2007/12/19

なんでも包めるよ

最近はスーパーなんかに自分で買い物袋を持っていくと、割引になったりするんだよね。
一時期はレジ袋をもらうとお金がかかるシステムだったけど、それが不評なので逆になったのだ。
はじめからレジ袋の値段を上乗せしておけば同じなんだけど。
「割引になる」と聞いた方が俄然やる気になるんだよね。
まく消費者の心理を利用しているのだ。

そんなエコ思考で見直されつつあるのが日本古来の風呂敷。
なぜか海外で評価が高まっていて、やっぱり「furoshiki」と呼ばれているそうだよ(今はむしろ外国の人が利用を広めているんだよね。)。
日本では明治期に西洋からかばんやリュックが入ってきてふろしきはほとんど見られなくなったけど、また海外でこういう動きがあるときっと逆輸入されるんだよね(笑)
人気の理由は、使わないときは小さく折りたためて軽量、包むときは形状や大きさにかかわらず自由に包める、という柔軟性なんだって。
たしかにそういわれてみると便利だよね。
日本で長く使われてきたのにもそれなりに理由があるのだ。

起源は定かではないんだけど、すでに東大寺の正倉院にそれらしき所蔵品があるとか。
風呂敷は衣包(ころもつつみ)や平包(ひらつつみ)と呼ばれていたんだって。
室町時代になると、大名がその上で衣服を着替えるようになったので風呂敷と呼ばれるようになったと言われているのだ。
このころはまだ蒸し風呂で、お風呂は裸じゃなくて浴衣のようなものを来てはいっていたのだ。
で、でるときに風呂敷の上で着替え、濡れた衣服は風呂敷に入れて持って帰ったのだ。
こうして風呂場に強いて使う布がものを持ち運ぶための布にもなったのだ。

江戸時代になると庶民の間にも風呂に入る文化が普及していくんだけど(このころはもう今と変わらない湯船のあるお風呂だよ。)、元禄時代には銭湯に風呂敷包みを持っていく習慣が生まれていたとか。
着替えと風呂用具一式を包んで持っていったのだ。
そうんると、平包という呼び方から風呂敷包み、風呂敷と呼ばれることが多くなって、風呂敷が一般名称になったみたい。
こうして風呂敷は広まっていくのだけど、銭湯に持っていくだけでなく、広くものを包んで持ち運ぶための布として活躍することになるのだ。

風呂敷はむかしから一反の布を無駄なく使って作られてて、この一反というのは幅が35cm~40cm、長さが約12mなのだ。
で、これを等分に切って縫製するので、正方形にはならずに多少縦と横の長さが違うそうなのだ。
風呂敷というと正方形のイメージだったけど、微妙に長方形なんだねぇ。
でも、織機で織った一反の布をそのまま無駄なく使うというところもなんだかエコロジーな感じがするね(笑)
今は機械織りで任意の大きさの布が作れるから正確な正方形なのかもしれないけど。

大きさもいろいろあって、一反の布を等分に切ったものをいくつつなげるかで変わってくるのだ。
大風呂敷なんて言葉もあるけど、最大だと畳二畳分もあるようなものまであるそうだよ。
普通に贈答品なんかを包むのは中幅と呼ばれる約45cm四方のものや、二四幅と呼ばれる約90cm四方のものだよね(ちなみに、一番よく使われるこれらの風呂敷はさっきの等分に切った一反の布の整数倍になっていないのだ!使いやすい大きさにした、ということなんだろうね。)。
引っ越しや旅支度にはもっと大きなものを使っていたみたい。
今はもうほとんど風呂敷が使われなくなったからそんなに種類はないんだろうね。
でも、なんだか風呂敷についてちょっと調べたらボクも使ってみたくなったよ。
エコバッグの変わりに風呂敷を持ち歩くというのもおしゃれかもよ(笑)

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