赤いやつはマフラー代わり
ボクは汗をよく吸い取るのが気に入っていてタオルハンカチを使っているんだけど、戦前まではけっこう手ぬぐいが使われていたんだよね。
手ぬぐいは長さもあるので頭に巻いたりもできるし、ハンカチよりもかなり広い用途に使えるのだ。
もともとは手ぬぐいというくらいで手を拭くものだろうけど、今でいうとタオルに近い使い方で、洗顔で顔を拭いたり、汗をぬぐったり、農作業の時に日よけで頭に巻いたりといろいろ使っていたみたいだよ。
起源は明らかじゃないらしいんだけど、すでに江戸時代には「手拭」という名で呼ばれていて、庶民の間で広く使われていたみたい。
さらにむかしは手巾と呼ばれていたようだよ。
今でもハンカチのことを手巾と言ったりするよね。
基本的には細長く切った布なので、きっと最初は細長い布の切れはしをそのまま汗をぬぐったり、手を拭いたりするのに使っていて、それがだんだんと「手ぬぐい」として様式が確立したんじゃないかな、と思うんだよね。
手ぬぐいは一般的にはしをわざと縫わないのだ。
これは、まだ下駄や雪駄の鼻緒が切れたときにはしをちぎって応急処置をしたり、けがをしたときに包帯代わりに細くさいて巻き付けたりするのに使えるからなのだ。
時代劇を見ているとよくそういうシーンが出てくるよね。
でも、はしを縫っていないと洗濯しているとほつれてきてしまうので、最近ではしっかりと縫ってあるものもあるようなのだ。
手ぬぐいは粗い平織りでよく水分を吸うけど、タオルのように保温性がないからむれないのだ。
なので剣道の面をかぶるときには手ぬぐいを使うよね。
厚くもないのではちまきにして額から汗が流れてこないようにするのにも手ぬぐいの方が向いているのだ(トラックの運転手さんなんかはタオルを巻いていることもあるけどね。)。
風呂敷はかなりすたれてしまっているけど、手ぬぐいは意外と需要が多くて廃れずに残っているんだって。
そう言えば、贈答品とかでもけっこう見かけるし(タオルの方が多いけど)、お祭りの時なんかには町内会から配られたりもするよね。
タオルは似た用途に使うものだけど、粗く織った布地の表面にループ状の細かい意図が飛び出ているタオル地を使っているのが特徴なのだ。
こうすることで、保湿性、保温性、吸水性を高めているんだよ。
布地自体はすき間が多いのでそのままならある程度通気性があるんだけど、ループ状の部分で空気がトラップされるので、保湿性と保温性が出てくるのだ。
このせいでタオルを巻いているとむれることがあるんだけど、逆に寒いときにはタオルの方があたたかくて気持ちいいんだよね。
とは言え、けっこう通気性があるのでタオルにだけくるまっていても寒いのだ。
タオルケットが得なつばに使われるのは、汗を吸い取ってある程度通気性があるのでむれないけど、保温性もあるので寝冷えしないからなのだ。
タオルと手ぬぐいは似たような使い方をするものだけど、それぞれ特徴があるからうまく使い分けると宵のかもね。
うちにある手ぬぐいはほとんど使われることなくタンスに眠っているけど、今度出してみて使ってみようかな?
夏場なんかは手ぬぐいの方がよさそうなのだ。
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