2007/12/16

クリスマスの花?

クリスマスの花と言えば、まさにクリスマスのころに咲くクリスマスローズもあるけど、やっぱりポインセチアだよね。
赤と緑のコントラストでクリスマスカラーなのでよくこの時期に見かけるのだ。
リースに使うセイヨウヒイラギやツリーにするドイツトウヒやモミと違って、色合いだけでクリスマスにかざられているようだけどね(笑)

ポインセチアはもともと中央アメリカのメキシコのあたりが原産の植物で、名前は米国の初代メキシコ公使だったJ・R・ポインセットさんにちなむんだって。
メキシコでは「ノーチェ・ブエナ(聖夜)」という名前で呼ばれるらしいよ。
日本ではその赤さから「猩々木(しょうじょうぼく)」と言うそうなのだ。
猩々は赤い顔をしたサルのような妖怪で(オランウータンはこの妖怪に似ているので和名でショウジョウというのだ。)、大酒飲みで顔が赤くなった人も猩々と呼ばれるんだよね。
メキシコ原産なので実は寒さに弱い植物で、本当はクリスマスに向いていないのだ(>_<)
基本的には室内でかざるからいいんだろうけど、乾燥にも弱いらしいので、暖房にも注意しないと葉が落ちてしまうんだって。

アステカの人たちはすでにポインセチアを栽培していて、その鮮明な赤い色を純潔の象徴として愛していたらしいよ。
でも、その美しさを愛でるだけでなく、赤い葉を染料にしたり、白い樹液を解熱剤に使ったりもしたそうなのだ。
17世紀にフランシスコ修道会の宣教師が、クリスマスのころに赤く色づくポインセチアを聖Pesebreの誕生祭の行列に使うようになって、それがメキシコ中に広まったんだって。
それがいつの間にか名前の由来になったポインセット氏が米国に送って、一気に欧米世界に広がることになったみたい。

でも、植物としての生命力はなかなかで、増やすときは水を張った容器や土に挿し木をすると生えてくるんだって。
挿し木のコツは、切り口から出てくる乳白色の樹液をよく拭き取ることで、これをしないとうまく根が出てこないそうだよ。
もともとあたたかい地方の植物なので、あたたかい次期にやればだいたい成功するみたい。
うまくやれば、1回買うだけで毎年楽しめるようになるし、なおかつ増やせるような植物みたいだよ。

ポインセチアの花に見えているのは色のついた葉っぱで、本当の花はその先についているちょぼちょぼっとした部分なのだ。
杯状花序というやつで、ほんとんどおしべとめしべだけの状態の花で、花びらなんかはないのだ。
そんな花なので、挿し木で増やすのが一般的なようなのだ。
ポインセチアと言えば赤いイメージだけど、今では品種改良が進んでいて、園芸品種では乳白色や、黄色、ピンク、まだら入りなどいろいろあるようなのだ。

で、花が咲くとそのすぐ下の葉っぱが色づくんだけど、そのまま放っておいてもうまく色づかないらしいのだ。
ポインセチアは短日植物というやつで、日の当たる時間が12時間をきらないと花を咲かせないで、いつまでも緑色のままなんだって。
なので、うまく日の当たる時間を調節して、葉っぱをきれいに色づかせることが必要なのだ。
これは短日処理と言って、昼間はしっかりと日に当てさせるんだけど、夕方から次の日の朝までは段ボールなどをかぶせて日光を遮断するのだ。
これを40日くらい続けると売っているようなきれいな色になるらしいよ。
なかなか根気がいるものなんだね。

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