ねばったやつら
寒いときにはちょっととろみのついたスープなんかはあたたまるよね。
今日は野菜たっぷりで激辛のペンネを作ったんだけど、オクラを入れてとろみをつけたのだ。
ボクはオクラのねばねばとかとろみがけっこう好きなんだよね。
オクラは北アフリカ原産と考えられている植物で、2000年以上前にすでにエジプトでは栽培されていたようなのだ。
ちなみに、オクラという名前はガーナで話されているトウィ語のnkramaから来ているそうだよ(アフリカの言葉って「ン」からはじまる単語がけっこうあるんだよね!)。
米国も南部ではよくオクラを食べるんだけど、それは西アフリカから連れてこられた奴隷とともにやって来たそうだよ。
そこから広がって、米国南部、中米、南米北部などのアフリカ系住民の多い地域でよく栽培され、食べられているみたい(米国北部ではあまり食べられないのだ。なので、南部のもの、というイメージなんだよ。)。
日本には明治になってからやって来たんだって。
熱帯では多年草なんだけど、とても寒さに弱い植物で、霜が降りると枯れてしまうために日本では一年草になってしまうようなのだ。
オクラと言えば表面に産毛の生えた緑色の断面が五角形になっている実を思い浮かべるけど、沖縄なんかには丸い断面の実もあるみたい。
しかも、好みはまだ未成熟なもので、完熟すると木質化してかたくなるようなのだ。
そう言えば、中に入っているタネはまだ白くてぷちぷちしていて、そのままでは芽が生えそうにないよね。
未成熟なものを食べるという点ではキュウリやヘチマなんかと一緒だね。
さらにオクラの最大の特徴といえばそのぬめり。
これが苦手な人もいるけど、このねばねばの正体はペクチンなどの食物繊維で、コレステロールを減らすといわれているのだ。
ビタミン類、カリウム、カルシウムなどのミネラルも豊富で、夏ばて防止にもよいと言われていて、なかなか優れて野菜なんだよね。
納豆でも山芋でもモロヘイヤでも、なんかたいていねばねばした食べ物は体にいいと言われているのだ(笑)
日本でオクラを食べるときは天ぷらにしたり、ゆでたものを小口切りにして鰹節とお醤油で食べたり、さらには煮物にしたりするけど、米国ではよくスープの具にされるのだ。
米国北部はねばねばを嫌ってあまり食べないんだけど、逆に南部では欠かせない食材のひとつにもなっているんだよね。
オクラが入っているだけで南部っぽさがでるようなのだ。
有名なのはケイジャン料理のガンボで、これはオクラが入ってとろみがついたスープなのだ。
これがけっこうおいしいんだよね。
基本的に野菜がたっぷりで、ごてごて名ものが多い米国料理の中ではかなりあっさりめのものなのだ。
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