2007/12/25

クリスマスにはつきもの

クリスマス、というか、たいていの過程はイブだけど、ケーキを買ってきて食べるよね。
最近はいろいろな種類があるけど、スポンジケーキに生クリーム又はバタークリームをぬってイチゴを載せたケーキが一般的なのだ。
ケーキ自体は上に載っているかざりが違うだけで、基本的には誕生日ケーキと同じような感じだよね(笑)

このクリスマス・ケーキの習慣を広めたのはなんと不二家らしいのだ。
最近は偽装問題ですったもんだがあったけど、不二家の創業は明治43年(1910年)で、そのころに現在の日本のケーキの代名詞のスポンジケーキにクリームをぬったものを販売し始めたらしいのだ。
クリスマス・ケーキを売り出したのは大正11年(1922年)で、上にサンタさんのかざりなんかをすでに載せていたらしいよ。
戦中から戦後すぐは一時廃れるけど、戦後になるとまたクリスマスを祝う習慣が復活したので、クリスマス・ケーキも食卓にもどってきたのだ。

かつては保存技術がそんなに発達していないので、長持ちするバタークリームが多かったんだよね。
濃厚で、生クリームに比べてかたいのだ。
バタークリームの方が好きだって言う人もいるけど、しつこいのであまり量は食べられないのだ。
でも、牛乳が苦手な人なんかにはこっちの方がいいのかな。
まだけっこう見かけるよね。
日本ではこの他にも外国の習慣を取り入れたものや、様々な趣向をこらしたクリスマス・ケーキがあるよね。
アイスケーキなんてのもあるのだ。

英国でクリスマスに食べるケーキといえばクリスマス・プディング。
いわゆるプリンのプディングじゃなくて、ずっしりと重い蒸しパンのようなやつだよ。
小麦粉、バター、砂糖、卵、ブランデーに漬けたドライフルーツ、ナッツなんかをまぜて、一晩寝かせてから型に流し込んで蒸すんだって。
で、蒸した後もさらに寝かせることでアジが熟成されると言われていて、食べる前にはまた少し蒸して温めてから切り分けるそうだよ。
ホイップクリームやカスタードクリームをかけて食べるんだけど、特徴は中にコインや指輪などを入れておくこと。
切り分けられたときにコインや指輪が入っているとその年に幸せになるなんて言われているんだよね。
たぶん、これはクリスマスの休暇の時期に長持ちするようにということで作られていたんじゃないかと思うんだよね。
日本のおせち料理と同じような考え方なのだ。

これに似ているのはドイルのシュトレン(シュトーレンと伸ばすのはドイツ語の発音的に間違いだそうだよ。)。
ブランデーに漬けたドライフルーツをたっぷりのバターと一緒に練り込んだ細長い菓子パンで、ものすごく日持ちがするものなのだ。
ドイツではアドヴェントといってクリスマスの4週間前からクリスマスに向けて備えるんだけど、そのときに食べるのがこの菓子パンなんだって。
その間持つように作られているというわけなのだ。
シュトレンというのは坑道を意味する言葉だけど、たっぷりと粉砂糖をふってあるその見た目は、幼子イエスを産着でくるんだ姿に見立てているんだって。
これもきっとクリスマスの時期に長持ちさせるための料理だったはずなのだ。

最近日本でもはやっているのがフランスのブッシュ・ド・ノエル。
薪の形を模したロールケーキだけど、名前も「クリスマスの薪」という意味なんだよね(笑)
ロールケーキにココアクリームをぬって、フォークで線をつけて気に見えるようにしたものなのだ。
中にドライフルーツが入っていることが多いのは英国やドイツともとは同じようなものだったからなのかも。
なんで薪の形にしているかはよくわからないみたいだけど、キリストの誕生を祝い、夜通し暖炉で薪を燃やした、ということに由来する、とか言われているらしいよ。
もともとクリスマスが冬至祭だったことにも関係あるという説もあるみたい(北欧の古い習慣が取り入れられたという説なのだ。)。
※冬至は太陽の力が一番弱くなると考えられていたので、燃料の薪を加えて太陽の力を再び強くしようとした、とか、たぶんそういうことだよ。

いずれにしても、クリスマスには甘いものを食べるという数缶は世界に共通しているみたいだよね。
ケーキなんていつでも食べられるような気もするけど、なぜかクリスマスのケーキはうれしかったりするものなのだ(笑)
むかしはそれこそケーキなんて食べる機会は少なかったから、よりうれしかったんだろうね。

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