2007/12/30

ハッ!ドッ!!

米国のソール・フードと言えばなんと言ってもホットドッグ。
平均すると年間で一人あたり60本以上のホットドッグを消費しているとも言われていて、そうすると、週に1回以上は食べている計算になるのだ。
どこに行っても軽食としてホットドッグは置いてあるので、日本のおにぎりと同じように小腹が空いたときに食べる、というものなのかもね。

ホットドッグは縦長のパンにソーセージをはさんだ物で、ピクルスや玉ねぎのみじん切りのレリッシュを載せ、ケチャップとマスタードをかけて食べるのがもっともシンプルなもの。
ドイツのすっぱいキャベツことザワークラウトを添えることもあるよね。
これにチリ・ソースをかけたり、チーズを入れたりもするのだ。
日本ではパンが焼いてあったり、ソーセージが炒めてあったりするけど、本場米国式は、蒸したパンにゆでたソーセージをはさむのだ(米国は空気が乾燥していてパンがかたいので、蒸した方がおいしいんだよ。)。

ソーセージは米国では牛肉100%か牛ブタの合い挽きが多いけど、日本でははじめにドイツ製の豚肉で作ったソーセージが入ってきたこともあって豚肉のソーセージをはさむことが多いんだよね。
これは牛肉が侯金物だった、と言うこともあるけど、もっと貧乏くさい日本式ホットドッグでは魚肉ソーセージなんかもはさまれてしまうのだ(>_<)
家庭では小ぶりのコッペパンにフランクフルトじゃなくてウィンナーをはさんで、キャベツなんかを加えたものがおやつとして食べられたりするよね。
それはそれでなかなかおいしいけど、いわゆる米国のホットドッグとはかなり違ったものであるのも事実なのだ。

ホットドッグの「ドッグ」はソーセージのことを指しているんだけど、これは19世紀の中頃からそう呼ばれ始めたと言われているんだって。
形が細長くてダックスフントに似ているので、ダックスフント・ソーセージと呼ばれるようになり、それが略されれ単に「ドッグ」になったというのが通説なんだけど、野犬狩りで捕まえた犬の肉が材料に使われたなんていう都市伝説に由来するなんていう説もあるみたい。
某有名ハンバーガー・ショップでネコ肉のハンバーガーが作られている、なんてのと同じような話だよね。

温めたソーセージをパンにはさんで食べ始めたのはドイツ系の移民たちと考えられていて、今のような形のホットドッグを始め、米国に広めたのはコニー・アイランドで屋台を開いていたチャールズ・フェルトマンさんと言われているのだ。
実は、この人の屋台で使用人として働いていたのが、米国でもっとも有名なホットドッグ・チェーンのネイサンズを築いたネイサン氏で、ホットドッグのノウハウを手に入れるとフェルトマンさんの屋台の目の前に店を開いて大成功したらしいのだ。
今年は負けてしまったけど、小林尊さんが連続優勝していてニュー・ヨークのホットドッグ早食いコンテストを開催しているのもネイサンズだよ。

でも、実際にはいつの間にか米国中に広まっていたというのが本当のところのようで、どこが発祥なのかはようわからないようなのだ。
日本でもカツサンド発祥の店はどこだ、カツ丼発祥の店はどこだ、ともめることがあるけど、それと同じようなものみたい。
たかだか100年ちょっと前の話でもわからないものなんだよね。
ドイツ系の移民がそういう風に食べていたとすると、実は同時多発的に生まれていて、統一的にホットドッグと呼ばれるようになっただけかもしれないんだけどね。

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