2007/12/26

時の人

クリスマスの「時の人」と言えば、なんと言ってもサンタさんだよね。
もともとはキリスト教の習慣のクリスマスだけど、今では世界中に広まっていると言えるのだ。
日本のクリスマスなんて宗教色がほとんどなくなっているしね。

サンタクロースはもともと聖ニクラウスで、これをオランダ語にすると「シンタクラース」というそうで、オランダ系移民が米国に「サンタクロース」と伝えて広まったと言われているんだって。
聖ニクラウスは貧しさのあまり3人の娘を身売りしなければいけない貧しい家の存在を知り、夜中にその家の煙突から金貨を投げ入れたんだって。
その金貨はたまたま暖炉に下げられていた靴下に入って、その家では娘たちを身売りせずに済んだそうなのだ。
これが聖ニクラウスのお話なんだけど、これを1822年にニュー・ヨークの神学者のクレメント・クラーク・ムーアさんが病身の子どものために「聖ニクラウスの訪問」という詩にし、その物語が全米に広まったそうだよ。
靴下にプレゼントが入っているのは聖ニクラウスの逸話に由来しているのだ。
ちなみに、オランダではもともと聖ニクラウスの命日の12月6日に「シンタクラース祭」を祝う習慣があったそうで、これがクリスマスと混ざったのだ。

正教系の国ではサンタクロースは「奇蹟者」である聖ニコラオス(ニコライ)のことで、その祝日はオランダの「シンタクラース祭」と同じ12月6日。
子どもたちがこの日に靴下をつるしておくと、翌朝お菓子が入っているそうだよ。
正教系の国ではクリスマスはキリストの生誕を祝う祝日で、靴下にプレゼントが入っているのはニコライの祝日で、分かれているのだ。
御茶ノ水駅近くの神田ニコライ堂はニコライの名があるし、正教系の教会だけど、やっぱりそこは厳密に分けて祝っているのかな?

ドイツなんかでは、サンタさんは二人の怪人を連れていて、よい子にはプレゼントを、悪い子にはお仕置きを、と厳しい一面ももっているようなのだ。
日本でも、大晦日に歳神が家々を訪れて幸福を授けていくなんて伝説があるけど、同時に、大晦日にはなまはげやあまみはぎが家々を訪れて悪い子や怠け者を懲らしめるんだよね。
なんだかそう考えると、時期もほとんど一緒だし、共通点が多いのだ。

サンタさんは19世紀の初出の絵では一頭立てのトナカイのソリに乗っていたらしいんだけど、そのうち八頭立ての立派なソリに乗っているようになって、それが今に続いているらしいのだ。
赤鼻のトナカイのルドルフはもともと米国の人形劇のお話で、それが広まったものだよ。
サンタさんのちょっとでっぷりして、白い髪、白いヒゲ、赤い服といった容姿はけっこう早くから定着していたようで、やっぱりクレメント・クラーク・ムーアさんが1849年に書いた「クリスマスの前の晩」という本の挿絵では既に赤い服を着ているらしいよ。
その後、トーマス・ナストさんという人がまるまると太ってにこにこしたサンタさんの絵を描き、それがスタンダードになったんだって。
サンタさんが北極に住んでいるというのもトーマス・ナストさんが最初に書いたらしいよ。
いわゆるサンタさんの赤い服はコカ・コーラのCMで定着したという説があって、ボクも信じていたんだけど、どうもその前から今のような姿は確立されていたみたいで、俗説らしいのだ(>_<)

0 件のコメント: