイエットは、この効果と、果物にしては糖分が少なく、もともと「太りにくい」という特徴を利用したものなのだ。
脂肪燃焼を助けるので、グレープフルーツは食べることで摂取できるエネルギーより、食べてから消費するエネルギーの方が高いなんて言われるんだよね。
もうひとつは、グレープフルーツは多くの薬物の代謝に関係している肝臓の酵素のP450の作用を阻害する成分が含まれているいうことなのだ。
このP450にはいくつかタイプがあって、特に心臓・高血圧の薬のカルシウム拮抗薬という薬はまさに代謝酵素が阻害されるので注意が必要なのだ。
最近は薬を処方してもらうときに注意書きにも書いてあるよ。
でも、阻害というと聞こえが悪いけど、実際にはグレープフルーツの成分が同じ酵素で代謝されていて、代謝が拮抗するというだけなのだ。
酵素に悪さしているわけじゃないんだよ。
なので、薬を飲んでいないときは、悪者じゃないグレープフルーツを楽しむべきなのだ。
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