2007/12/29

炭の力

炭というと燃料のイメージが強いよね。
さすがに主力の燃料ではなくなったけど、炭焼きの焼き肉とかおもちはおいしいなんて言われるのだ。
でも、炭はただ燃やすだけが能ではないんだよ。

いわゆる活性炭というのは特殊な処理をしてある細かく砕かれた炭だけど、これは冷蔵庫の消臭剤や水槽の濾過装置に使われるんだよね。
これは、炭がもともと空気の中の大きな分子量の分子や水中の有機物を吸着させやすい性質を持っていることを利用したものなんだ。
吸着する面が広ければ広いほど吸着量は増えるわけだけど、活性炭は表面がデコボコで、小さな穴が無数に開いているのだ。
そのために表面積がとても広くて、吸着力が強くなっているというわけ。
その吸着力の強さを利用したのが消臭剤としての利用だったり、濾過装置としての利用なのだ。

実は、これと同じようなものは家庭でも簡単に作れるんだよ。
それはコーヒーを入れた後のコーヒーがらなのだ。
コーヒーがらも炭と同じような吸着の性質を持っていて、しかも、細かく砕かれていてけっこう表面積も大きくなっているのだ。
なので、コーヒーを入れた後にコーヒーがらをよく乾燥させて、空気を通すキッチン・ペーパーやティッシュで包むと、活性炭の消臭剤と同じような効力のある手作り消臭剤ができるんだよ。
ボクも自分で作って冷蔵庫に入れているのだ。

これはやったことはないけど、理論的には空気中の大きな粒子も吸着するはずなので、煙なんかのもとの微粒子も吸着するはずなんだよね。
この性質を利用するとなかなかおもしろそうな実験ができるのだ。
透明な箱とか袋に線香の煙を入れて、そこにコーヒーがらを入れた場合と入れない場合で線香の煙がどうなるかを5分おきとかに見てみると、きっとコーヒーがらを入れた方が早く煙が晴れるはずなんだ。
うまく行けば十分に夏休みの宿題の自由研究にも使えるよね。

活性炭の力はそれだけじゃないのだ。
活性炭には気化熱による冷却効果を利用した使い方もあるんだよ。
気化熱は水が蒸発して水蒸気になるときにまわりの熱を奪っていくわけだけど、そのときの他の物質に接しているとその物質から熱を奪っていくのだ。
なので、物質の表面で水が蒸発していくとその物質が冷やされていくのだ。
これが気化熱による冷却の原理で、人間のかく汗もこの原理で体を冷やしているんだよね。
で、この気化熱による冷却は、水が触れている部分が多ければそれだけ多くの熱を奪うことになって、効果が高まるのだ。

活性炭の場合は、その小さな穴で表面積が広くなっていて、水に触れている部分がとても多いので、この冷却効果が高いというわけ。
乾燥しているところで活性炭に水を垂らしていくとかなりの冷却効果があるんだよ。
これを利用した、電気を使わない原始的な冷蔵庫もあるのだ。
車に入っているラジエーターなんかもこの気化熱の原理で冷却しているんだよね。
ラジエーターが蛇腹状のくねくねした形状になっているのは表面積をかせいで冷却効果を大きくするためなのだ。

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