2007/11/23

七面鳥の日

今日、11月の第4木曜日の22日は感謝祭(Thanksgiving day)なのだ。
1620年にメイフラワー号で北米はマサチューセッツにやってきた清教徒のピルグリム・ファーザーたちは、その年の厳しい冬の気候に苦しんでいたんだけど、近隣に住んでいた先住民(ネイティブ・アメリカン)のワンバノアグ族に助けられて冬を越すことができたのだ。
それで翌年の収穫祭にワンバノアグ族も招待して一緒に祝った、というのがはじまりだとか。
もともと清教徒もワンバノアグ族も収穫祭の伝統を持っていたのでこの話はああしいとも言われるんだけど、米国やカナダでは大事な日なんだって。
はじめは収穫の喜びを協会で祈るような宗教色の強いものだったらしけど、今では宗教色はほとんどなく、家族・親族そろって食事会をするという習わしなのだ。
※ちなみに、11月23日は日本では勤労感謝の日だけど、もともとは皇室が秋の収穫を祝う新嘗祭で、やっぱり秋の収穫祭なんだよね。同じように今の日本の勤労感謝の日には天皇家との結びつきはほとんどなくなってしまっているよね。

その食事会のときに出てくるのが七面鳥の丸焼き。
北米大陸に入植したばかりの清教徒たちにとってはきっと七面鳥は貴重な肉で、ごちそうとして収穫祭の祝いに食べていたと思うのだ。
一説にはワンバノアグ族が収穫祭に持ってきてくれたという話もあるみたい。
丸焼き七面鳥には角切りにしたパンなどをスタッフィングとして詰め物にしてあって、グレイビー(肉汁を煮詰めて作るソース)やクランベリー・ソースをかけて食べるんだって。
でもでも、実はクリスマスにもほぼ同じようなメニューで、しかも、やっぱり家族・親族が集まって食事をする風習があるんだよね(笑)

七面鳥は北米大陸南部が原産のキジ科の鳥で、羽毛のない頭部の色がいろいろと変化することから七面鳥と呼ばれるんだって。
英語のターキー(turkey)は、トルコ経由で欧州に伝わったホロホロチョウとの混同が原因だとか。
ホロホロチョウとは全然いていないよね。
いい加減なものなのだ(>_<)
ニワトリよりも身に油分が少ないので、ヘルシーな肉としてよく食べられていて(日本でもターキー・ハムは最近よく見かけるよね。)、家禽化もされて飼育されているんだよね。
コロンブスさんが米大陸を「発見」してすぐ後の16世紀前半にはすでに英国やスペインに伝わっていたそうだよ。
ちなみに、英国ではクリスマスのごちそうで七面鳥を食べるんだよね(ディケンズさんの「クリスマス・キャロル」にも出てくるよ。)。
これが米国に輸入されてクリスマスにも七面鳥を食べるようになったのか、もとtもと米国の感謝祭の習慣が英国に持ち込まれたのかはよくわからないみたい。

米国の国鳥はハクトウワシ(bald eagle)だけど、「すべてのヤンキーの父」として全米で好かれているベンジャミン・フランクリンさんは最後まで七面鳥を国鳥とすべきと主張したんだって。
ハクトウワシは死んだ魚を捕ったり、他の鳥からエサを横取りするなど品行がよくないので、北米原産の七面鳥こそ生粋の米国人を象徴するのにふさわしい、と言っていたんだって。
でも、空軍のマークが七面鳥じゃちょっとかっこうつかないよね(笑)

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